第51話 ーー大晦日ーー
ズルズルズル
もぐもぐもぐ
サクッサクッサクッ
ズズズズー
「ぷはーうめー!この年越しそばっての最高だな」
「ああ、ちょっと甘めのつゆとこの細長いのがよく合う」
「それにこの天ぷらってのが最高ーだぜ」
「ヒャダっ!お玉ねぎが甘ーいの」
「こっちの金玉みてえなお稲荷さんってのもうめえぜ」
「、、、ちょっと、、下品だからやめなよーもおー」
「なんだーオマエの金玉はそんなにツルツルなのか?
俺のはもっと、、ボフッ」
「アンタ!なに馬鹿な事言ってんだい、食欲失せるから辞めな」
「フフフ、、」
朝起きたら「今日は大晦日だよ」なんてブーが言うもんだから
「なんだその大晦日ってのは?」って聞いたら
色々決まりがあるみたいで急いで皆んなで大晦日の準備をした
朝食後に餅をついたら
コレは明日食べるんだよって言ったけど皆んな我慢出来なくて砂糖醤油で食べまくった!
あんまり食べるもんだから
もう一回やらないと明日の雑煮ってのが無いと怒られた
その後はお稲荷さん作りとお蕎麦作り
さらに余った時間でおせち料理ってのを作った
お煮しめ
栗きんとん
伊達巻き
煮豆
焼き海老
昆布巻き
焼き豚
鶏の甘く煮たの
紅白かまぼこ
なます
お雑煮
さらに以前ポセイドン様が取ってきてくれた
タラバーーーガニ
お正月はカニを食べるんだよってブーが言ってたのを伝えたら
「それならすぐ取ってきてやろう」って、、
本当にすぐ持ってきてくれた!
流石ポセイドン様だぜ
「ヒャッホー!カニだー」
「キャー!カニー」
「ママーやったねー!早く食べたいねー」
「よーしっ!吐くまで食ってやるぜ」
「アホっ!吐いたら勿体ねえだろ」
「フフフ、盛り上がってるけどコレは明日から三日間食べる物だからね
もちろんカニは初日に食べてね!」
「三日間?!」
「何で三日間?」
「えーっと皆さん!、、今日で1年が終わります!
明日から新たな1年間が始まります
お正月というのは明日から三日間
みんな休みでーす」
「ヒャッホー!」
「えっ!皆んな?」
「皆んな休んだ事なんてないよな」
「ホントにいいの、、かしら、、」
「はい!一年に一回くらい皆んなで休んでもバチは当たりません!
ソレどころかちゃんと身体を休めてください
いいですかー、、働いちゃダメですよ
毎日ゴロゴロしてくださいねー」
「はーい!」
「お正月ってのが大好きになりそうね」
「休みか、、、何しよう、、」
「皆んなでスポーツ大会は?」
「ダメー!お正月はゴロゴロするのさ」
「朝ごはんは?」
「おせちを食べるのさ」
「夜ご飯は?」
「お雑煮を食べてね」
「2日目のご飯は?」
「おせちの残りを食べてね」
「3日目は?」
「おせちの残りとお雑煮、、」
「えー、、、お正月が嫌いになりそう、、」
「グヌヌヌッ!仕方ない3日目はご飯を作ろう!!不本意だけどねっ」
「ブー様!そんなにお正月ってのは動かないんですか?」
「そりゃそうさ、、体重5キロくらい増えるのがお正月さ」
「「「5キロ!!!」」」
「ブー様、、、それは太り過ぎでは、、」
「、、フンッ!いいの!お正月は寝正月って言うの」
ゴーン、、ゴーン、、、ゴーン、、、
「「「明けましておめでとうございます」」」
結局昨夜は年越し蕎麦を食べた後に甘酒作り
だるま作り
創造神様の神社にお賽銭箱
さらには最上位の12神様の小さい社を作ったりしながら
熱燗を村人に配ってたら呑兵衛達が呑みまくって賑わってしまった
お父さん達だけズルいと女性陣と子供達も夜更かしして遊んでいた
なので除夜の鐘を鳴らして貰ったり
青銅の鍋に水を張って
振動で波紋が出来る奴をやってもらったり、、
大晦日の行事をブーが教えていた
「いいかい、ダルマの眼は片方だけだよ
願いが叶ったらもう片方も眼を描くのさ」
「手のひらを少し濡らして横の取っ手を擦る、、、
するとリーンって鳴るからやってみて」
「おみくじだよー、、1人一回だけだからね」
「甘酒は少しだけ生姜を入れるとポカポカするよ」
「大人は熱燗ねー、、呑みすぎないでよー」
村人には休みだと言いながらブーは大忙しだった
アッチに行って説明して
コッチに行って説明して
大晦日という日をどう過ごすのか
皆んなに伝えていた
「他にはねー、、あと何やったかな!あっ!花火もいいね。カウントダウンもやらないとね!あー忙しいー」
花火というのを上げるというので村人みんな夜空を眺めている
すると、、、
ヒューン、、ドンッ、、、パラパラパラ
ヒューン、、ドンッ、、、パラパラパラパラ
と、アッチにもこっちにもカラフルな火花が夜空を鮮やかに染める
こっちの世界にはまだ花火がなかったのだが
ケモツーアイランドを作る時にノム爺に頼んで作ってもらっていた
まだまだ大きな物では無いが
とても綺麗な色
それこそコッチの世界に来る前に見た
エメラルドグリーンみたいな色やピンク色
青色やオレンジ色もある!
なんでこんなに色々作れたのか聞いたら
1番小さいクズ魔石を一緒に爆発させてるんだと、、
それならイガーが極小と小サイズを使ってくれ、と
ぽこぽこ出したらノム爺が驚いていた
「コラっ!こんな凄いもんを作れるなら秘密にしておかんか、、、命を狙われるぞ!」
「イッシッシッシ!大丈夫だよノム爺、、知らない人の前ではやってないから」
「むー、、、」
すると一気に花火が大きくなった
空を見上げると視界全てが花火に埋め尽くされる程大きい
キラキラ、キラキラと輝き一瞬昼間になったんじゃないかと錯覚するほど
「キレー」
「ママー!光ってるねー」
「おいっ!、、やべーな」
「ああ、、酒飲むの忘れてた」
するとトンゴが空爆殺と言いながら空に必殺技を放つ
ドゴーン、、ドゴーン、、ボカーンッ!ボカーンッ!
ハッ!ハッ!
ヤマトが投げたクナイには火の魔石が付いていて
何処までも高くキラキラ輝きながら飛んでいく
すると村に泊まり込んでいたポセイドン様含めた竜種5人が魔法で夜空を鮮やかに染めてくれた
「ホッホッホ!いつもお世話になっておるからな、、御礼じゃ」
「やだ!やっぱり大好きよ!カエルン」
「ホッホッホ、、ワシもじゃよ!リディー」
いつの間にかあだ名で呼び合うカエルンドと白鳥獣人のリディア♀
「オホホホ!私を美しくしてくれたお礼よ、、美のお裾分けね。」
「ウエッー!気持ち悪いよー、、吐きそうな気持ちを花火ってので現そうかな、、、オエッ!、、あっ、、ちょっと漏れた、、」
「パパー、、汚いよーもおー!僕はねーアニメキャラの花火をあげるよー」
皆思い思いの花火をあげている
観ている村人はため息混じりに綺麗だね、、綺麗だね、とウットリしている
するとクロトが形状変化を使い花火を細長くして空中に紐を垂らした
「さあっ!いっくよー♪」
クロトが叫ぶと同時に光のカーテンが空にかかる
地球の花火大会でもよくフィニッシュに使ってた
ナイアガラの滝だ
シャアーァーと火花が空から降り注ぐ
さらにその上からビーと合体したブーがキラキラと光の鱗粉を撒く
「トンガ!!!ラストいっくよー」
「おうよギン!投げてこい」
「イッシッシッシ!今作れる1番デカい魔石だからな」
自分の顔ほどもある綺麗な魔石をギンに渡すと
ギンが構えてるトンガに勢いよく投げた
「ウリャぁー」
「オラっいけっ!」
「たーまやー」
野球みたいにカキーンと自分の斧で打った打球は
空高く舞い上がり
ドッッッッカーーーーーーンと盛大に爆発した!!
「うわー!昼間になっちゃった!」
「ホント!!まるで太陽が昇ってきたみたい」
「キレー」
「ヒャダっ素敵!」
「、、、酔いが覚めたぜ」
すると村人の手元に舞い落ちてくる何か
キラキラ光るソレを手のひらで拾うとキラキラ光っている
「何だろうコレ」
「あっ!僕の大きいよ」
「ヒャダっ!私の小さいわ」
「オオッ、、俺のデケーぜ」
最後打ち上げた花火が爆発する時
ブーが空からさまざまな宝石をばら撒いていた
ソレを村人が拾ったのだ
「フフフ、僕からのお年玉です!
ちゃんと換金出来るので一月五日以降換金してくださいね!
なんと!一等賞は、、、、100万円の価値のあるダイヤモンドです
今年は誰の手に渡りましたかー???」
ブーが大きな声で叫ぶと胸のミツバチさんバッジがぶるぶる震えた
「ブーさん、、ブーさん、、聞こえますかー?」
「はーい、こちらブーです!聞こえますよーどなたですかー?」
「、、、こちらトムです」
なんと!黒牛獣人のトムさんがダイヤモンドを拾っていた
「皆さん!ダイヤモンドはトムさんに渡りました。
盛大な拍手をお願いします!」
「ずりーぞートムー」
「ヤダっ!トムさんデカい!」
「ガハハ、、ポケットにしまうとダイヤモンドがデケーのか、ブツがデケーのかわかんねえな」
「ウフフ、、色々な物がブルンブルン揺れてるわね」
「、、、硬さも宝石クラスなのかしら、、やだっ」
「それでは皆さんカウントダウンをします
ゼロになったらお正月。、1月1日ですからね!
いきますよー、、皆んな手を繋いでー
10....9...、、、、5.../.、、、、」
「ポセイドン様聞こえますかー?、、この後よろしくお願いします」
「、、?うむ、、よく分からんが任せよ」
「3、、、2、、、1、、、、ビー、移動、、ゼロー」
「ビー」
シュンッ
「「「「えっ?」」」」
「「「キャー」」」
「「「うおっ!やべー」」」
「ポセイドン様よろしくです」
「あい、わかった」
今村人全員遥か上空100メートルくらいにいる
そこで下がっていく途中
ポセイドン様の重力魔法でプカプカ浮いている
「「「いやっ!ビックリしたな、、まだ信じられないが、、」」」
「ヒャダっ!私たちの村小さいわ、、、」
「「「ダメー、、下を観れない」」」
「ママー、、怖いよー」
「パパー、、は気絶してるー!」
あれ、、怖がらせてしまったか、、、
スキル森之王
ズザザザッと伸びてきた木の枝のカーペットに座れて安心する村人達
「「「ふー、、まだちょっと怖いけど一安心だな」」」
「ほらっ、今は怖くないでしょ?」
「うん」
「ダサパーリーは?、、、大丈夫そうだな」
イガーが心配して観るとキャッキャッ喜んで遊んでいたダサパーリー
3人仲良く育ってくれてる
イガーももう変な事しないし
大人しくなってきていた
子供がいるとこんなにも成長するのか、と
皆微笑ましくイガーと子供達を見守っている
村人達が目の前に拡がる綺麗な景色を眺めていると
ビーと合体したブーがぱたぱたと浮きながら皆の前に来る
「えっと、、言い忘れてました。
皆さん今年も宜しくお願いします」
ペコッと頭を下げるブー
恥ずかしいのかその後すぐ飛んでいってしまった
「「「此方こそ!よろしくお願いしまーす」」」
村人達千人が年明け早々
夜空に叫んだ
その後ゆっくり村へ帰還した村人達
だがそこにブーの姿はなかった、、、
ここは真っ白な世界
「、フフフ、、元旦早々、、、もしや、、おせちですか?」
創造神様と最上位の神様達
「大正解!ピンポンッピンポンッ!」
「分かりました、、、ビー、ミツバチさん達
すっごい美味しいお節作るよー」
「あ、、ワシはチョコも頼むぞい」
「俺は数の子ー」
「アタシはカニー」
「僕は、、、えっとねー、、全部」
「日本酒持ってこーい!」
「俺はビールだな!」
「飯食わせねえと初日の出が、、、ないぜ」
「!!それならこっちはお節食わさないと空気無くすよー」
いや、もう神様ジョークキツいからやめてー
と、新年早々叫ぶブーでした!
結局村に帰れたのは1月3日の夜になってしまったブー
「、、、僕の寝正月は、、、どこー」
「ホッホッホ、、このガトーショコラってケーキウマウマじゃな!
どれっ、、御礼じゃよ!それっ」
またしてもビーとミツバチさん達がキラキラと輝いていた
作者「凸バリタチ凸」よりご挨拶
勢いで何となく始めた異世界ケモ獣ライフ
何とか五十話まできました
素人の駄文を読んでくださり
誠にありがとうございます
ストックが全て無くなったので
今後はゆっくり更新になりそうですが
今後ともケモ獣ライフを
どうぞ宜しくお願いします。
アチチッ、、お雑煮で火傷しそう、、
あっ!お餅はよく噛んで食べましょうね^ ^
うん、、お雑煮に海苔がよく合う!
正月太りしそう、、、、
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