第96話 オシオキのつもりが甘々になっちゃうけど、やっぱりオシオキされちゃうお姉ちゃん
いつもイチャイチャしまくりの明石家が、一触即発の緊張感に包まれていた。
頻繁に大好きな悠をオシオキしまくっている百合華なのだが、今日に限っては悠の『姉にオシオキ』宣言で、いつにない
まさに少年漫画の最強のライバル同士がバトルする展開だ。
「ふっ、今夜の俺はちょっと違うぜ」
悠が気合を入れる。
姉にオシオキする気満々だ。
風呂から上がり姉のいるリビングへと向かう。
百合華はリビングでテレビを観ている。
いつも艶やかで綺麗な肌が、湯上りで更にしっとりスベスベ感が出て、ドライヤーで乾かした髪が緩やかに垂れ、尋常ではない色気を放出していた。
うっ、ビビるな俺!
相手がいくら
今夜は百合華にヒーヒー言わせて『ごめんなさい』させてやるぜ!
ちょっとだけ調子に乗る悠。
旅行の時に勝ったこともあり、最近は少し強気だ。
「あっ、ユウ君、ここ座って一緒に観ようよ」
百合華がソファーをペシペシして、悠を隣に座らせようとする。
「う、うん」
オシオキするつもりだったのに、百合華の隣の誘惑に抗えず座ってしまった。
ギシッ――
悠が座ると、すぐに百合華が抱きついてくる。
両手と両足でギュッと抱きしめて完全に密着してしまった。
「はへぇ~柔らけぇ~」
「ふふっ、ユウ君ってば可愛いっ」
「って、ダメじゃん! オシオキするんだから!」
「もぉ~ユウ君、オシオキも良いけど先にイチャイチャしよっ」
いつものペースになってしまいそうになる。
イチャイチャしている内に、どんどん攻められてオシオキされてしまうパターンだ。
「お姉ちゃん、もう他の男からジロジロ見られるようなのやめてよ。お姉ちゃんが他の男からエロい目で見られていると思うと、胸が苦しくなって心配で心配で……」
超シスコンな悠の独占欲が爆発だ。
わざとヤキモチを焼かせるような姉の行動には、本気で心配していた。
「ユウ君が私を彼女にしてエッチしてくれれば解決だよ。私をユウ君の女にしちゃえば良いんだよぉ」
「うっ……」
一瞬気持ちが揺らぎそうになる。
そうできれば、どれたけ幸せか。
しかし、義理の姉弟であり教師と生徒。
仮に付き合ったとしても、人には言えない禁断の関係なのだ。
「俺は…………」
ガバッ!
姉の拘束を引き剥がして立ち上がる。
「えっ、ユウ君?」
ぎゅうぅぅぅぅ~っ!
今度は逆に、悠が百合華を抱きしめた。
「今夜は俺がオシオキするって言ったでしょ。逃がさないから」
ちょっとだけ男らしく自分の胸に百合華を抱く。
今日は主導権を握りたい悠なのだ。
「ふふっ、ユウ君のエッチ。さわり過ぎだよ」
「ダメだよ、その手には乗らないから。今日はキツいオシオキするから」
ギュッ、ギュッ!
悠が何度もギュッと抱きしめる。
「あんっ、ユウ君……それ気持ち良い……」
ギュッ、ギュッ、ギュッ!
ちょっと強めに百合華のカラダを抱きしめる。
ギュッとする度に、姉がカラダがビクビクッと快感に反応するのが分かる。
「えへへっ~幸せぇ~」
オシオキのはずが、姉にご奉仕して喜ばせているだけにも見える。
ううっ……
お姉ちゃんの体……やっぱり柔らかけぇ~
抱きしめる度に、おっぱいの圧が凄い……
これが伝説のパイ圧なのか……
ギュッ、ギュッ、ギュウゥゥ~ッ!
「んっあぁ~ん、ユウくぅ~ん、だいしゅきぃ~」
「どう、反省した?」
「やだぁ、もっとしてくれないと悪い子になっちゃいそうだよぉ」
ソファーに寝転んで、悠の胸に顔を埋めた百合華が幸せそうな声を上げる。
バカップルみたいで他人には見せられない。
テレビのバラエティ番組に最近人気のアイドルが出演しているのが見える。
二人で抱き合いながら、テレビの画面を見ていると。
「ねえ、このアイドルの子、可愛いよね?」
唐突に百合華が質問する。
これは罠だ。
ここで同調して『可愛い』などと言おうものなら、姉の怒りを買ってしまうかもしれない。
しかし否定してしまうのも、それはそれで怒られてしまうかもしれない。
トラップらだけなのだ。
しかし、超シスコンで百合華が大好きな悠に死角は無かった。
「あっ、最近凄い人気だよね」
「ム~ッ……」
「でも、お姉ちゃんの方が可愛いよ」
「ふへぇ、ユウ君、えらいえらい」
オヤクソクのように期待した反応が返ってきてニマニマする百合華。
「ユウ君、もっと言って」
「お姉ちゃんが一番可愛いよ」
「あんっ、もっとぉ~」
「お姉ちゃんが世界一可愛い」
「もぉぉ~ユウ君ってば、良い子なんだからぁ」
頭をナデナデされる。
「あれっ? オシオキしてるはずなのに」
「オシオキは後でいいから、もっとイチャイチャしよっ」
「何かペースにのまれてる気が?」
完全に姉のペースだ。
「ねえねえ、ちゅーしよっ」
「うっ、やっぱりいつもの感じに……」
「早くぅ~ちゅーしたい」
「ああっ、もうとりあえずキスだ」
「ちゅっ……んっ」
強く抱き合ったまま熱くなったくちびるを合わせる。
優しく丁寧にチュチュッと。
「んっ、
少し舌を出して迫る姉。
悠も少し舌を出す。
「ちろっ、ちろっ、れろっ――――」
尖らせた舌と舌で絡ませたり突き合ったり。
そして、百合華に吸われてしまう。
「んっ、んんんっ~おね、お姉ちゃん、激し……」
もう、キスだけで盛り上がって凄いことになってしまう。
「ちょぉーっと待った! 何かいつものペースなんだけど」
「えへへっ、バレたか」
「今日は俺がオシオキするの! お姉ちゃんを『ごめんなさい』させるから」
百合華を離して強気になる。
「おっ、今日は攻めるねぇ」
「今日の俺は強気で攻めるからね」
「ふふっ、期待してるよ。ユウ君」
悠が俄然やる気になった。
姉を攻める気満々だ。
しかし全て百合華の策略だった。
悠を挑発してヤル気にさせ、攻め攻めモードのまま最後まで行ってしまおうとしていた。
百合華をソファーに押し倒して上から見下ろす。
風呂上りでラフな格好の百合華が期待した表情で見つめている。
横になっても張りがありツンと上を向く胸が膨らんで魅惑的だ。
「さあ、ユウ君。何してくれるのかな?」
「お姉ちゃん……余裕なのも今の内だよ」
悠がソファーに座り、自分の膝の上に百合華をうつ伏せで乗せる。
そして尻を高く上げさせた。
「ユウ君、この格好恥ずかしいんだけど」
姉の弱点である尻を集中攻撃の構えだ。
プールで勝ったのもお尻ペンペンだったから。
「ふっふっふ、もう俺は昔の子供じゃないんだぜ。これからは俺が姉を躾けて絶対服従だ」
ちょっと、いやかなり大きく出る悠。
こんな暴言はいて後でどうなるかは分からない。
「いいよ、やってみなさい」
百合華の目が妖しく光る。
悠が手を振り上げ――
そしてスイングするように振り下ろす。
ペチン!
容赦のないスパンキングのような感じで、最後は手加減して優しく叩いていた。
大好きな姉の肌に傷でもついたら大変なので、強くなんて叩けるはずがない。
「んぁんっ……」
百合華が不覚にも変な声を上げてしまう。
悠の微妙に弱めでエッチな手つきが、百合華は昔から弱かった。
更に、悠の攻撃は無意識に
悠が小さい頃も、マッサージさせては密かに感じまくっていたのだ。
逆光源氏計画で手を出すことは避け、表向きマッサージという態にさせておきながら、こっそり感じまくっている悪い姉である。
ペチン、ペチン、ペチン――――
「ああっん、ぐっ……ああああ……」
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「だ、大丈夫にぃ……き、決まってるでしょ……あんっ」
全然大丈夫に見えない。
魔王のような迫力で余裕を見せいていた最強の姉だが、やっぱり攻められるのには超よわよわだ。
ペチン、ペチン、ペチン――――
「んんん~~~~っ」
悠の一発一発が、百合華のカラダの奥のドロドロした快感を呼び覚ます。
プリッと大きなお尻をプルプルさせて耐えれば耐えるほど、ゾクゾクと疼きが増幅してたまらない感じになってしまう。
このままでは最強の姉大敗北必至である!
ペチン、ペチン、ペチン――――
ペチン、ペチン、ペチン――――
ペチン、ペチン、ペチン――――
「うっ、ううっ、うああっん……」
ペチン、ペチン、ペチン――――
ペチン、ペチン、ペチン――――
「ああああぁん、もうダメぇ~もう許してぇ、ユウ君ごめんなさぁぁぁぁ~い!」
「え、ええっ、まだお尻ペンペンしかしてないのに」
悠もビックリだ。
ただペチペチしているだけなのに、勝手に陥落してしてしまう姉。
今なら絶対服従させられるかもしれない。
「お姉ちゃん、もう他の男の前でエッチな服着ちゃダメだよ」
「はい、もうしません。ユウ君だけの女になりますぅ~」
ペチン、ペチン、ペチン――――
「ほら、百合華、俺の言いつけを守るんだぞ」
「守りますぅ~これからはユウ君の命令に従いますぅ~」
あっさり負けてしまった。
悠の膝の上でぐったりと横になってピクピクしている。
「あ、あれ? 俺が勝っちゃったのか? でも、従順なお姉ちゃんも可愛いな。これからはシゴかれてばかりじゃなく、俺がお姉ちゃんをシゴきまくってやるぜ」
だいぶ大きく出る悠。
完全に調子に乗っている。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
気を抜いていた悠が油断していると、膝の上の姉の威圧感が増大する。
凄まじい威圧感とフェロモンを放出させ、
「えっ、あれ? お姉ちゃん……」
「ユウ君、ベッドで添い寝しよっか?」
「あれ? 何で?」
悠を引きずって部屋まで連行される。
百合華は防御はよわよわだが、回復力はつよつよだった。
完全陥落したのに、もう復活して元気いっぱいだ。
無限の精力の
ガチャ!
百合華の部屋のドアが閉められた。
もう逃げ場は何処にも無い。
ドサッ!
ベッドに押し倒される。
「ペロッ」
エッチな顔をした百合華が、赤い舌を出してくちびるを舐め回す。
「ユウ君、もう逃げられないよ。観念してね」
マズい……
勝ったと思ったのに……
余計に、お姉ちゃんの性欲に火をつけただけだった……
何か?
何か起死回生のレアアイテムはないのか?
悠がベッドの下に手を伸ばすと、見覚えのある玩具が見つかった。
カシャ! カシャ!
「えっ、あれ? ユウ君?」
百合華が茫然とする。
いつものオシオキアイテム玩具の手錠でベッドに固定されてしまった。
「これなら手首も痛くないよね」
悠が百合華の手首を確認する。
玩具の手錠だけあって、手錠の金属部分にクッションが巻かれていて手首が痛くない仕組みだ。
「ちょっと……ユウ君……」
「言ったでしょ。今夜はキツいオシオキだって。泣いても許してあげないよ」
「えっ、ええっ、ふぇぇ~ん」
羽箒を手に取る。
それを百合華の腋に持って行き――
「こちょこちょこちょこちょ」
「きゃぁぁぁぁ~くすぐったい、ユウ君ごめんなさぁぁぁぁ~い!」
腋や首筋や耳や脇腹とくすぐり放題だ。
無防備になったエロ姉に容赦のないくすぐり攻撃を加える。
「もぉぉぉぉ~許してぇぇぇぇ~っ!」
「朝までみっちりオシオキにしようかな?」
「ユウ君の悪魔ぁぁぁぁ~」
そのままずっとイチャイチャしまくる。
姉の威厳を守ろうと、表向き嫌がっている素振りの百合華だが、内心は悠の攻撃がクセになり欲しがってしまっていた。
ちょっとアブノーマルな二人の、イチャイチャでラブラブな夜は更けていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます