第57話 限界突破したのをスルーして甘々になる優しいお姉ちゃん
チュドォォォォォォーン!!
限度を超えたエロさの百合華に、遂に悠も限界を迎えてしまった。
これまでどんな容赦のないオシオキにも耐え続けてきた悠だが、百合華の目の前で全てを見られてしまったのだ。
(あ、ああっ、あああぁぁぁぁ……終わった……。お姉ちゃんに全部見られちゃった……。もう恥ずかしくて死んじゃいそう……)
「うっ、ううっ……」
余りの恥ずかしさに、悠が固まったまま動かない。
ジャァァァァァァァァァ――――
何を思ったのか、百合華が突然シャワーを流し始めた。
「ユウ君……あ、あの、洗い終わったから流すね」
シャワーで泡もあれも全て排水溝へと流れて行く。
何も証拠は残らず何も事件は起きなかったかのように。
悠は呆然としながらも、百合華の優しさを感じていた。
(お姉ちゃん……もしかして気付かなかったとか? いや、絶対に見られたはずだ。すっごい飛んでたし……。もしかして、見なかったことにしてくれたのか?)
「は、はい、きれいきれいにしましょーねぇ」
見ていないフリをしている百合華だが、バッチリ目に焼き付けていた。
(ゆゆゆ、ユウ君! 今、すっごい飛ばしてたけど! あれだよね、絶対あれだよね! 初めて見ちゃった……)
百合華の心が揺れる。
(もうダメ……我慢できないよぉ~このまま最後まで行っちゃいたい……。でもでもぉ~ユウ君、落ち込んでるみたいだし、ここで更に攻めちゃったら『お姉ちゃんなんか嫌い』とか言われちゃいそうだし……大切なユウ君に酷いことはしたくないし、嫌われたくないし……。ここは武士の情けで見なかった事にしよう。そうしよう)
更に百合華の心が揺れる。
(今は我慢でスルーして、その後い~っぱい優しくして『おねえちゃん大好き』にしてから、水着で添い寝の時に流れに任せるように合体を……。それならセーフだよね)
悠を気遣う優しさも見せながら、やっぱりエッチなことばかり考えているドスケベ姉だった。
「ほらほら、髪も洗ってあげるね」
「えっ、髪はいいよ。自分で――」
「いいからぁ~ 遠慮しないで、お姉ちゃんにまかせて」
グイッ!
百合華が悠の頭を引いて自分のお腹の上に乗せる。
この体勢で洗うらしい。
「ちょっと待って!」
豪快に丸見えになりそうで、悠が必死に両手であそこを隠す。
「あ、あの、ユウ君……ちょっと見えてるよ」
「うぅ~~~~」
手で隠しきれず少し見えていた。
しゃかしゃかしゃか――――
「かゆいところはありますかぁ?」
「だ、大丈夫……」
「ユウ君、そんなにしっかり目を瞑らなくても良いのに」
「くぅ……目を開けると凄い光景が見えちゃうだろ」
「ふふっ、ユウ君ってば面白い」
「そんなこと言って、実際に見たら恥ずかしがるくせに」
「そ、そんなコトないもん」
悠の頭は、百合華の脚の間を通って下腹に仰向けで乗っているのだ。
このまま目を開けたら、二つの芸術的な膨らみを真下から眺めることになってしまう。
わざと見せつけて悠の反応を楽しもうとするエロ姉なのだ。
こんなに攻め攻めな百合華なのに、受けに回ると急によわよわになるのだから面白い。
「懐かしいなぁ……こうしていると、ユウ君が家に来たばかりの頃を思い出すね」
「お姉ちゃん……」
「あの頃も、私がユウ君を洗っていて……それで、ユウ君が怒って飛び出して行っちゃって」
「そんなこともあったね」
「でも本当は、『お姉ちゃんだいしゅき~』なんだよね」
「話がだいぶ飛んでるだろ!」
子供の頃の話から告白した時に話に飛んでしまっていた。
「もぉ、ユウ君ってば素直じゃないんだから。あんなに何度も好き好き言ってくれたのに」
「ううっ、それはそうなんだけど……」
「ふふっ、ユウ君は可愛いなぁ。あの頃から何も変わってないよね」
「か、変わってるだろ」
「えっと、あそこは大人になったかな……」
「くぅ~~~~」
(ユウ君――――ホントに何も変わってないよ……。あの頃と同じで、ユウ君は真面目で優しくて一途で……ずっと私を大切にしてくれる。どれだけ私が、ユウ君に救われてきたか……。ありがとう、ユウ君……)
ジャァァァァァァァァァ――――
最後にシャワーで流して仕上げになる。
「はい、キレイになったよ」
「ありがとう」
そう言って百合華が悠の体を起こす時、胸が背中に当たってしまい悠も百合華もピクッとなった。
「ユウ君は先に湯舟に入っててね。お姉ちゃんは髪洗うから」
「あ、あの、俺もお姉ちゃんの髪を洗おうか?」
「えっ、洗ってくれるの? でも目を瞑ったまま洗えるのかな?」
「確かに……」
「あと、前を手で隠したままでは洗えないよ?」
「うっ、その通りです……」
こんな状態では髪を洗えない。
「でも……せっかくだからユウ君に洗ってもらおうかな」
「えっ」
「お姉ちゃんはアッチ向いてるから目を開けても良いよ」
そう言うと、百合華は背中を向けた。
「う、うん……」
悠は、恐る恐る目を開ける。
姉の綺麗な背中が視界に入ってきた。
(うっ、お姉ちゃんの背中だけでもヤバい……。というか……やっぱり鏡に全部映っちゃってるんですけど! でも……さっきは俺の恥ずかしいところをスルーして見なかったことにしてくれたし。優しいお姉ちゃんにサービスしたい)
悠はシャンプーを手に取り泡立ててから、百合華の綺麗な髪を洗ってゆく。
優しく丁寧に貴重品を扱うように。
「ど、どう?」
「ふへぇ~気持ち良いよぉ~」
「変な声出すなよな」
とろ~ん――――
悠に髪を洗われて、百合華がトロトロに蕩けてしまう。
(ふへぇ~き、気持ち良い……。これヤバいかも……ユウ君の手つきがエッチいよぉ~)
百合華の体から力が抜けて、悠の方にもたれ掛ってしまう。
「ちょっと、何でコッチに倒れてくるの?」
「だってぇ~もうダメぇ~」
「ちょ、見える! 見えちゃうから!」
フニャフニャになった百合華を何とか支えて、キッチリとトリートメントまで完璧にこなす悠。大切な姉の綺麗な髪を適当に扱うことなど考えられないのだ。
「えへへぇ~ユウくぅ~ん」
「うっわぁ、裸で抱きつくなぁぁぁぁーっ!」
もうアウト過ぎる姉を必死に引っ張って行き、とても直視出来ないような魅惑的なカラダを、なるべく見ないように湯船に入れる。
「ユウ君、見えてるよ」
「うっわ、見るな!」
悠は見ないように気を使っていたが、百合華はガン見していた。
二人で湯船に浸かり、やっと一息つく。
「ふぅ……やっと落ち着いた」
悠は、百合華の脚の間に後ろ向きで座る格好で湯船に浸かっている。
狭くて姉のカラダに極力触れないように気を使っているが、そんなの百合華が許すはずもなく――――
「ユウ君、もっと近くに来なよ」
「いや、だから当たっちゃうだろ」
「じゃあ、コッチ向いて」
「だから恥ずかしい」
「もぉっ!」
ぎゅぅぅぅぅ~っ!
後ろからギュッと抱きしめられた。
もう、色々と柔らかいのが密着してしまう。
「ううっ、凄い……当たってる」
「当ててるんだよ」
「はぁぁ、また〇〇しちゃいそう……」
悠がうっかり限界突破したのを喋ってしまう。
「ちょっと、悠君……せっかく私がスルーしてあげたのに」
「やっぱり見られてたんだ……もう恥ずかしくてダメだ……」
「ユウ君、何も恥ずかしくないんだよ。自然なコトなんだよ。保健体育で習ったでしょ」
「そうだけど……」
「つ、ついでに、お姉ちゃんにもっと見せて欲しいな。もっと近くで。できたら〇〇もぉ~」
「おい、保健体育は何処に行った!」
やっぱりドスケベ姉だった。
「先に出るよ」
「待ってユウ君」
湯船から出よとする悠を、百合華が引き留めた。
「ユウ君、まだいつものアレがまだだよ」
いつものアレとはアレである。
朝から晩まで何をするにもキスしなければ姉が許さないのだ。
林間学校の三日間は周囲の目があり、いつものようにキスしまくれなくて欲求不満な百合華だった。
「はい、おいで」
「うん……」
両手を広げる百合華の胸に、悠は吸い寄せられるように抱かれる。
そのまま顔を近づけ見つめ合い、くちびるとくちびるが軽く触れるキス。
二回目は、少し長く愛おしさ溢れるついばむキス。
三回目は、激しく貪るように舌を絡めて大人のキスを。
「んっ、ちゅっ、はむっ……ちゅぱっ、ちゅちゅっ……」
十分に堪能してから離れ、赤い舌をペロッと出して美しく整ったくちびるを舐める百合華。
もうそれだけで悠は悩殺され体に電流が流れたような感覚になるのだ。
完全に人間離れした魅惑的な百合華の調教で躾けられたように。
ガラガラガラ――――
悠が浴室を出てから、百合華は体を抱え込んでつぶやく。
「もうっ、ユウ君のイジワル……どんだけ待たせるのよ。ユウ君が真面目で私のコトを真剣に考えてくれているのは分かるけど。もう、色々と限界なのにぃ~! これじゃ、私の方がユウ君に調教されてるみたいだよぉぉぉぉ~っ!」
いつも攻めまくっているのは百合華なのに、実際は悠の『おあずけ』で相当な恋愛的侵攻を受けていた。
まるで絶大な戦力で攻めていたはずが、いつのまにか敵陣地に誘い込まれ水攻めにより形勢逆転していたかのように。
もう寝ても覚めても悠が大好き過ぎておかしくなってしまいそうだ。
悠と百合華の恋愛バトルは、お互いに際限なく攻め合って大好きなるばかりだ。ムラムラウズウズとカラダの奥を
「はあぁぁ~ 大好きユウ君……大好き過ぎるよぉ~」
百合華まで限界突破しそうになり、ちょっとだけ浴室でイケナイコトをしてしまう。
さっき見た映像や髪を洗われた時の感触を思い出しながら。
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