第1章 第18話

「午前の国語と社会の授業はどうだった?」

「国語が分かりやすかったよ」

「そうだろうな、母さんは以前中学の国語の教師だったからな」

「午後の父さんの理科と数学の授業はどうだった?」

「数学がその都度分からないところが聞けたから、とても分かりやすかった」

「そうだよな、結局個人指導だからな。なんといっても個人指導の効果は抜群なんだろうな。それではこれから英語の授業をやるからね。今母さんが教材を持ってくるから待ってよう」


「今日は2本のミュージック・ビデオを見て英語を勉強しようと思うの。一本目はマイケル・ジャクソンの『ビリー・ジーン』、2本目はマイケル・ジャクソンと1980年代のアメリカのミュージック・スターが参加した『ウィ・アー・ザ・ワールド』です。ビデオを見た後はこの2曲の歌詞を訳すんだけど、皆でやるの。父さんも母さんも一緒に英語の勉強ね」

「あーそれで、輝夫の子供の時のものが入っているダンボール箱があるのだけれど、スケッチブックが入っていたんだ。そのスケッチブックの中にマイケル・ジャクソンを描いたものがあるんだ。輝夫が4歳の時描いたものだと思うんだけど、上手く描けているから驚いたよ。でも、父さんも母さんもこの絵を見た覚えがないんだ。輝夫はどうだ、描いた覚えがあるか?」

「いや、ないよ」

「だよな、4歳の時描いたもの覚えていないよな」

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