273坂 料理

 俺。


 料理がまったくできない。


 できることといえば、焼く、温める、お湯を注ぐ、くらいのもんだからな。


 いちおう、足りない栄養はサプリで補っているが、やっぱ料理で摂るのが一番だよな。




 ガララ──────────。

 ガララ──────────。




 二匹のブタが並走しながらスケボーにのって坂道をおりてきた。


 ペアルックだし、カップルのようだ。


「……」


 まてよ。


 料理は自分で作らなくても、彼女が作ってくれればいいんじゃないのか。


 そうか。


 その手があった。


 よし。


 自分で作るのは取りあえず置いて、まずは彼女をつくろう。

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