169坂 夜に踊る者

 ガララ──────────。




 くそ、もうきやがった。




 ガララ──────────。




 こっちからも?


 二匹いやがるのか。




 ガララ──────────。


 ガララ──────────。




 向こうからもかよ。


 やつらめ。


 いったい、何匹いやがるんだ。




 ──────────ガララ。     ガララ──────────。


 ──────────ガララ。     ガララ──────────。


 ──────────ガララ。     ガララ──────────。




 囲まれた。


 やべえ。


 せっかく子どものやつを捕まえても、俺が捕まったら意味がねえ。


 仕方ない。


 こいつは諦めるか。




 バン!!




 スタングレネードだ。


 音と閃光でやつらが麻痺ってるあいだに逃げ切ってやる。




 パシュ!




 う。


 力が抜ける。


 立ってられねえ。


 倒れる。


「……」


 麻酔弾か。


 そして。


 撃ったのは、そこにいる無音のスケボーのりか。


 すました顔しやがって。


 だが、覚えてろよ。


 このままじゃ終わらねえからな!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る