20坂 異世界転生?

 ガ─────────────!


 ブタがスケボーにのって俺に突っ込んできた!


 ・


 ・


 ・


『は!』


『気がついたかいタカシ君』


『お前はさっきのブタ! て、しゃべってる!? まさか俺、噂の異世界転生しちまったのか?』


『違う。ここは意識と無意識の狭間だ。時間がないから手短に話す。さっきはすまなかった。お詫びに私から君にブタの祝福を贈る。これからの人生、君はブタを見るたびに幸運が訪れるだろう。それで楽しく生きてくれ。では、さらばだ』


『あ、え? おい、ちょっと待ってくれ。おい、おーい!』


 ・


 ・


 ・


「は!」


 ここはブタとぶつかった坂道。


 倒れてたのか、俺。


 ……。


 あれはいったい、なんだったんだ。


 うん?


 右手に万札がある!


「……」


 マジか。

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