ＢＩＯＨＡＺＡＲＤ２１０７

Ｄ－ＤＡＹ１ 異変

　俺はジャック、この世界になる前は引きこもりのサバイバルゲーマーだった。今日も友人と一緒にとある県にあるサバゲーフィールドに来て楽しくＢＢ弾を撃っていた。もちろん、ジャックと言うのはコールネームだ。フルネームは元木（もとぎ）隼（しゅん）だ、年齢は今年で２０歳。若いだろ？

「なぁ、隼。このテレビ見てみろよ、なんか大変なことになっているな」

「・・・？」

　友人の一人がスマホの画面に映っているニュース映像を見せて来た。

〈沖縄県で本日未明、サルに噛まれたという女性が病院に搬送後、急死しました〉

「サルに噛まれただけで？」

「新型のサルウィルスかなぁ？」

「さぁな、心筋梗塞を患っていたかもしれないだろ？」

　その時の俺は、浅く考えていた――その時までは。

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　俺達が休憩をするために小休憩を挟む、少し前。沖縄県与那国島にて山をハイキングしていた男女一組のカップルは、ランチを食べようと丘に登った直後。サルに襲われた。目の色が灰色で体中の毛が抜け落ちている奇妙なニホンザル――いや、そもそもニホンザルは北海道などの寒い地域にしか生息しない。

「キャぁあ！」

「美穂！クソッ、――ッ！ぃだぁい‼」

　その後、猟に来ていた男達に発見された二人は救急車で病院へと運ばれたが、急死した。