ナルシスト精神
「なあ。お前ってさ、なんでそんなに頑張れんの?」
「は? どうしたよ急に」
問いかけてみれば、きょとんとした顔でこちらを見てくる。
「いやだって、運動部入ってるのに歌の練習も、ピアノも、ギターまでやってるだろ? 俺なら無理。ってかちょっと心配」
毎日遅くまで部活で、家に帰る頃には二十時を回っていることだって、ざらにあるのに。
「ほー。おらぁ頑張っちゃいねぇよ。ただ単に、これが出来る俺かっけぇ! って思いたいだけ。楽しいことやってたらさ、疲れなんて吹き飛んじまうだろ?」
だから心配いらねぇよ、ありがとな。
きらきらした笑顔を俺に向けて、少しふざけたようにお前は語った。
「そういうもんなのかね。あ、それならべんきょ「無理」
「……即答かよ」
まあ、やりたいことを好きなだけやること。それが一番お前らしいよ。
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