第196話 入学式🌸🌸✨②

【 楓side 】


何時もより早めに家を出て、何時も通ってた通学路とは別の道を通り皆で菖蒲あやめ学園高等部に向かっていた。

遠くに丘の上に校舎が見える。

やがて校舎に向かう少し急勾配の坂の下まで来てから真理姉が口を開いた。


「 今日は 初登校だから正規の通学路を教えたけど、明日からは仁ちゃんの家から学校まで近道があるから教えてあげるね………あげるニャ 」


………別に言い直しをしなくても良いのに真理姉は、変な事にこだわるなぁ~。


「 真理姉は、ココに転校して間もないのに どうして僕達も知らない近道を知っているの ? 」

勇気ちゃんが不思議そうに聞くと


「 フッ フッ フッ 我が高等部には『(非公式)情報部』と云うのが有って情報料さえ出せば いろいろと教えて貰えるのだニャン 」


どうやら学園高等部と家との間にある小さな神社との間に小道があるらしいけど…………緊急時(遅刻とか)以外では使いたく無いわね。

昼間でも木々に囲まれて暗い上に夜は真っ暗だから明かりが無いと歩けないのよね。

この辺りは熊や猪は出ないけど恐いモノは恐いのよ !

ちなみにハクビシンは出るわよ、どこからか逃げたハクビシンが増えているみたいなのよね。


そして私達は校門を通りクラス発表の掲示板の前に来た。

仁くんは、もちろんだけど出来るだけ皆と一緒のクラスが良いなぁ~

と思い自分の名前を探して見た……………あった ! A組だ。


他の皆のクラスを直ぐに探してみた、 大江戸 大江戸 大江戸……

と探しさなくても直ぐに見つけた。

私と同じA組なのを確認して『ホッ』とするのと同時に他のメンバーのクラスを探して見た……


霞ヶ浦 勇気 A組


北浦 瞳 A組


アリス=ノースダコタ A組


世田谷 真理愛 A組


……………えっ ええーっ !


「 留年しちゃった………テヘッ 」

悪びれずに笑っている真理姉が居た。

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