第192話 モテ期到来 ?

【 深雪side 】


確かに由利子先生には助けられたけど………納得いかなーい !


「 由利子先生…………♡」


信太郎くんが 信太郎くんが、すっかり由利子先生に魅了みりょうされてしまったのよ !

その表情は完全に恋する乙女の様に、いや 男の子なんだけど顔立ちが中性的だから女の子みたいに見えるのよ !



江ノ島 薫くんは、別の意味で由利子先生に興味を持ったみたいで


彼女由利子先生のような存在は初めてだよ

女の人に興味を持つなんて思わなかったのに、今は彼女由利子先生の事で頭が いっぱいだよ 」


そんな薫くんに博子は不満そうにしている。



由利子先生が此方こちらに 気づいて私達に向かって歩いてきた。


信太郎くんが由利子先生の前に飛び出して封筒を差し出し


「 由利子先生、 この手紙を読んでください ! 」


顔を紅くしながら手紙を渡した信太郎くんは駆け足で走り去ろうとしたのであわてて追いかけたんだけど………



アレって、もしかして『伝説のラブレター』と云うモノなの ?

漫画やアニメだけの絵空事えそらごとだとばかり思っていたわ。


私の後ろから薫くん と 博子が追いかけて来ている。

どうやら薫くんは由利子先生に興味は有っても『 恋 』では無いのかな ?

博子は『ホッ』としているかも知れないけど、私にとっては冗談じゃないわ !

ハルト先生に続いて信太郎くんまで由利子先生に負けるなんて私が魅力が無いみたいじゃないのよ !



負けない ! 武力は敵わないけど『女子力』なら私の方が上のハズよ !

後で楓から由利子先生の情報を買わないといけないわね。


敵を知り己を知れば百戦殆からず (てきをしりおのれをしればひゃくせんあやうからず)・・・・・孫子の兵法だったわね。


近代の恋のバトルは情報を持つ者が最後に勝つのよ !


由利子先生より私の方が魅力的なんだと信太郎くんにアピールしないと !


信太郎くんの後を追いかけながら攻略法を考えていた私だった。




一方、由利子先生は初めて貰ったラブレターに戸惑っていたのだった。

ハルト先生の目がラブレターにそそがれている事に気づかずに……

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