第123話 期末試験 ②

【 聖子side】


楓からメールがきた。

クッソゥー ! 足元みやがって…………クリスマス予算から少し取り崩すしかないかぁ~

赤点取ったら、せっかくの冬休みだけでなく クリスマスデートまで台無しになっちゃうわ。

秋奈も、私と同じ考えになってたらしく半泣きだった。

勉強していたはずなのに、いつの間にか漫画を読んでいた過去の私の馬鹿 !


だけど…………こんなことも有ろうかと、秘策が、用意してあるのよねぇ。




ドンドン ドンドン ガッチャリ 来た 来た !



フッ 勝ったな !



息を切らしながら、政雄と和彦が入って来た。



【 政雄side 】


俺達は、計画道理に試験勉強のまとめをするはずだった……はずだったんだ。


気がついたら俺達は、ビデオ(DVD)鑑賞をしていた。


『 銀河◌雄伝説 』『 うる☆やつら 』『 タ◇チ 』『 機動戦士○ンダム 』

などの昔の名作作品のDVDが、これ見よがしに置いてあったのだ。



見終わった時には、覚えたはずの知識の大半を忘れてしまっていた。


政雄

はかったなぁー シャア………じゃなくて、 謀ったなぁー 聖子 ! 」



和彦

「 …………ふざけてないで、いくよ !

秋奈も聖子も、そんなに僕達を道連れにしたいの ?

抗議しないと、駄目だね 」



俺と和彦は、俺達の勉強部屋にいる聖子達の元に向かった。


部屋に入ると聖子と秋奈が、ニヤニヤしながら待っていた。


和彦

「 秋奈、聖子 !

どうして、こんなことをするのさぁー !? 」



聖子

「 坊やだからさ ! フッ 」


俺は、無言で聖子に『 アイアンクロー 』をした !



聖子

「 痛い いたい イタイよぉー !

ちょっとした、ジョークじゃないのぉー

ギブ ギブ ギブアップ ! 」


手を離すとようやく説明しだした。



【 聖子side 】


可愛い彼女に『アイアンクロー 』をするなんて、信じられない !

女の子の軽いジョークを流せないなんて、モテないぞ………モテても困るんだけどね。


私は、このままでは補習授業になりそうなので 楓からの試験対策問題集を譲って貰った事を話した。



和彦

「 ………あきれたよ !

秋奈や聖子だけでは無くて利根川まで、そんなことをしていたなんて !」


政雄

「 見た目は優等生なのに女は、やっぱり油断出来ないな 」



そうよ ! 見た目で、女の子を信じると大変なんだから。


ブツブツ言いながらも二人とも楓の対価の割り勘に応じてくれた。



ただ、明日から始まる期末試験に間に合わせる為に、徹夜勉強を4人でやることになったのは、嬉しいやら悲しいやら複雑な気分だった。

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