第85話 文化祭 ⑤

[伊予side]


楓 そして、聖子と秋奈、 私一人では彼女達やつらには 勝つのは難しい !

普段は、仲良しでも今回はライバルだ 。 なので、今日子と同盟を結んだのよね。


大江戸ファミリーは、“楓”しか戦力は無いけど 最大のライバルは 聖子と秋奈よね。

小学生の時、いち早く化粧し始めた二人

当時、うらましくて お母さんにねだったけど


「 まだ、早い !」

の一言で ダメ出しされたのは悔しくて覚えている。

まぁ、落ち込んでいる私に お父さんが内緒で“ピンクのリップ”をプレゼントしてくれたのは嬉しかった。

それに気ずいた お母さんも


「 娘には 甘いんだから 」

と 言いながらも お父さんとはイチャついていた。


今日子も私と同じ位に化粧を覚え始めたので相談しながら彼氏達博人、信敏に化粧をしていた。


今日子

「 ねえ、 誰か 化粧の上手な人に教わった方が 早くないかなぁ 」


今日子は 何も解ってないようね


伊予

「 誰に教わるの ? 親の手は借りたくないし、クラスの女子は 皆ライバルだし 先輩に“借り”をつくると楓とは別の意味で恐いし、隣のクラスには 私達の“出し物”は秘密だから相談できないよね 」


今日子

「 由利子先生は ? 」


伊予

「 脚下、 由利子先生だと縁起が 悪すぎるわ ! 」


最近は だんだん化粧が濃く成っているのよね。

アレに由利子先生に教わるののは不安しかないわ。


私達は、スマホからの情報を見ながら博人達に化粧をしていた。



[博人side]


信敏くん と一緒に呼び出された時は てっきり“ダブル デート”かと思ったんだけど 化粧の練習とは………

ニコニコしている信敏くんは 人が良いなぁ


博人

「 伊予さん、お手柔らかにね 」


そうは 言ったものの 神栖さん今日子さんと相談しながら スマホから情報を見ている姿は 不安しかない。


信敏

「 今日子さん、頑張ってね」


あれ、 本気で言っているんだよね………天然くんは恐ろしい。


今日子

「 うん、 任しなさいま~か~し~な~さ~い!」


伊予

「 私も 頑張るからね !」


博人

「 うん、 期待してるよ 」


とは 言ったものの………どうなることやら………



────手こずりながらも 化粧は 完成した───


[今日子side]


なんとか形になったけど ………

これは もう少し練習が必要ね。


並みの相手なら 十分だと思うけど 相手は 聖子、秋奈のタッグに 楓だからなぁー

伊予も 今回の出来には不満らしい。


二人信敏、博人には、悪いけど もう少し練習させて貰おう。

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