第71話 新学期 ③

【由利子side 】


 今朝のあの娘達勇気、楓、瞳の様子が可怪おかしかったけど どうしたのかしら ?

 私は職員室で朝礼を聴きながら考えていた。

 来週には実力テストが控えている上に文化祭や宿泊学習と行事が盛り沢山なのだ。


 そんな中で私は、ハルトとの距離を縮めないといけない ライバルが多いのだ。

 チラチラと大学出立ての新人女性教師の目がハルトに向いている。

『貴女達は色恋沙汰いろこいざたより教師としての勉強を優先しなさいよぉー!』

 と、心の中で叫んでいた。


 ハルトのサポート係は私が担当することに成った。

 ナイス、学園長 ! 感謝します。

 新学期初の学園集会の為に体育館に向かった。

 生徒会が、既に準備をしていたので直ぐに他の教師達と一緒に並んだ。


 生徒会長の筑波つくば 瑠璃るりが指揮を取っているので安心して任せてられる。

 やがて学園集会が始まったけど、一部の教師や生徒の視線はハルトに向けられているようだ。


 ハルトの赴任の挨拶の時には、黄色い歓声が出た。

 生徒達だけでなく、新人教師からもだ。


 新人女性教師おまえらよ、仕事を忘れるなよ !


 集会が終わり一旦、職員室に戻った後に

 ハルトを連れて教室に向かった。

 女子生徒ボッチが、ハルトに声をかけている。


 女子生徒おまえらにハルトは渡さないからなぁー !


 教室に入るとカップルに慣れなかった女子生徒達あまりものの目がしていた。



【 アリスside 】


 ハァ ユリコは完全に私の事を忘れていま~す。

 いくら、兄さんを狙ってターゲットいても これはないで~す。

 私も転校生なんだから少しは気を使って欲しいで~すね。

 しか~し、兄さんは鈍感どんかん だから、これくらい積極的でないと駄目で~すね。

 妹の私の目から見ても兄さんはカッコいいで~すね………中身を知らないのならで~すが。

 兄さんは、鈍感でシスコン気味なので、

 サッサとかたずいて欲しいで~す。

 でないと私の恋愛が出来ませ~ん。


 兄さんのユリコに対する印象は悪くないみたいで~す。

 私もユリコは良い人そうだから面白そうだから歓迎しま~すです。






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