第37話 第13話
外に出ると、俺はすぐに山崎太郎に電話した。
彼は電話に出ない。
そしてすぐにメールが帰ってきた。
「ーー今電話に出れないけど、どうした?」
「今日また遊びに行きたいな。と思いまして」
「いいよ。家に帰るのが夜になるけど、、仕事終わったら電話するよ」
「わかりました。連絡待ってます」
ニヤリ。
僕は軽い笑みを浮かべた。
ーーここまでは、思い通りに進んでいる。
夕方の六時を過ぎた頃。
電話が鳴った。山崎太郎だ。
「ーーもしもし。秀二です」
「今、仕事終わって帰るから、来てくれていいよーーただし、家に着いたらメールをくれ」
なんだろう?
彼は何に警戒しているのだろう?
山崎太郎には、僕はまだ何もしていないのに。
何気なく、ケータイで「藤田しげる」と検索してみた。
一番上のサイトに入る。
「3年前の真実!!
みんなは騙されている。ーー彼は殺された。
清水奏太殺害事件。
警察は「自殺」だと判断ミスをした。
私は知っている。その犯人の素顔をーー」
そのサイトを立ち上げた犯人は誰なんだろう?
よくわからないが。
下にスワイプしていく。
画像が出てきた。
どうやら俺の闇サイトから、引っ張ってきたものらしい犯人の写真。イタズラ書きしてある方だ。
被害者、清水奏太の顔写真。
そして加害者。
山崎太郎。沢田昌平。藤田しげる。そして、僕も会った事のない中山兼。
すべてが顔に落書きされている。
事件の詳細を書かれた文面。
関係者が読むには勇気がいる。俺はそのままページを閉じた。
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