第2話ポジティブ派

既婚者が配偶者以外とする恋愛がもたらすメリット。考えてみると結構ある。

ー気持ちが高揚したりテンションが上がることによって生活が活気あるものになる。

ー気分がいいと身体の調子もよくなる。

ー結婚生活以外に自分が楽しめる別の生活がもてることによって、結婚生活が上手くいく。

こんなようなことは経験者に限らず予想のつくことだと思う。ではこんなメリットはどうか。

「配偶者との営みがより楽しめる」

他者と経験を重ねることで、配偶者との行いがよりいいものに感じらるのだという。正直学生の頃のキラキラした恋愛観でみたらゾッとする考えだが、結婚後の恋愛というなぞだらけで不確かなものについていうなら批判のしようがない。ただ、少くともこの考えに賛同する者同士で恋愛してほしいなとは思う。そうでなければ、ほかほかの肉まんが冷たいアイスクリームと同じ袋にいれられたような、同じところに留めておいては危険という感覚が拭えないのは私だけだろうか。

一方で、トキメキやドキドキといったプラスの側面を全開に出している意見もある。

「好きな人に出会ったのが、たまたま結婚した後だっただけ」

この言葉からは、不倫は悪なのではなく、出会いを繰り返す人生の中で起こる素敵な出来事なのかもしれないとも考えられる。ただここでもなお、好きという気持ちの延長上にある欲望を抑え込むのか、ありのままにさらけ出すのかで、話の展開は変わってくる。でも、そこで役割を果たすべき自制心というのは思う通りにいかないもので、人はいわゆるドラマの世界に近いところまで走っていくんだろう。ただ、その世界を体験している自分を正当化しようとして生まれた表現が婚外恋愛だったり、出会いが遅れたというようなものなんだと私は思うこともある。

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