夢と現実の狭間で悪魔と舞い踊る 【夢REAL】

創意工夫 

第1話 夢 【DREAM】

「俺はお前らを殺しに来た。」

「はあ?人間ごときが私ら神を殺せるとでも?」


男は神の手によって殺された。





「よし、またあの夢だ。」


ボクは鈴木すずき瑠衣るい、高校一年生。

ボクは5歳のころから毎日同じ夢を見続けている。

それは、並行世界からやってきた魔物と戦い原因の神達を殺すために強くなる、と言う話だ。

すごく大雑把だが、これはとても面白かった。


主人公はもともといじめられっ子で気の弱い男の子だった。

しかし、神達によって並行世界からやってきた魔物に殺されかけそこから性格が変わり、神を殺す、殺意が芽生える。


約10年に渡ったその夢は、今日完結した。


ボクは5歳の頃にこの夢を初めて見た。





「怖かった、夢でよかった…」



最初はこんなに同じ夢が続くとは思っていなかった。



翌日


「また同じ夢だ…」


翌々日


「まただ…しかもちゃんと繋がってる…」



この頃から読書少年だったから考えることは好きだったし、記憶力も良かったため、見た夢のあらすじをノートに書いていった。







10歳の頃、悲劇が起こった。


家に篭ってひたすらにノートに文章を書き詰めている息子を心配し母親はこう言った。


「ねぇルイくん、何書いているの?」

「今日見た夢を書いているんだよ。」

「夢?お母さんにも見せて?」

「いいよ?」


母親は目を疑った。

息子が書いている夢はすごく現実的な内容だった。

書かれているものが現実離れした異世界もののような物語でも、何か違う現実的な違和感を感じた。


「ねぇルイくん、もしかしてここにあるノート全部夢を描いているの?」

「うん!そうだよ!」


母親はおかしくなった。




そしてある日、本当の事件が起こる。


「もしもし、母さん?」


中学1年生、12歳の頃、両親が事故で亡くなった。

ボクには2歳下の妹、れいがいるのだが、妹は意識不明の状態になってしまった。





それからは父方の親戚の家に住まわせてもらっている。

妹は今も意識不明状態である。





「緊急速報ですっ!突如現れた種族不明のモンスターのような生き物が人を怪我させる事件がありましたっ!負傷者が多く、中には死者もいるようですっ!都内の方はすぐに屋内へ隠れてくださいっ!」


ボクは目を疑った。

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