リヴァイアサンを倒し、レアアイテムを手に入れる
「……よし」
食料調達をした来斗は引き続き、ダンジョンを探索する。
来斗にはある目的があった。それはレアアイテムの入手である。普通に行動(プレイ)していたら見つからないような、隠しアイテム。
そういった類のアイテムを異世界二週目の来斗は手に入れる事ができた。
その階層は水辺のような場所であった。川が流れ、巨大な滝が存在している。
その巨大な滝があるだけに見えるが、その滝の中に洞窟があり、洞窟の中にレアアイテムが存在しているのだ。
もっとも、前回の食料調達の時と同じように、タダで手に入るものではない。手に入れるのはそれなりのリスクを冒す必要があった。
キュエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!
来斗が滝に近づくと、水の中から甲高い音が聞こえてきた。
そして、姿を表すのだ。
巨大な水蛇のモンスターがその姿を表した。
水蛇(リヴァイアサン)という、水属性の化け物である。
「水蛇(リヴァイアサン)か……そうだったな。この滝に近づくと、リヴァイアサンが出現するんだったな」
既知の出来事であるが故に、来斗はさほども慌てなかった。
「ステータスオープン」
来斗は水蛇(リヴァイアサン)のステータスを見る。
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モンスター名、水蛇(リヴァイアサン) レベル:40
攻撃力:200
HP:500
防御力:200
素早さ:150
魔法力:100
魔法耐性:100
スキル:水耐性。
技スキル、アクアブレス
※弱点属性雷
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確認するまでもなかった。相手は水属性の典型的な怪物(モンスター)だ。そして来斗はその攻撃パターンもまた熟知していた。
まず放たれるのはアクアブレスの技スキルだ。この技スキルは勢いよく水を吐く攻撃である。言葉にすると温く感じるが、超高速で放たれる水流はウォーターカッターと言っていい切れ味と威力だ。
例えコンクリートの壁が相手だろうが、一瞬で真っ二つになってしまう事だろう。
それくらい、水蛇(リヴァイアサン)のアクアブレスの威力は凄まじいのだ。水鉄砲などというレベルではない。水の大砲と言っていい。
キュエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン!
甲高い鳴き声と共に、水蛇(リヴァイアサン)はアクアブレスを放ってきた。
「よっと……」
超高速の攻撃ではあったが、それでもその攻撃パターンを知っていた来斗は難なく避ける。人間の動体視力を遥かに超えた一撃であるが故に本来であれば避けるのは至難であったが。
キュエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン!
再度の掛け声の後、放たれたのは体当たりである。天高く舞った水蛇(リヴァイアサン)が勢いよく、突っ込んでくる。シンプルで大胆——かつ強力の一撃であった。
だが当然のように、技が避けられた場合、大きな隙が発生する事になる。
ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
水辺に巨大な水柱が発生した。来斗はその攻撃を避けた。そして、天高く、舞っていた。
来斗は属性剣(エレメントソード)に雷属性を付与(エンチャント)した。属性剣(エレメントソード)がバチバチとした音を奏で、見事に帯電していた。
まさしく雷神の剣――雷神剣である。
「はあああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
来斗は雷神剣で、水蛇を一刀両断した。
キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン!
水蛇(リヴァイアサン)は甲高い悲鳴を上げて、果てる。水面に水蛇(リヴァイアサン)の巨大な亡骸が浮かんでいた。
「はぁ……何とかなったか……」
来斗は、胸を撫で下ろす。楽勝したかに見えるが、今の来斗の装備では――特に著しく守備面が弱く、あの攻撃に当たってしまえば即死しかねなかった事だろう。
来斗は滝の奥に向かう。
「あった……あった」
来斗は滝の奥——洞窟の中で見つけた。そこにあったのは大きな箱であった。一見、トラップのようにも見える。よくいるだろう。アイテムボックスに入っているモンスター。アイテムボックスと見せかけ、発動するトラップ。
――だが、来斗はそういった可能性がない事をしっていた。だから頼斗は躊躇う事なく、アイテムボックスを開ける。
そして、中身を取り出した。
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