第17話 フィールドボス:3
「【鑑定】」
今度はさっきのことを見越してすぐに【鑑定】する。まぁ別に攻撃されてても関係ないんだけども。結果は
『「グラスウルフリーダー:ver.FB《フィールドボス》」 LV.30
体が草でできたウルフである『グラスウルフ』から進化する。進化する際に、周辺の草の性質に応じて能力が変化する。周囲の味方を統べ集団戦による攻撃が得意で周囲の味方の能力を上げて行う狩りが得意。また、周囲の草葉に紛れて奇襲するような攻撃も得意。』
...あれ?さっきまでの指揮してたやつでは所々見えない部分があったしおそらくレベル的な問題なんだと思ってたんだけど全部見えてるな?
「まぁ原因は後で考えるとして...」
さっき凍らせたやつもいつの間にか解凍されてるし...それでもいきなり突撃せずに包囲するように囲んできたので注意を向けておく。
「いや、数を減らしに行く方がいいかな...ユオン」
周囲に向けて敵意を向けながらユオンに声をかけて目の前のボスの方へ突っ込む。言葉が分かるかは分からないが敵意を向けているからには向こうも狙いには気づくだろうし周囲を狙う意識を持ちながら飛び込む。向かっていくのが分かったからか向こうも攻撃を仕掛けようと走り込んできており、それに合わせ周りの
「きゅ!」
ユオンまでもそっちに向かうとは限らないけど。ユオンが囲んできていた内の一体に向かって突撃して行ったのを見ながら残りの2体とボスの位置を把握し、走り込みながら相対する。横から割り込んできていた一体をわざと立ち止まりながらボスと残りの取り巻き一体を背後に回るように片足を軸に回りながら流しそのまま視線を下に向ける。
「【リトルイルミネイト】…光量増加!」
「【ライトショット】」
刀では効きにくいのは分かっているので魔術を使用。ダメージが入っていそうな様子を見せたのを確認しながら距離をとるついでにユオンの様子を見る。【コールドブレス】は先程使ったし凍らせることは無理だが爪撃や尻尾で叩いて空から【ホワイトブレス】を使用して倒しているのを確認できた。まぁ3分も経ってないし次の使用はまだ後としても一体倒せてたから充分だね。それに
「ユオン!そっちのやつ相手してあげてー。少し留めるだけでいいから」
さっき流したやつも上手くユオンの方に行ったので声をかける。まぁブレス関係も結構使ったしこう言ってはなんだけど対空の相手の技がないのかユオンが飛んでると攻撃できていないように見えるのがねぇ。さて…
「まぁさすがに、そろそろ回復するよねぇ」
少し角度を調整しながら移動し、動きを止めていた2体を見ると視界が回復したのかこちらに再び突撃してきた。正直遠距離攻撃がないのが意外なのもあるかな。ボスも
「念の為にインベントリ開いておいて、よっ…とぉ」
そして再び噛みつきに来たボスの攻撃を受け流すのではなく正面から杖の形状に【外見偽装】している嗣梟で受け止める。まぁもちろん相手の方が大きいし、この体自体が身長に見合って軽いのもあるので簡単に吹き飛ばされるだろうけどそれを利用する。…まぁ完璧に無くすことも出来なくはないんだけども今はこっちの方が移動もできて一石二鳥だしね。受け止めた際の衝撃は多少地面に逃すついでにその勢いで後方に跳び、位置を調節しておいたユオンがいる方向に向けて吹き飛ぶ。少しダメージは受けたが許容範囲内で予想はしてたので念の為にで呼び出しておいたインベントリからポーション取って使用して回復しておく。唐突に変な行動されて大ダメージで…なんて嫌だし。まぁ飛ばされたけど飛距離が足りなかったのでそのまま転がりながら受身を取りその勢いのまま前傾姿勢で移動し切りかかる。うーん、やっぱり刀だと鞘ごとダメージ入ったら
「[〜輝y「WAOOOON!!」うぇっ、おっとと」
とりあえず抜刀の[輝夜]で攻めようとしたタイミングで咆哮が響いて風圧に押された。いや、咆哮の風圧でよろけるって…さすがゲームだなぁ。一応抜刀自体はできていたし攻撃が当たったように見えなくもなかったけど、なんか指揮狼()と同じように草葉となって避けられた感じがするんだけど…なんだっけ?
「今度は目の前のやつどころかボスや残りのやつもいなくなってるんだけども」
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