おわり いつまでも、ずっとー…
2人で覗き込み、可愛いなと思って、互いに笑い合う。
「
「どうした
すると彼女は「どれが良い?」と、1枚の紙を見せてきた。
3つの候補があった。
しかも、その下には、願いが書かれていた。
「迷うな、どれも良い」
「だよね」
俺が考えたのはセンスが悪く、結局雅に任せたとはいえ、彼女の方が良い候補を考えていて関心した。
「真っ直ぐ歩く」
「躓いてもいいから、自力で立ち上がってね」
「力強く、なるほど」
「元気に明るくね」
「最後はー…優しく思いやり」
「相手を大事に、仲良くね」
そうか、そうか。
俺は腕組みして考える。
「どれも良いな」
「ふふっ」
上機嫌な雅に、可愛いなと思う。
すると雅は「3つ、呼んでみて、反応良かったのにしようよ」と提案してきた。
「じゃあ、呼んでみるか」
「うん」
2人でゆっくり呼んでみた。
「「あっ…」」
※
「わー!」
全力疾走で俺の所に来た。
「おっと、危ないぞ」
優しく注意して捕まえた。
「えへへ!」
どうやら反省はしていない様子だ。
が、まあいいかと許してしまう。
「2人ともー!早くー!」
雅が呼んでいる。
「「はーい」」
俺は捕まえた、愛娘の
「パパのかたぐるま、ゆう すきー!」
「それは良かったよ」
もうすぐ4歳になる娘はおてんばだ。
誰に似たんだか、不思議である。
「ママー!」
「はいはい」
優を降ろすと、直ぐに雅の所に走って行った。
父親なんてこんなもんだろうか。
母親に直ぐに向かうのだから、寂しいものだ。
「さあて、今日はお店でご飯です」
「えー!」
「優のお誕生日だからな」
「うれしいー!」
「何食べたい?」
「うーん、オムライス!」
「決まりだね」
「だな」
「やったー!」
目を輝かせて優は楽しそうに歩く。
「雅虎君」
小声で雅は俺を呼んだ。
「どうした?」
何だろうと不思議に思っていると「プレゼント、あそこにあるから買ってきて」と言った。
雅が指差した方向を見ると、優が欲しがっているパズルがあった。
幼稚園で見付けてハマっているパズル。
今回のは娘にとっては少しレベルは高く、それでも好きなアニメのキャラクターだからという理由で欲しい欲しいとねだっていた。
優は気付いていない、真っ直ぐと歩き、頭の中はオムライスでいっぱいのようだ。
「わかった」
そう言って俺は急いで買いに行った。
ご飯を食べ終わった後、プレゼントを渡すと優はとても喜び「だいじにする!」と、プレゼントをギュッと抱き締めた。
作戦成功して良かった。
これからも、家族3人で、幸せに暮らしていく。
ありがとう、これからも、よろしくな。
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