おわり いつまでも、ずっとー…

 2人で覗き込み、可愛いなと思って、互いに笑い合う。


雅虎まさとら君」

「どうしたみやび


 すると彼女は「どれが良い?」と、1枚の紙を見せてきた。

 3つの候補があった。

 しかも、その下には、願いが書かれていた。


「迷うな、どれも良い」

「だよね」


 俺が考えたのはセンスが悪く、結局雅に任せたとはいえ、彼女の方が良い候補を考えていて関心した。


「真っ直ぐ歩く」

「躓いてもいいから、自力で立ち上がってね」

「力強く、なるほど」

「元気に明るくね」

「最後はー…優しく思いやり」

「相手を大事に、仲良くね」


 そうか、そうか。

 俺は腕組みして考える。


「どれも良いな」

「ふふっ」


 上機嫌な雅に、可愛いなと思う。

 すると雅は「3つ、呼んでみて、反応良かったのにしようよ」と提案してきた。


「じゃあ、呼んでみるか」

「うん」


 2人でゆっくり呼んでみた。


「「あっ…」」




「わー!」


 全力疾走で俺の所に来た。


「おっと、危ないぞ」


 優しく注意して捕まえた。


「えへへ!」


 どうやら反省はしていない様子だ。

 が、まあいいかと許してしまう。


2ー!早くー!」


 雅が呼んでいる。


「「はーい」」


 俺は捕まえた、愛娘のゆうを肩車して歩き出す。


「パパのかたぐるま、ゆう すきー!」

「それは良かったよ」


 もうすぐ4歳になる娘はおてんばだ。

 誰に似たんだか、不思議である。


「ママー!」

「はいはい」


 優を降ろすと、直ぐに雅の所に走って行った。

 父親なんてこんなもんだろうか。

 母親に直ぐに向かうのだから、寂しいものだ。


「さあて、今日はお店でご飯です」

「えー!」

「優のお誕生日だからな」

「うれしいー!」

「何食べたい?」

「うーん、オムライス!」

「決まりだね」

「だな」

「やったー!」


 目を輝かせて優は楽しそうに歩く。


「雅虎君」


 小声で雅は俺を呼んだ。


「どうした?」


 何だろうと不思議に思っていると「プレゼント、あそこにあるから買ってきて」と言った。

 雅が指差した方向を見ると、優が欲しがっているパズルがあった。

 幼稚園で見付けてハマっているパズル。

 今回のは娘にとっては少しレベルは高く、それでも好きなアニメのキャラクターだからという理由で欲しい欲しいとねだっていた。

 優は気付いていない、真っ直ぐと歩き、頭の中はオムライスでいっぱいのようだ。


「わかった」


 そう言って俺は急いで買いに行った。


 ご飯を食べ終わった後、プレゼントを渡すと優はとても喜び「だいじにする!」と、プレゼントをギュッと抱き締めた。

 作戦成功して良かった。


 これからも、家族3人で、幸せに暮らしていく。

 ありがとう、これからも、よろしくな。

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