第4話 初めまして④

授業が終わって、先生が帰りのホームルームを始めた。

「ええ、これと言った連絡事項はなし。

 それじゃぁ、ホームルーム終わり。

 気を付けて帰るように。」

「起立、礼。さようなら。」

男子生徒A「先生バイバイ!」

先生「こら!廊下を走るな!」

男子生徒A「たなちゃん先生ごめん〜!

     急いでるから、じゃ!」

女子生徒A「先生さようなら。」

    B「さようなら。」

先生「うん、気を付けて帰るんだぞ。」

女子生徒A・B「はーい」

女子生徒C「ねぇ、一緒に帰ろ?」

女子生徒D「いいよ〜、帰ろ。」

女子生徒C・D「センセさよなら〜。」

先生「はい、さよなら。」

男子生徒B「なぁ、今日遊べる?」

    C「あ、ごめんムリ。」

    D「何?お前ら今日遊ぶの?」

    B「今、フラれたとこ。」

    D「じゃあ、俺が慰めてやるよ!」

    C「ごめん、俺そろそろ帰るわ。」

    B・C「じゃあな!」

    C「ん。」

    C「たなちゃんさいなら〜。」

先生「はい、さようなら。」

女子生徒E「え〜さ、この人ヤバくない!?」

女子生徒F「え、ヤバ。

      顔面マジ神なんだけど!?

      どタイプ!ぐはっ!」

女子生徒E「クリーンヒット来ました〜!

      はい、もう最強、もう最高!

      マジ、尊死するよね〜!

女子生徒F「もう、ヤバい推せるわ。」

男子生徒E「お前、どれくらい飛べる?」

    F「天井くらいまで〜?」

    E「やってみろよ。」

    F「え〜、ホレ!」

    E「えっ!?おま、すげーな!」

    G「俺もいけるぜ!」

    E「呼んでねぇよ!」

    G「今ので俺のファン、

      三人は増えたわ。」

    F「現実みろ〜?

      あと、実現可能そうな

      数字出すなよw」

先生「おら、お前ら!天井タッチするの

   やめなさい!用が無ければ帰る!」

男子生徒F「はーい。」

    E「たなちゃんセンセー、

      そんな怒ってたら、

      もっとハゲちゃうよ〜w」

男子生徒G「あははは!

      お前、それは言い過ぎ!」

先生「なんでもいいから、先生の髪の為にも

   早く帰るように。

   昔、すごくガタイのいい奴が、

   天井タッチで天井に

   穴開けたんだから。」

男子生徒E「うへー、そいつヤベー!」

    F「矢島、帰るぞ。」

    E「おう。」

    G「なぁ〜、どこ行く?

      マ○ク寄る?」

    E「だから、呼んでねぇって!」

初めての放課後は、騒がしく、面白い放課後だった。私以外の人がみんな帰ったあと、

私は、復習を口実にもう少し教室にいたかったから、先生に頼んでいさせてもらった。

誰もいない教室は静かで、少し怖いけど、

妙に落ち着く場所だった。

私は、そんな教室で少し復習したあと、今日の余韻に浸っていた。

みんなが帰ってから、一五分程経って私は

ようやく帰る事にした。

教室を出て少し歩くと、津守くんがいた。

「あ、ツモリさん。一限目ぶりですね。

 意外と早く会えましたね!

 あの時は本当にありがとうございましt...。

 !...ツモリさん!?」

津守くんが突然私の手を掴んだ。

「...カシイ 、おかしい!感が良すぎる!」

「ツモリさん...?」

今朝会った時の彼とは別人の様に険しい表情をしている彼を見て、私は恐怖心に似た感情を覚えた。暫しの沈黙のあと、津守くんは

意を決した様に、私を睨んでこう言った。

「お前、何者だ...?」

言葉の意味が理解出来なかった。

「え?ツモリくん?何言ってるの?」

「君は、こちら側の人間じゃ

 無いんじゃ無いか?」

「?」

「まぁ、良いちょっと着いてきて貰うよ。」

「えっ?待って!津守くん!」

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