第5話 年が上がる事で生まれる物
第5話
俺達は中学生になった。
朱里は少しずつ女の子の身体になっていった。
唯でさえ昔から柔らかったのに、それ以上に柔らかくなっていった。
胸が…胸が……本当に大きいんですよ、マジで。
去年までランドセルを本当に背負ってたのかを疑わしくなる位に。
でも、胸の事を考えると急に背中に悪寒が走るんだよなぁ…
まるで、血脈に刻まれた呪いの様に…
…流石に厨二が過ぎるか。
そして…
「ねぇねぇ、雨崎さん!一緒に帰ろうよ!」
「…嫌です!今日も明日も未来もずっと、私はリュー君と一緒に帰るんです♪」
と、朱里はモテ始めた。
中学には俺達と同じ学校から来た者以外に、別の学校から来てる者達も居るのだ。
朱里は可愛いし、天使だし、女神だし、モテるのは本当に解るのだ。
まぁ、渡すつもりは全くないのだが…
「ちくしょう、何であんな奴が…」
「パッとしない陰キャみたいな奴が雨崎さんと釣り合う訳ないだろ!」
はは、戯言が聞こえるなぁ…
ていうか、叔父さんや女難爺はこれに耐えてたのかよ…
メンタル強くないと、やってけないなコレ…
まぁ、気にする事でもない。
『僻みは気にするだけ無駄、手を出してきたらぶっ潰せ』が家の家訓だ。
女難の相を脈々と受け継いできた家らしい家訓だと思うよ、本当に…
「おい、霧崎。ちょっとコッチに来い!」
やれやれ、久しぶりに名字で呼ばれた気がするぜ。
何か第1話で自己紹介した以来な気がするぜ…
…第1話って何だ?
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表朱里side
私達は中学生になりました。
リュー君は男の子の身体になっていきました。
硬いけど、何処か安心できる身体。
ヤバい、我慢してなきゃ鼻血でそう。
ていうか、エロ過ぎる…
もう少し、自重して欲しいよ…
安心して薄着でうろ付き回るのは心臓に悪い…
そういうのは普通、私の役割でしょうが!
(変態…)
聞こえてるぞ、裏の私!
ていうか、アンタも大概変なプレイをして…
(変なプレイって何!?私、知らないんだけど!?)
ふふ、そうだったね。
これは別ルートの話だ。
本当に吐き気がするよ…
そして…
「霧崎君、何か格好よくない?」
「でも、雨崎さんが居るしなぁ…」
「大丈夫、奪えば良いのよ!お母さんが言ってたわ!」
聞こえてるよ、雌豚が。
でも、そのお母さんには同意する。
その通りだ、欲しいのなら何処までも強欲に。
奪われたくないのなら、何処までも堅実に。
(貴方、最悪ね…)
ブーメランだよ、化け物め。
「まぁ、ちょっとオ•ハ•ナ•シしないとね…」
私のリュー君に手を出すなんて許せない。
それにさ…
…私が認めたのはあの娘達だけなのだ。
お前達みたいな有象無象の雑兵に渡す訳にはいかないの。
「ねぇねぇ、私も混ぜて♪」
続く
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