リノとゲン*精霊なのか
「そういえばさ、ゲンさんって何でホタテが好きなの」
「そんなの簡単だ。上手いからに決まっているだろう」
「でもさ、」
「ん?」
「カワウソって川とかにいるでしょ。川にはホタテなんてないよ」
「そうだな」
「ゲンさん、海で泳げるの?」
「バカにしてくれるな。わしは精霊だ」
「カワウソ姿でも海は泳げると」
「カワウソであって精霊だからな」
「カワウソなの?」
「うむ」
「精霊なの?」
「うむ」
「ふーん?」
「なんだその、つまらなそうな顔は」
*ゲンさんの扱いがひどいのは私も承知しております。
「だめよ、変なもの拾ってきたら」
「犬を叱るように言ってくれるな」
「拾ってきたのは事実でしょう」
「ただの石のように見えるがな、間に輝石の層ができているのだ。職人が見れば大金をはたいて買ってくれるぞ」
「初めてまともなものを拾ってきたのね」
「はじめて」
「はじめて」
*犬疑惑
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます