全てを得た魔王、疲れたので転生を決断する!

ていと

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「とうとうここまで来たぞ魔王!お前を倒しこの世界の平和を取り戻す!」


 現在、俺の目の前でよく分からんことを叫んでいるのは異世界から召喚されたとかいう勇者だ、世界の平和などと言っているが別に俺が世界を混沌とか破滅に導いたとかではない。先代の魔王を殺して、俺が魔王となった時に不意に「よし、世界征服でもしてみよう」と、何を思ったのか当初の俺はそんなことを考え、実際に世界征服していた。その後人間を奴隷にするとかそんなことはしていないし、なんなら人間同士で戦争し合ってた時よりも今の方が断然平和だし魔族も人間も亜人とかもみんな仲良く暮らしている。それに俺は強欲の力を持った魔王、他にも傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、暴食、色欲の力を持った魔王がいたがそいつらも生きてた時はその力に引っ張られて行動していた。俺もなんか欲しいなって思って行動したにすぎないのだ、正直言ってあまり俺のせいにされてもどうしよもない。ともか― ―


「おい魔王!一体何を考えているのだ!どうせ悪い事でも企んでいたんだろ!そうはさせるか!」


 しかしうるさいヤツだなもう勇者なんてこいつで100人目くらいだぞ?どこの誰だよ勇者毎回召喚してんのは、ん?よく考えたらこれはチャンスかもしれないぞ、もう全てのものを片っ端から得た俺はそのせいでもう疲れてしまったのだ。それに俺の事を殺せるのは勇者の持つ聖剣だけだ。そうだな、このまま殺されて転生してみるのも悪くないかもしれない。ならば


「かかってこい勇者とその仲間達よ」


「クッ!さっきからコイツ隙がなさすぎて攻撃ができない!」


 なん、だと。よりによって結構強い勇者が来てしまったようだ、今までの勇者ならば俺にすぐ切りかかってきたがコイツある程度強くなったせいで俺の力量を少しわかるようになってしまったのか、後ろの四人の虫けらの一人なんて「何故行かないんだ!」とか言い出したぞ、こうなったら仕方ない後ろの聖女っぽいのを殺してしまおう。


『ウォーター』


「ぇ?……」


 よし、俺の中で一番威力がないだろう魔法で仕留めてやったぞ!しかし弱すぎやしないだろうか、今の『ウォーター』は水を出すだけの魔法だ、それをただ飛ばしたにすぎないというのに……


「き、きさまぁぁああ!よくもミリアを!しねぇぇぇえええ!」

 聖女っぽいのを殺された勇者が怒りに任せて切りかかってきた。


「ぐふっ」


「な、なに⁉︎お、お前ほどの力があれば今の攻撃くらいよゆうでよけれたはず」


「はは、流石に驚いているようだな。魔王討伐おめでとう異世界の勇者くん、、過去の勇者の中でも、お前は恐らく最強だ、そうだな俺か、らも報酬をや、ろう『リザレクション』」

 そういい聖女に蘇生の魔法をかけた。


 あぁ、これが死、なのかもうしゃべる力もない。がんばれ勇者よここからがもっと大変になるだろうよ。まぁ俺には関係ないがな……

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