第42話 ジョモラ&モコラ
……数時間後、オカマバーがこの日の営業を閉店するとジョモラとモコラが店の中で何かゴソゴソしていた。
「モコラ早くしなさいよ!何で今化粧をするのよ!」
「だってお店の方が忙しかったもん。人前に出るんだからお化粧ぐらい直させてよ!」
モコラはメイク直しをしていて、ジョモラはモコラが準備を怠ったため、それの準備を急ピッチでやっていた。
「……ジョモラ手伝おうか?」
そこにオカマバーの二階に泊まっていたジキルが一階に降りて来てジョモラに声をかけた。
「いえ、大丈夫よ。この準備は私達がやらないと駄目だからジキルちゃんは椅子にでも座っておいてよ」
ジキルはジョモラに言われ椅子に座りだす。
「……ねぇー依頼主に聞くのは良くないけど何で異世界人を探しているのよ?」
「…………」
「……言えないなら言わなくていいわよ。そこまで気になってないから」
「……ジャキ王が行方不明になった」
「……えっ!」
ジョモラはジキルの言葉に手が止まってしまった。
「何よそれ!ジャキちゃんが行方不明ってどういう事よ!」
メイク途中だったモコラもその情報に店の裏から飛び出てきた。
「……話は長くなるから簡単に言う」
ジキルはジョモラとモコラに簡単にジャキが行方不明になった経緯を説明した。
「……何となくは理解したわ。難しい話だったけど取りあえず異世界人の情報が必要なのね」
「まぁーそういう事だ」
「ジャキちゃんが早く帰って来れる用にメイクなんてしてられないわ」
モコラは手に持っていたメイク道具を投げ飛ばし店の裏に戻って行った。
「……まったく。せわしない奴ね」
「…………」
「……まぁージャキちゃんのために私達も全力で協力するわ。だからアンタは私達が帰って来るのを待っていればいいわ」
「……その事なんだが俺達も付いて行く事にする」
「……いいのよ。既に異世界人の居場所はもう分かっているから、後はそいつらから交渉するだけよ」
「……それでも俺達も行かしてもらう。……まぁーあれだ。俺も異世界人を見た事ないから見ておこうと思う」
「……もう、好きにしなさいよ」
「あぁ、ありがとう」
ジキルはジョモラに礼を言うとまた二階の方に戻って行った。
「……フフフ♡ジキルは愛想ないんだから。……早くしたくしないとモコラに怒られるわ」
ジョモラは顔に笑みを浮かべたまま店の裏に入って行った。
……数分後、ジョモラとモコラは準備を終え、店の外にいた。
「……では始めるわよモコラ」
「……気張って行くぜ!」
モコラは野太い声で活を入れる。
「まずはここから近い
こうしてジョモラとモコラ、そしてジキル、ナージ、アイシャの分身は
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