第3話





それに揺られて数日やっと着いた。




「ここが」




「そうだよ」




着いたから降りた。それから歩いて王城に向かった。入口で俺の顔を見るなり、すぐに入れてくれた。この国では有名人である。勝手に王家の間にやってきた。




「勝手にいいの?」




「大丈夫」




開けると妻とあーんをしていた。




「何しているんだ?人を呼びつけて。もう一度イリナに殴られるか?」




「やめておく」




「それで?」




「あ、君、魔法に関して天才でしょ」




「さぁ?僕が天才のかは知らない」




「そう来るか」




「お久」




「そうね」




「そうだ。アカネさん」




「何?」




「イリナがよろしくっていてた」




「そう」




「俺には?」




「あるよ。千回死んでおけって言ってた」




「クス。あの子相変わらずね」




「そうですね」




「っそれでその小さい子は?」




「拾った」




「拾った?」




「ああ。両親が殺された」




「それで拾ったのか」




「ああ。捜索願もでてなかったから俺が育ててる」




「相変わらず変わったもの持ってるな」




「モノじゃないし」




「それにしてもエルフか」




「狙われやすいんだよな」




「そうね」




「で、本題に入ろう」




「そうだな。紙に書いた通り頼みたい」




「否定権は?」




「ないな」




「その間この子は?」




「例の女のところが安全だと思う」




「ああ。今一番会いたくなかった」




「そうだろうな」




「仕方ない」




王城に行くための大きな大通りに店を構えるのは元キージガリアパーティーである。この世界で最も強いとされた僕が所属したパーティーである。今は解散状態。




「確かクールビズリーチとかいう名前だったはず」




少し歩くとあった。ドアを開ける。




「ごめんね。まだ店はやって、ってレイじゃあん」




「久しぶり」




「こっちに来てたの?」




「ああ。呼ばれて今日着いた」




「そっか。それで可愛連れがいるな」




「そうだな。それで頼みがある」




「何よ改まって、もしかて結婚とか?」




「絶対にない」




「少しは躊躇って」




「必要ない」




「変わってないね」




「お前もな」




「そんなにすぐには変わらないよ」




「それもそっか」




「で」




「この街にある学校で働くことになった」




「もしかして創立魔法学校?」




「そう」




「そういえば首になった人が出たからね。その代わりね」




「そこでこの子が一人になってしまうからここで見てほしい」




「いいわよ。看板娘として雇うわ」




「お前」




「いいじゃない。昼間から空いてる怪しい店じゃないし、なにかあれば念話で飛ばすし、それに下手すれば王様をうごかせばいい」




「そうだな。任せた」




「これから行くの?」




「ああ」




「まだ早いもんね」




「ああ。変なことさせるなよ」




「分かってるよ。ココナ行ってくるな」




「うん。行ってらっしゃい」




「ああ」




出て学校に向かった。警備の人は聞いているらしく普通に通してくれた。理事長室に行った。




「久しぶり」




「なんか知り合いが多いな」




「なんでよ」




「王様だろ、その妻だろ。クールビズリーチの店主」




「そうね。ゴーサは元気だった?」




「ああ」




「そう。王様から聞いているわ」




「そうか」




「これ先生用のローブよ」




ローブを渡された。




「どうも」






「あなたに任せるクラスは貴族が多いから気をつけてね」




「めんどくさい連中だ」




「大丈夫よ。あなたは貴族よりも上の権利を持っているではないの」




「それはそうですけど」




「でもなにか不安があるの?」




「一応」




「何かな?」




「授業のやり方は僕のやり方でいいですよね」




「構わないわ」




「どうも」




「それじゃあ。困ったことがあれば保健室の養護教員に言ってね。知ってることよ」




「そうですか」




「ではね」




「はい」






出て教室にいった。そうしたら面倒なことに文句を言ってきた。僕が一番苦手なタイプ。




「新人の先生。授業時間が半分以上終わっているんですがどうするつもりですか?」




「どうにもならないだろ。時間魔法でも使って戻せというのか?」




「遅刻したくせに」




「あ、めんどくせい。それじゃあ、僕の教育方針言うな」




「私の話は終わってない」




「次から質問以外は引き受けません。それと喋ると何するか分からないよ。それじゃあ。俺の教育方針は努力をしようがしないと関係なく付けさせてもらう。一ヶ月にいっぺん生徒同士に殺し合いをしてもらう。それで活躍した子に評価を与える。殺し合いっと言っても本当に殺し合う訳では無い。殺そうとしたら殺し返してやるから覚悟しろ。それと俺の授業が必要ないと思った参加しなくても授業の成績をやるよ。以上」




「先生質問があります」




「どうぞ」




「先生はどうしてここに来たんですか?」




「王様に呼ばれた」




「この国のですか?」




「そう。昔からの仲でな」




「そうですか。それでこれからどのように授業を?」




「最初に俺とお前ら全員で殺し合いをしよう。本気でこい。手加減必要ない」




「いいですか?」




「構わない。女子が多いから二十分で足りるか?」




「充分です」




「じゃあ。闘技場で待ってるから、解散、授業評価は来なくてもつけると言ったがこれは来ないと減点だから」




それだけ言い残して闘技場に上がった。






ココナは机を拭いていた。前にいたところでやり方は教わっている。出来る。






「何よ、あの先生」




「でも王様に呼ばれるってことはそれなりの権力者か実力者だよ」




「そうだけど、伯爵家の私の言葉を簡単に無視する?」




「それは否定できないけど」




「そうだよね」




「そうだね(正直ってめんどくさいけど、免除してもらってるし)」




着替え終えたから闘技場に向かった。先生は寝ていた。




「チャンスね」




「やめておきな」




「ドカン」




氷の矢が大量に飛んだ。あれって適当詠唱。あんなので起動するなんって。






「来たか」




「先生寝ていましたよね」




「寝てたな。暇すぎて」




「クソ」




「クソならトイレでしてくれ」




「違いますよ」




「あっそ。興味無い」




「そうですか」




みんな並んでいた。、意外にでかい闘技場である。よくこんなもの作ったな。実は言うとこれを作ったことすっかり忘れていた。昔、王様を殺すために作ったものであった。ウザかったから殺してやろうかと思ったら王様の妻が仕掛けを起動させてしまって殺させなかった。そんな過去がある闘技場である。




「じゃあ。始めますか」




「先生、そんな格好だと死にますよ」




「あ、いつでもどうぞ」




「行くわよ」




その子を中心に魔法を発動して一斉に打ってきた。このくらいなら。軽く手を振った。魔法が消え去った。これはそのままである。これより少し強い魔法の魔法式を出すだけで破壊出来てしまう。魔法自体は発動しないけど、




「どうして」




「この程度?反撃でいいかな?」




「嘘よ」




「ドカン【凍結華】」




空から花が舞った。触れて瞬間のそこが凍りつくという技である。意外にゴブリンとかの集団行動する奴らに有効的である。




「痛い」




「何をこれ」




「気をつけた方がいいよ。この魔法剣すらも凍らせるから」




「嘘よ」




剣が凍って剣を投げ捨てた。その中とんでもないほど魔力をくらい馬鹿らしい魔法を使っている子がいた。




「イングラースター」




風魔法と水魔法の複合魔法である。使い方と魔法式が酷い出来である。凍結華を巻き込んで飛んできたから予備魔法が起動した。結界である。魔法が消滅した。




「なんで秘宝魔法を受けて無傷なのよ」




「さぁね」




「もしかて。氷漬け、我の槍となるもの、斬月」




氷の槍が浮かびそれを投げてきた。結界にあたり壊れた。




「防御型魔法使いですか?」




「いや、専門はバランスだよ」




「嘘よ。絶対に、お願い時間を稼いで」




「はい」




「我は風を愛する、大切な水よ、風隣薄、絶縁よ、暴風」




その間大量の魔法を打ち込まれた。でも問題なく守っていた。




「できた」




『はい』




できた魔法に色んな魔法を加えて攻撃をしてきた。しかし壊れることは無かった。しかし、あの子が危ないと思って身体強化をして生徒の中を走り抜けた。精神魔法を使用した。




「【リラックス】」




精神を安定させて安らぎに誘う魔法である。そんなに危険な魔法ではない。それにこれは仕事に打ち込んでいる人には一番いい魔法である。それを使うと安らかに眠った。




「何をした」




「大丈夫ですよ。寝てるだけですから」




攻撃魔法を相手をしながら近接系の相手を片手で行った。




「終了」




「強すぎだよ。魔法攻撃と近接系の同時攻撃でも動じない。それもユカリ様を抱えた状態で」




「この人何者よ」




「それなりの実力者」




「じゃあ、着替えててこの子保健室に運んでくるから。変なことするなよ」




一応、釘をさしておく。来た時に数人服が乱れていた。保健室に運んだ。よくこんな施設を作ったなと思いながら保健室を開けた。




「あ、チユキか」




「久しぶり」




「そうだな」




「元気そうね。その子は?」




「精神魔法を少しな」




「何をしたの?」




「リラックス」




「ああ。その魔法ね」




「よくお前に使った」




そう。この子は小さい頃からの知り合いで幼馴染で同じパーティーだったのに影が薄くて覚えてなかった子であった。でも攻撃魔法は馬鹿みたいに威力が強く、回復魔法は馬鹿みたいに強い子だった。




「それじゃあ。頼んだよ」




「うん。今度飲みに行こうね」




「断る」




「どうしてよ」




「お前と飲むと酔っ払って魔法暴走するから」




「えーー。その位は対処出来るでしょ」




「できないことも無いけど、面倒だから嫌だ」




それだけ言い残して出た。クラスに戻った。今回はいなかった。




「これで僕の強さは分かってくれたかな。明日から好きにして、授業はするから。以上解散」




ココナを向かいに行くことにした。




「先生」




「何?」




「これか用事ありますか?」




「あるぞ」




「その後は空いてますか?」




はぁ。こいつらの作戦は酔わせて自分のことを襲わせてランクを下げると言うテンプレ展開か。




「レイ」




「何かな?」




「この後空いてる?」




「空いてない」




「行くよ。ユカリちゃんが会いたって」




「はぁ。めんどくさいな」




仕方ないから会うことにした。


数分前。




「ここどこだろ?」




「保健室よ」




「どうして?」




「レイ先生が連れてきてくれたのよ」




「レイって?」




「ユカリちゃんの新しい担任の名前よ」




「レイってどっかで」




「気の所為よ(言えない。魔人族を街ごと吹き飛ばした破壊神とよばれている男だって。それも同じパーティーで幼馴染なって口が裂けても言えない)」




「そうですか。ありがとうございました」




たとうとしたら体に力が入らなかった。




「今日は無理よ。魔力欠乏症よ」




「そうですか。せんせいとあえますか?」




「待ってて」






今に至る。




「それで僕になんの用かな?これから娘の向かいがあるんだけど」




「娘さんがいるの?」




「拾った子だけどね」




「そうですか」




幼馴染が悲しそうな顔をしたり、安心したような顔をしたりと顔芸みたいだった。




「っそれで?」




「最初にありがとうございました」




「気にしないで。仕事でお金が出てるから」




「先生どうしたら強くなれますか?」




「どのくらい?」




「はい?」




「どのくらい強くなりたいの?例えばこの街を吹き飛ばせるくらいの力が欲しいとか」




(やめて、ここの生徒を破壊兵器にしないで)




「いえ、そんなに、私は」




「どのくらい?」




「魔物の災害指定レベルが倒せるくらい」




「そうか。なら今のお前じゃあ軍に入っても一週間以内に死ぬね」




「え」




「軍で活躍したならそれだけの思考をしなさい」




「はい」




帰ることにした。コートを脱いで異空間収納にしまった。後クールビズリーチに向かった。ドアを開けると、




「いらっしゃいませー」




すごく可愛かった。




「レイ、おかえり」




「うん」




「帰るの?」




「いや、まだやりたいならいてもいいぞ」




「あと少しだけ」




「分かった」




カウンター席に座った。奥から男性がでてきた。




「これはこれはレイ様」




「おう。結婚式ぶりか?」




「そうなりますね」




「あ、俺に浮気しようとしていたぞ。少しお仕置きをしてやれ」




「はい。何にしますか?」




「お茶と唐揚げ貰おう」




「はいよ」




ココナが頑張って働いていた。すごく可愛かった。




お茶を渡してくれた。




「レイ様」




「ん?」




「あの子学校に通わせてみてはどうでしょうか?」




「学校か、どんな学校がいいだろうな」




「魔法特性があるなら魔法進学学校がいいと思いますよ」




「そうか。お前ら子供いたけ?」




「いますよ。娘が」




「ただいま」




「おお、おかえり。システィ」




「はい。お父様」




エルフの子に近づいて、




「可愛い。何この耳」




「私、エルフだから」




「へぇ。誰の子?」




「あの人」




僕を指さしていた。そうしたらかけて来て、




「私にちょうだい」




「あの子ものじゃない」




「えー」




「挨拶もなしに」




「ハイハイ。ごめんなさい。私ここ店の娘のシスティと言います。よろしくお願いします」




「レイだ。よろしく」




「レイって昔お母さんのパーティーで最強最凶の魔導師じゃん」




「おい」




「何よ」




「ドカン」




氷の槍を大量に出して攻撃をした。




「うわ」




「何が起きてる?」




「さぁ?」




包丁で切り落としていた。




「チィ。手加減しすぎたか」




「包丁がおれたじゃない」




「しらねよ。俺の事変な風に教えるから」




「間違ってないわ」




「それにしても適当詠唱ですか」




「これがあるから最強と呼ばれているのよ」




「へぇ」




「次変なこと教えたら王様のところに飛ばすからな」




「それだけは」




「昔から王様大好きだったもな」




「なんで知ってるのよ」




「幼馴染に会った。そこで話をしてたら名前が出てそんな話を教えてくれた。王様強くてかっこ良かったもんな。今じゃ女にデレデレだけどな」




「もう。余計なこと言わないでよ」




「レイ、人が嫌がることしちゃ、め」




「ごめんね。俺が悪かった」




「嘘。あの魔王みたいな魔導師が」




頭を撫でてあげた。隣に座った。唐揚げが届いたので食べた。二人とも作業に戻った。




「ココナ」




「何?」




「学校行きたいか?」




「うん」




「どんな学校がいい?」




「種類があるの?」




「一応な。魔法を学ぶ学校とか研究者になるために勉強を詳しく学ぶ学校とか」




「私、レイのためにお金稼ぎたい。それで拾ってもらった恩返しがしたい」




「そんなのいいよ。君がしあわせになれば」




「ありがとう」




「帰るか」




「うん。着替えてくる」




「行ってらっしゃい」




「うん」




裏に入っていた。数分して着替えて出てきた。それを連れて言われたところに行くと普通の一軒家だった。なんでこんなものを持っているんだよ。気にしないで入ると必要なものは揃っていた。なぜこんなに準備周到なのかイマイチよく分からなかった。でもないよりはマシか。お風呂までついてたのは驚きだった。





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