魔術の償い

いずみ

第1話





僕は魔術の才能を認められて魔術管理部の執行官室に呼ばれた。理由は年齢的な問題である。それでもエース並みに働いた。それが認められて極秘ミッションとかも任せられた。特に防御系の魔術を得意である。日本刀を専門に使っている。折りたたみくらい短い剣を使っている人もいる。その人か使いやすいものである。ナンバーまで与えられている。一応、0だった。王女の護衛までする程になっていた。しかし、ある日自分の仕事が減ったことに嫉妬を買い、王女とかにうそ情報を流した。それが原因で執行官の資格を解かれた。王女は、




「本当に残念だ」




これが最後に聞いた言葉である。別に復習とかはわかなかった。丁度高校生になるから血塗れた世界から足を洗うつもりでいたから丁度いい。元同じ部署にいたクイーン呼ばれたかたに拾われた。親は数年前に捨てられてそれを執行官室の人がたまたま通った。その人の勧めで受けて試験を受けた。それで魔術の腕を見込まれて執行官の部署に配属された。最初に話をしたのがクイーンであった。良い方だった。




「もしかして、何かあったの?」




「はい。うそ情報を流されて追放されました」




「そうか。これから何をするか決まってるの?」




「一応、学校に行こうと思っています」




「なら元々お嬢様学校のところがあるんだけど、最近理事長が変わって男女共学になった魔術学校はどうかな?丁度私が働いている学校だからね」




「そうすか。一応、教師免許持ってるんですけどね」




「そうだね。敵の近くに近づくために必須だからね」




「はい」




「でも学ぶことがあるからね」




「そうしますね」




魔術学校に入学をすることにした。




「丁度テストが明後日だから受けられるようにしておくよ」




「ありがとうございます」




勉強をすることにした。だって何が出るか分からないから。




「そんなにしなくても大丈夫なんじゃあないの?」




「そんなことないですよ。まだまだ足りないですよ」




「そっか」




丁度いいから完成しかけていた固有魔術を完成させることにした。貫通系も守ってしまう絶対ガードの固有魔法を作った。である。




「何してるの?」




「固有魔術ですよ」




「待って作ったの?」




「少し前に作りかけだったから」




「忙しかったもね」




「はい」




それから改善点を聞いてそこを直した。魔法効率と起動スピードが早くなった。それを腕輪に魔術式と起動式をロードしておいた。一応、攻撃系の魔術も何個か入っている。だから意外に簡単に発動出来る。




次の日。クイーンことココアが仕事に行った。昨日のこと話してくれるらしい。本当に助かる。勉強をしておいた。普段の事件ように新しい武器を作っておくことにした。現役時代に新しく作るために買っておいた日本刀を使うことにした。それに魔術を纏われやすく付与と存在を隠蔽するものをかけておいた。これで持ち歩いても恐らることがない。いつも忍び寄って殺すパターンが多かった。もう殺す気は無いけど、大切なものに手をかけられたら殺すかもしれないけど。今将来が全く見えていない。だってこれまで護衛や犯罪をした魔術師とかの暗殺をしていたから、普段生活に慣れないことが多い。ココアが帰ってきた。






「おかえりなさい」




「ただいま。取れたわ。明日受けてね」




「はい。僕の情報はどのくらい?」




「できるだけ伏せてあるわ」




「そうですか。ありがとうございます」




「でも捨てられて私が保護していることだけは話したわ」




「そうでしたか。すいません」




「気にしないで」




「すいませんね」




「それで何を作っていたの?」




「護身用の武器です」




「どうして?これまでの武器を使えばいいじゃない?」




「それだと殺傷能力が高すぎるので」




「そういえば防御系が専門だから強くしていたわね」




「はい。だから護身用としては強すぎるので」




「そっか。それで作りかえたのね」




「現役時代に買ったやつが余っていたので」




「それで、それにしても日本刀得意よね」




「はい。使いやすくて、魔術の戦闘に合わせてやすかったので」




「そっか」




なんかくだらない話をした。その日は特に何も無く終わった。次の日、清楚系の服をきた。意外に沢山持っている。その場面にあった服を着るから持っている。




「いいじゃん」




「どうも」




学校に行った。元お嬢様学校なだけある。清楚系の女性が多い。受付を済ませた。言われた教室しつに行った。




「ここか」




席に座った。意外に男子もいた。少しは安心した。




「これより、テストを始めます。二十分で解いてもらいます。では配りますね。あと言っておきます。この教室での魔術の発動やカンニングは失格対象になっています。それと魔術を暴走させた場合は私たちが力づくで収めます」




回ってきた。見ると意外に簡単だった。だから五分で解いた。そうしたら先生がきた。




「すいません。解かなくていいですか?」




「もう終わっています」




「しっかりと見直しをしなさい」




「はい」




適当に解釈しておいた。それから時間が来て回収された。その後は実技テストだった。訓練所に移動した。




「一応、ここには魔術結界が張ってあるので本気でやってください。では試験番号一二番」




「はい」




「それでは的にうってください」




「はい。炎の精霊よ、我が声に、従いて、力を貸してくれ。ファイヤスーク」




炎の玉が飛んで行った。当たって消えた。




「次の方」




「はい。風よ、吹いて吹いて、吹き荒れろ。ウィンドライナ」




そよ風みたいなものが吹いてそれが的に当てて揺れた。みんなのれベルが低い。なんだこれが高校生だと。




「地よ、塊て、アタリたまえ。ストーンズ」




岩の塊ができてそれが的に当たた。でもそんなに効いている様子が無かった。




「次の方、君」




「はい」




「君が最後だよ」




「得意魔法でいいですよね」




「はい」




何にしようかな。軍用魔術でも使おうかな。でもなここで注目されるわけに行かないしな。雷魔術で行くか。




腕輪に魔力を通した。そこに記憶してある中でも最も簡単な雷魔術を発動した。前に四つの魔法陣が浮かび発動して壁にあった敵が全て粉々になった。それも無詠唱である。僕にとって詠唱とは殺されるもとである。だから必要ないと考えている。




「待って、それって全力ですか?」




待ってこれが全力だと思っているの?これ八分の一だぞ。全く本気出してないぞ。




「いえ。手加減してますよ」




「そうですか」




もちろん。その場にいたこまで驚いている。当然である魔術を無詠唱で行う人は滅多に居ない。そのまま帰った。首席にしないようにココアが動いてくれた。だって僕が取ると可愛そうであるから。




「派手にやったわね」




「仕方ないですよ」




「それもそっか」




それから魔術の研究をした。簡単に発動できるようにした。それから発表を見に行った。普通に受かっていた。制服を貰って家に帰った。制服の付与を書き換えた。だって弱い付与しかされてないから。それからは何事も無かった。その代わり暇でしか無かった。でも急にココアが清楚系の服を着なさいと言ってきたので仕方なく着た。それから案内されて屋敷みたいなところに入った。そこには同い年くらいの女の子とその親らしき人が居た。




「お久」




「そうだな。それでそっちが例の男か、写真で見るよりもかっこいいな」




「でしょ。これであんな仕事やってる方がおかしいよね」




「すいませんが、僕の前の仕事をご存知で?」




「昔、そこにいたからね」




「そうでしたか」




「娘が生まれる時にやめたよ。きっぱりと」




「そうですか。それでなんでここにいるんでしょうか?」




「ココア、言ってないのか?」




「言ったら来てくれないから」




「そっか。お見合だよ」




「待ってください。なんで僕がお見合なんかをするんでしょうか?」




「もう成人したしね」




「私はお断りです」




「ならほかの男性を探そう」




その日は帰れた。



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