なんでもするのでボクを養ってください。

創意工夫 

第1話 養ってください①

ボクは鈴木すずき白亜はくあ

高校一年生…と言っても元なのだが…

親が失踪し、家も解約されて住むところがなく無一文である。


雨の中、傘も刺さずに立ち尽くす。

この光景は異様だろう。


「そこのお姉さん、なんでもするので養ってくれませんか?」

「え………」


そこから数秒間の沈黙があった。


「新手の詐欺かなんかですか?」

「いや、ボク住むところがなくて、住まわせてもらう代わりになんでとしようと…」

「君何歳?」

「16歳です。」

「高校生!?親御さんは?家出してきたの?」

「いえ、両親は失踪して、家は解約されてました。」

「学校は?」

「いつのまにか退学の届け出が出ていたようで…」


また沈黙。


「それ作り話?」

「ノンフィクションですよ。」

「というかなんで私?」

「なんか、チョロそうな顔をしていたので。」

「ねぇ、それは皮肉?」

「いや違います。自分で言うのもあれだけどボクはイケメンだから、顔面偏差値を1番最初に見てくる人を探してたんですよ。」

「やっぱり皮肉ね…私は忙しいの…だからあなたには構ってやれない。」

「そこをなんとか…話をまともに聞いてくれたのお姉さんくらいなんですよ。」

「それがなんの関係があるの…ってそういえばなんでもするのよね?」

「はい、家事でも体でもなんでも、できることなら言われればなんでもします。」


「わかったわ、じゃあうちに来て家事をしなさい。そうすれば私は家事をしなくていいそしてあなたは住むところと食べるものがある。win-winでしょ?」

「はいっ!よろしくおねがいしますっ!」

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なんでもするのでボクを養ってください。 創意工夫  @souikuhu

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