追悼19 うちの子に限って…は、やってますー影狼の法廷(触法少年編)
「言わずもがな、か…。まぁ、確認作業の一環だ。これから移民を今の政府の方針で安易に受けいれば、強盗・強奪、それに伴う死。強姦による被害者が間違いなく増えるな」
「恐ろしい世の中になります」
「流石に法を変えるには、力不足だよ、嘆かわしいことだがな」
「はい」
「見切り発車でもやはり始めるべきだろうな」
「はい。では、早速、手配致します」
「頼んだぞ」
執事・綾小路は、主人の仕事の裏表で活動していた中から、今の世の中に憤慨する者から自分の才覚と嗅覚でメンバーを集めた。
警察・検察は絶対と信じて已まない上官が引き起こした冤罪を悔いて裁判官を辞めた蜷川郁夫。主人のボディーガードとしてスカウトされた元特殊作戦群・略称で「特戦群」の財津敏明。財津は、スカウトを受けていた時期に親近者が放火殺人の被疑者にされ有罪にされ財津は辞職、その後、無罪を勝ち取る。ハッカーの才能はあるが生かせず、脱税者の口座から金を抜き取り、その金を未就学者支援に回して逮捕、その後、執行猶予付きの減刑を勝ち取った神宮寺隼人。主催者は、執事・綾小路剛が務めた。彼らの裁判で、賠償金や弁護士を手配したのが綾小路の主人で在り、彼らはその恩を返す意味合いも踏まえて、理不尽さに憤慨を覚えて参加したものだった。
蜷川、財津、神宮寺は、綾小路の招集に応え、綾小路の主人が用意した人が立ち寄らない波音の五月蠅い海岸沿いに設けられた見た目は倉庫に集結していた。
倉庫は、スタジオ機能を要しており、大概のセットを組み込める広さと防音設備を備えていた。
「いよいよ、始まるのか」
と、財津が言った。それを受け、綾小路が続けた。
「報酬は一件ごとに一千万円。但し、銀行口座は利用しない事。そうですねぇ、有価証券?いや、金に換えられるかタンス預金にしてください。出所不明金扱いですからね、管理・使用には細心の注意を。何と言うか、安定した収入とはいかないでしょうから」
注意事項を述べ、綾小路は事件の全容を説明し、神宮寺が集めた事件当事者の関連事項を皆に見せた。元裁判官の蜷川は寡黙に状況を見守っていた。
「現行法に縛られず、皆さんの判断でお決めください。では、神宮寺君」
「はい、皆、これを見て。当事者のメールや取材をまとめたもの。あっ、脚色はしていないからね、そこん所、宜しく~」
モニターには証言やメールのやり取りが映し出された。それは中野美帆の取材内容
だった。
Q;細田桜子さんをいじめた件に関して
A;う~ん…別にどっちでもないんじゃないです?本人、最初は嫌がったとしても、どっちにせよ最終的には(自慰行為)をやっているんだから
Q;あなたがイジメの主犯格だったという証言があるが
A;私ではない。別の子(高岳風馬・吉田真由美・前田朱里)が私を悪者にしている
Q;桜子さんがウッペツ川に飛び込んだ事件について
A;あれは、自分から飛び込んだ
Q;どうしてそうなったのでしょうか?
A;どうして?わからないです。死にたくなったんじゃないですか
Q;死ぬ気もないのに死にたいとかいうな、と言ったのか
A;それは言いました。周りに小学生いるのに死にたい、死にたいとか、死ぬ死ぬとか言ってて、どうせ死なないのに次の日またあそこの公園に現れていたから、小学生にはそういうのはダメでしょう?と思って言ったんです
Q;桜子さんが亡くなったと知ってどう思いましたか?
A;う~ん、いや、正直何も思っていなかった。
中野美帆は、昼は美容院、夜はガールズバーで働いている。
「次に城井優斗ね」
Q;桜子さんに自慰行為を強要したことは
A;高岳風馬・吉田真由美・前田朱里がやってほしいみたいになって、自分と美帆はどっちでもよかった。人が来るから小学校の男女共用のトイレにいどうしてやらせた。強要とか脅しではない
Q;桜子さんに自慰行為を強要したことはイジメと認識しているか
A;悪ふざけ
「次に城井優斗の親の証言ね」
Q;お子さんが関わったことに関しては?
A;子供たちが関わる前から桜子の家庭環境に問題があり、正直全部こっちのせいにされている。
「次に高岳風馬の証言ね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます