第18話
商店の中は外観以上であった。外観は通常の2階建ての一軒家だったにもかかわらず、内装は外観に見合わぬ広さ、高さを誇っており、明らかに縮尺がおかしい。意味がわからない。
「入ってすぐのところが陳列棚とかがあって……奥に商談用? の客間、食堂、仮眠室、倉庫……大体の設備はあるみたいだね」
「そのようですね。それにしても、魔道具があるわけでもないのに妙に明るいですね」
ダンの言う通り、魔道具の類は一切なかった。しかし、商店のなかには電気が通っていたのだ。無論、発電装置などがあるわけでもない。なのに、電気が通っている。意味がわからない。
「それに水が出てくる蛇口? というのもすごいですね!」
井戸まで行く必要がないです、とはルナールの言。
電気だけでなく、水道、ガス、すべてのライフラインが揃っていた。いみg(以下略)
「それと、このクエストボード……二人には見えないんだよね?」
「はい」
「見えないです」
商店の奥の部屋(執務室?)には、レオンにしか見えない不思議な掲示板があった。
そこには、『商品を仕入れる』『商店を販売する』などの商人にとって基本的なことが書いてあり、達成するごとに商店の機能拡張、世界間売買の商品ラインナップの拡充される、とも書かれている。
「……これは」
レオンは困惑していた。前述のクエストで有ればそういうもの、と割り切れていたが、エクストラクエストと銘打ったクエストに『賊の撃退』というものがあったからである。あまりにも現状に即したクエストであったため、誰かがこの状況を見て、クエストを生成しているのでは? と考えるのも無理のないことであった。
「考えるのはこの状況を乗り切った後か……ダン、ルナール、作戦の準備に入る!」
「「はい」」
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