探検と洒落込みましょう



シド「いつまで寝てるんだ起きろ……ん?こいついつの間にか石になってる」


タカ『んぐぅ?』


シド「……まあいいか。起きないなら、俺は知らんぞ」


タカ『うーん……zzz』


大体三十分後


カズ「……シドに起こしに行ってもらったのに、コイツはまだ寝てんのか?」


タカ『スヤァ』


カズ「さっさとぉ……起きやがれっ!」ブンッ


ゴスッ


タカ『うおおおおおおおおお痛ってえええええええええ』


カズ「ったく、さっさと変身しやがれ」


タカ『うぐうう』


ピカー


タカ「ほい……」


カズ「ミーティングだ、さっさと来い」


タカ「うい……」


###


シド「おはよう」


タカ「ああ……」


タカ「あれ……?俺の飯は……?」


シド「もう無い」


カズ「食う前にシドに起こさせに行かせたぞ」


カズ「それで起きなかったお前が悪い」


タカ「ガーン」


カズ「全く……今を休日と考えてるんじゃ無いだろうな」


シド「それはそうと、これからどうする?」


カズ「俺は北に向かうべきだと思う」


カズ「俺らが知ってる物とは違うかもしれないが、コンパスもあるしな」


タカ「・・なんか形おかしくね?」


シド「気にするな、それにほらコンパスとして機能してるんじゃないか?」


クルクルクルクル

ピタッ


タカ「確かに一つの方向を向いてるけど……」


カズ「じゃあ当分の間はこれに従って移動していくか」


タカ「歩きだからしんどそうだなぁ」


シド「なにか脚になる物があるといいんだが……」


タカ「……あ、シドの能力で何とかできるんじゃ?」


シド「いや、それはできない」


タカ「なぜ?」


シド「俺の能力では一度分解した物を元の姿に戻すことしかできない」


カズ「……?となるとなんでお前は石ころを金属にできたんだ?元々ただの石ころだったろう?」


シド「あれは『石』を構成していた部分を戻さずに、その中にあった『金属』の部分だけ戻したからだな」


カズ「なるほど」


シド「そんな訳で、俺たちは自力で脚になるものを作る、または手に入れなければいけない」


タカ「そんな〜」


カズ「何はともあれ、とりあえず出発だ」


###


カズ「……ふう、結構疲れたな」


シド「……ああ」


タカ「……おい見ろよなんかいる」


シド「あれは……ロバ?」


次回 ドンキーと鈍器ー

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