第12話 書く人へのメッセージ ★が伸び悩むのはコレかな?

 昨日の読書データによると、1日約50万字読んだとのこと。

 だけど、どんだけ仕事さぼっているんですかね? 自分事なのにドン引きしますよ。こうらぁぁ、仕事せんかい! ですよ。


 そんだけ読んでいると、山あり谷あり胸糞ありと、人生のような豊かなカクヨムライフを過ごすわけです。胸糞のはタグつけてほしいです……


 まあ人生苦しみだらけ、良いことなんて、ほんのちょっぴりなわけです。

 どこかに幸せおちてないかな。ぜっ~たい逃がさねぇぞぉ!



 そんなカクヨムライフを送っていると、★が伸び悩んでいるな、という作品にけっこう出逢います。

 私は★1,000越えのも読んでいますけど、★が数十のも読ませてもらっています。


 長編作で話数が20~40と進んでいても、★があまり増えないのも読んできました。


 今回はそんな★が伸び悩んでいる「ラブコメ」での共通点を語ってみましょう。




 読み専というのは、作品を読んで「感嘆すること」があるとフォローしますし、★を入れます。


 この感嘆は何かは、たしか心理学にちゃんと名前があったのですが、ド忘れしまして、ええ。

 こりゃ具体例をあげるしかない。


「NTRゲーの竿役おじさんに転生した俺はヒロインを普通に寝取っていく」という作品があります。現在、週間ラブコメランキング5位という人気がでている作品です。


 こちらの作品をざっくり説明すると、主人公は寝取り役に転生します。悪役になってしまったわけです。

 このような作品ですと、悪役は嫌なので良い人になって、それがヒロインたちの好感度を上げることになり、ハーレムうはうはですわ(涎)という展開が多いです。


 ところがこの作品では、主人公は良い人を目指しません。積極的に寝取りをたくらむのですよね。ヒロイン貞操の危機じゃん!

 でも生来の気質もあって、無自覚に良いおこないをやってしまい、ヒロインたちの好感度を爆上げしていくのです。


 この点が他の作品にないところで、読み専の「感嘆」を呼ぶところです。


 感嘆というのは、これまでにないラブ展開を指しているのですよ。



 ★が伸び悩んでいる作品に共通しているのは、ラブ展開について誤解しています。


 これまでにないヒーローとヒロイン。

 これまでにない二人の関係性。


 こうしたことが読み専の感嘆を呼ぶと思っていないでしょうか?


 実はですね、読み専はそんなところで感嘆しないのです。

 有名な作品を読むとですね、ヒーローとヒロインの性格はどこかでみたモノですし、二人の関係性もそんなに特異ではないのですよね。


 ぶっちゃけキャラや関係性はありきたりでも良いのです。


 大事なのは、二人の恋がどう育まれていくのか? なのです。ラブがどう展開していくのかを読み専はみています。


 もう少し具体的なことを一緒に学んでいきましょう。



 こんな作品を想像してください。時は現代。所は高校。キャプテン・フューチャーかよとツッコむアナタは素敵です。ユーチューブでみた主題歌にそんな口上が流れていたのですよね。

 まあキャプテンは捨て置きましょう。ポイっとゴミ箱にファイアトルネードシュート!です。


 ヒーローは、超マジでガンダムパイロットを目指している陰キャ。やべえ奴です。


 ヒロインは空手に生涯をささげ、恋など惰弱ぅ!という鉄壁バージン美少女。覇王少女ですね。きっと覇王翔吼拳を会得しています。こちらもヤバい!


 二人の関係性はそうですね…… こんなのはどうでしょう?


 ヒロインがパンを口にはさみながら焦って走っています。そして曲がり角でヒーローに出逢い、反射的に殺意をこめヒーローの顔面を正拳突きでぶちぬきます。


 やべえですね。ヒロインは犯罪者ですね。さすはお!


 そうしてヒロインは己の未熟さがわかり、ヒーローへお礼をすることになり、自然と二人は恋人(強敵ともいう)へと変わっていく……


 う~ん読んでみたいかも。でもですね「これで書き(プロットを作り)はじめる」と、★が良くって200くらいだと思います。


 二人のラブ展開を深堀していないからです。うん? でも強敵という辺りは読み専レーダーにピクピク反応するかも!?


 

 こんなの足すのはどうでしょう?


 ヒロインを堕としたいクズがいます。クズは勉強優秀、スポーツ万能、おまけに親が大富豪という役満ぶり。モテないはずがない人生を歩んでいます。


 そんなクズに唯一なびかないのが、鉄壁空手覇王バージン美少女なヒロイン。どうにか堕とせないか日々考えています。


 こうした日々を送っていると、クズはヒーローとヒロインの隠したいことを知ってしまいます。たぶん超過激なラッキースケベがあったのでしょう。それで二人に脅すのですよね。


 バラされたくないなら、ヒーローとヒロインに恋人ごっこをしろ、と。


 というのはクズはヒロインが恋を知らないので、自分になびかないと考えているからです。ごっこをさせて恋とはどんなのかを感じさせようと企みます。


 そしてクズはクエストと称して、二人に恋人ムーブメントを度々命じます。


 昼休み、みんながいる前であ~んを死合え、とか。

 体育の授業で、どちらかが校庭にいるとき、教室から「愛している~♡」と叫べ、とか。


 どうでしょう?


 ここまで考えると、二人は恋に芽生えそうですし、二人の恋の障害はクズですし、本当に恋人になったら脅される必要なくねえ?と、二人で協力してクズをやっつけるというストーリーが浮かぶはずです。


 しかも、ヒーローが目指しているのは刹那・F・セイエイでなく、ドモンですね。流派東方不敗ですね。オレのこの手が真っ赤に燃えるぅぅぅう!


 ちなみにGガンダムは見た事ありません! ガンダム無双で知っているだけです!

 好きなのはグラハム・エーカーです! はじめましてだな、カクヨム無双ぅ!



 ★が1,000を越えるラブコメ作品は、二人の個性や関係性よりも、こうした二人の恋がどう育まれていくのかがハッキリしていると感じています。


 ★が伸び悩んでいる作品は、この点が弱いような。そう感じているのですよね。

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