2.ゲオルグの日記より
★太陽系歴71年6月13日 晴れ
今日から本格的にスレー家で働くこととなった。鬱だ、死のう──嘘です。そんな度胸が僕にあるワケもない。
とりあえず、日々の雑事に流され、秘めたる志を忘れぬためにも、日記をつけることにしよう。
キャリオ学長の研究室にて、この擬体で意識を移植され、各種動作確認を行った後、学長の伴侶となった忌まわしき悪魔マルコ氏が運転するエアカー(さりげなく免許のことを尋ねたら、国際A級所持のライセンスを見せられた。クッ、どんなイカサマを!)で、アカデメイアのある極東地区・トキオから半時間ほどの場所カルイザワにあるスレー家本宅へと連れていかれる。無論、学長やファミィ嬢もいっしょだ。
──学長がナビ席に座ったため、後部座席でファミィ嬢とふたりになれたことが、ちょっとうれしかったのはここだけの内緒だ。
かの本宅は、惑星間コングロマリットの総帥でさえ頭が上がらぬ人物の住処とも思えぬほどこじんまりした、敷地10アール足らずの屋敷だった。僕が育った生家の別宅だけでも、この数倍はあるだろう。
そのことを遠慮がちに聞くと、キャリオ学長はきょとんとした顔で「いや、だって無駄に広くても、使い道ないでしょう?」と返された。
学長はかつて日本と呼ばれていた極東出身らしいから、僕のようなヨーロッパ出身者とは家屋に対する観念が違うのかもしれないが……。
現在本宅に住んでいるのは、学長とその夫のマルコ氏、娘のファミィ嬢のみ。ほかには、ハウスキーパーとして中年の婦人が、庭師としての初老の男性が通いでいるだけらしい。
あと、門のそばに守衛室があり、マルコ氏の部下が交代で警護に詰めているらしいが、そちらは気にせずともよいとのこと。
そこに今日から、住み込みのメイドとして僕、いや「メイドロボのジーナ」が加わるわけか。果てしなく鬱だ。ジバン邸に比べればはるかに小さいとは言え、これだけの広さの屋敷を維持することが、こんな少女の細腕で可能なのだろうか。
屋敷の中を女主人であるキャリオ学長に案内してもらう。築10年足らずということでまだまだ新しいが、デザインの面ではシンプルながらも品がよく、華美を好まない反面、優雅さや遊び心を忘れぬ学長の人柄がしのばれる。
本当に、どうしてこれほどの人格者が、悪魔と手を結ぶなどという愚行を為したのか。
いや、学長はこれまで「獣人」そして「吸血鬼」という人外種族の人類への従属を成功せしめた手腕の持ち主だ。それと同じ様なつもりで、「悪魔」も懐柔できると思ったのかもしれない。
しかし、それはあまりに楽観的で早計だ!
確かに、マルコ氏やファミィ嬢を見る限りでは、悪魔といえど十分理性的で感情豊かな存在に見える。しかし、それは彼らが悪魔の中でも上位の存在だからであろう。
飢えたケダモノのごとき下等な悪魔を人間界に呼び込むことの危険性を考慮しなかったのなら、迂闊としか言いようがない。
──と、そんなことをツラツラ考えているところで、ダイニングに案内された僕は、思わぬサプライズに見舞われることになった。
「「「ジーナちゃん、スレー邸へようこそ!!」」」
パンパンという軽い破裂音とともに、ダイニング内にいた数人の人物からクラッカーの洗礼を受ける。
見れば、テーブルの上には色とりどりの料理と飲み物が並べられ、壁面のスクリーンには、「Welcome,Giena!」という手書きっぽい文字がデカデカと映し出されている。
「こ、これは……?」
「ふふふ、内輪だけだけど、貴女の歓迎会よ。今日から、貴女もこの家の住人、ううん、家族になるのですもの」
「──え?」
僕は例の事件の懲罰として、奴隷──は言いすぎにしても、それに近い扱いで馬車馬の如く、ここでこき使われるのではないのだろうか?
「うふふ、確かにこの家を本格的にお掃除するのはちょっと大変かもしれないけど、別にそれほど厳しくするつもりはありませんよ。
長年切り盛りしてくれているハンナもいることですし、貴女は当面、ハンナのお手伝いという形で働いてくれれば、それで十分ですわ」
楽な仕事で助かったと言うべきか、あるいは頼りにされていないと不満に思うべきか、微妙なところだった。
「まぁ、それも明日からのお話ね。今日のところは、あなたが歓迎会の主役。その体では固形物は量を食べられないと思いますけど、口をつけて味見する程度なら問題ないから、いろいろ試してみなさいな」
学長のお言葉に甘えて、いろいろな料理を口にしてみる。
日本の郷土料理なのか、僕が見たこともない食品も多く(大半はハウスキーパー・ハンナ女史の作だが、いくつかは学長およびファミィ嬢の手作りらしい)、味見だけとはいえ、なかなか興味深い経験だった。
その場にいた人物も、スレー家の友人ということで紹介を受ける。
まず、背中くらいの長さのウェービーな銀髪と金色の瞳が印象的な、見た目ファミィ嬢と同世代くらいの女性が、ジブリール・A・メッセンジャー嬢──ん? ジブリールって、大天使ガブリエル様の別称じゃないか!
「そうだよん。ま、この家にいるときは単なるキャルの親友Aでいいからね。よっろしく~」
えっと……冗談、だよな?
「これ、ジブリー、
傍らにいた緋色の振袖を着た和風美女が、ジブリール嬢をたしなめる。
20歳過ぎくらいだろうか。艶やかな黒髪を頭頂部の後ろでまとめ、凛とした佇まいの、いかにも昔の日本のお姫様と言った雰囲気の女性だ。
「
は、はい、こちらこそ──と、思わず僕が畏まってしまうほどの堂に入った姫様ぶりだ。昔、ハプスブルグ家の血をひく欧州最大の財閥ローレスの長女とパーティーで会ったことがあるけど、あんな紛い物とは格が違った。
──ちょっと待った。「神の光」のユリエって、もしかして!
「ほぅ、勘は悪くないようじゃの。然り」
あ゛~、同じく四大天使の一体ユリエル様とあれば、この威厳も納得できる。
少なくとも、女子高生然としたジブリール嬢がガブリエル様だというのよりはよっぽど。
「ホッホッホッ、嬢ちゃん、見た目に惑わされているようでは、この家では苦労するぞい」
今の僕とさして変わらぬ丈の小柄な老人が、呵々大笑しながら現れる。
あれ、この人、どこかで見たような気が……。
「ああ、ワシのコトはデュークとでも呼ぶがええ」
! 「
アロハシャツ着てサングラスなんてかけてるけど、タキシードとマント羽織らせたら、新聞に載ってた写真とそっくりだ。
「ほぅ、若いのに今時きちんと新聞を読むのか。感心感心」
あぁ、さすがは地球どころか太陽系でも最重要人物たるキャリオ学長のご友人、桁外れの人(?)ばかりだ。
気を落ち着かせようと、手近なドリンクを手にして口をつけた僕は……急に頭がぼうっとして意識を失ってしまった。
「あらあら、その体の設定年齢は小学校を卒業した直後ぐらいなのですから、アルコールにはまったく耐性ありませんよ?」
うぅ……ロボットのクセにワイン一口で酔っぱらうなんて、ヘンなところで凝らないでください、学長!
★太陽系歴71年6月14日 曇り
目が覚めたとき、ぼくは見知らぬベッドの中に寝かされていた。
寝返りをうとうとして、左手首から伸びたコードに気づく。
「そうか……今のぼく、メイドロボなんだっけ」
そのことを思い出して、僅かに心が沈む。
この体は、睡眠中に充電しておくタイプなので、キチンと「寝る」ことができる。それだけでも、ありがたいと思うべきなのだろうけど。
昔読んだある科学雑誌では、機能の面では睡眠が必要のない擬体に入れられた人間が、にも関わらず睡眠をとらずに活動し続けていると異常をきたす──という一文を読んだ記憶がある。
それに比べれば、ベッドでちゃんと「眠れる」だけ幸せなのかもしれない。
もっとも、目が覚めた瞬間に「眠気」のようなものは霧散し、意識がクリアーになっているのは、やはりロボットなればこそ、だろう。
体内の内蔵時計で時刻を確認すると6時数分前。少し早いが、「メイド」なら起きて然るべき時間かもしれない。
(まぁ、酔っ払って寝てしまっても、二日酔いや頭痛に悩まされないのは、利点といえるかもね)
無理矢理ポジティブにそう考えることにして、思い切って上掛け布団をめくると、いかにもミドルスクールくらいの女の子が好みそうな淡いクリームイエローのネグリジェを着せられていた。
「うわ、コレ、誰が着替えさせてくれたんだろ?」
キャリオ学長かファミィ嬢なら、まだいいんだけど──まさか、マルコ氏ということはあるまい。あるいはお手伝いのハンナさんかな?
枕元に着替えが置いてあるのを確認してから、ぼくは胸元のボタンに手をかけ──しばし葛藤した。
実は、この
いまの寝間着自体は、胸元の3つのボタンさえはずせば、ロングTシャツの要領で脱ぐことはできるだろう。
また、まだ子供子供した体つきの年代だから、成熟した女性のように裸身を見て気恥ずかしいという気持ちも、あまり起きないはずだ。
しかし……ベッドの横のローテーブルに用意された「着替え」を見ると、さすがに少し躊躇せざるを得ない。
(ええい、ままよ! どの道、これからしばらく(学長の言葉を信じれば最長で10年間)、この体と立場で生きていくしかないのだ!!)
無論、脱出できる機会があれば、それを逃すつもりはないが、今すぐというわけにはいくまい。ここの住人の信用を得るため、最低でも2~3年は大人しくしておくことを覚悟しておくほうがいいだろう。
となれば。
た、たかが、着替えくらいでオタオタしているわけにはいかないのだ!
思い切ってバサリとネグリジェを脱ぎ捨て、ベッドの上に放り投げる。
その下に着ているのは飾り気のない白いお子様パンツのみ。とはいえ、その素っ気なさが、逆に今のぼくにはありがたい。
そのままパンツも脱いで、ネグリジェの上に置く。畳むまでもなく、あとで一緒にランドリーに持っていけばよいだろう。
ここで、一瞬だけ壁際の鏡台に映る自らの裸身に目を走らせる。
凹凸の少ない未成熟な体つきだが、それでも長い髪や華奢な四肢、そして何より股間に突起がなく、なだらかな膨らみしか見あたらないことから、事前の予想に反して女の子にしか見えなかった。
微妙な“喪失感”に唇を噛みしめながら、ぼくは着替えの山の一番上──白いレースのショーツとシュミーズに手を伸ばす。
元の体のころは19歳を目前にしながら女性経験皆無で、ファッションその他にも興味はなかったので、女性の衣類のことなぞロクに知ってるはずがない。
しかし、今の擬体にプリインストールされた知識のおかげか、目の前の下着類の名称や用途、着方なども、今のぼくは自然と理解していた。
肉づきの薄い細い脚をショーツに通す。そのまま上まであげて下腹部を覆い、何もない(正確には女性器を模した部位があるらしいが)股間をピチッと包み込むと、奇妙な安心感があった。
続いて頭からシュミーズをかぶって手を通し、肩のあたりからから形を整えて体になじませる。女装どころか母や3人いる姉の着替えさえ目にしたことなぞほぼ皆無なのに、自然と女物の下着をどう扱えばいいのかわかり、実行してしまう。
再度鏡に目をやると、先ほどよりいっそう“ロリロリしい女の子”にしか見えない自分の姿が視界に入り、複雑な気分になった。
客観的には、このメイドロボの擬体が、「大変可愛らしい12、3歳の少女」としか見えない外見を備えていることは理解しているつもりだ。
イヤーカバーを外し、手首の継ぎ目をリストバンドか何かで隠せば、半裸でミドルスクールの女子更衣室にまぎれこんでいても、バレない可能性が高い。
ただ、それが他ならぬ自分の姿だということには、この体に入れられて丸2日以上経った今も、いまだに慣れない。
下着以外には、黒を基調としたミディ丈のワンピース、白いエプロンとヘッドドレス、同じく白のハイソックスなどが用意されていた。念の入ったことに黒皮のショートブーツまで床に置かれている。
いわゆるオーソドックスなメイドの仕事着、俗に言うメイド服だった。
メイドロボ擬体に入れられ、こちらで家事手伝いするよう言われたからには、もちろん予想はしていたが、実際に自分が着るべき服として用意されてみると、いささか敷居が高い。
──とは言え、いつまでも下着姿でいるわけにもいかないだろう。機械の体だから風邪をひくということはないだろうが、今の格好で部屋の外に出るのは、淑女として(たとえその中身がぼくでも)あまりにはしたないし、見苦しい。
覚悟を決めて、ぼくはまずワンピースを手にとり、背中のファスナーを下した。腰までファスナーを下げたところで、切れ目を広げて中に両足を突っ込む。そのまま布を引き上げ、左右の長袖にも腕を通す。
続いて背中に手をやってファスナーを引っ張りあげる。本来のぼくの体は関節が固いので、とても背中まで手が回らないのだけれど、女性ゆえの体の柔らかさか(もしくはそれを再現した擬体の優秀さ故か)、簡単に首元まで閉めることができた。
ここまでくれば、あとひと息だ。まずは靴下と靴を先に履いてしまう。次に、各種作業で汚れないために必要な(その割にレースなどの飾り気が多い)エプロンを着け、最後にピンクブロンドの長い髪をまとめるべく、リボンを手にした。
いくら知識と基本動作がインストールされているとは言え、さすがに髪にリボンを結ぶのは、鏡を見ながらでなければうまくいかない。
ぼくは、ふたつのリボンを手に持って、鏡台の前のスツールに座り、まずは軽く髪をブラッシングしてから左右の耳の上で結わえた。俗に「ツインテール」と呼ばれる髪型だ。
そこまでは、半ば自分の中のプログラムに任せるようなオートマチックな行動だったのだが、ふと鏡の中から自分を見返している愛らしい少女の姿に気づいて、ドキリとする。
──断っておくけど、決して幼女趣味だとかペドフィリアの類ではないよ?
何というか、小動物とかマスコットキャラクターを愛でるような感覚で、純粋に「可愛いな」と思っただけなんだからね?
その一瞬後には我に返ったものの、自分の中に湧き上がった抗し難い欲求に逆らえず、気がつけばぼくはスツールから立ち上がって、鏡の前に立ってくるっと時計回りに一回転していた。
スカートがふわりと翻り、鏡の中の少女がニッコリと微笑む。
再びそれに見惚れてしまったものの、それが他ならぬ今の自分の姿だと改めて気づき、何というか、言葉では言い表せない何かを失ったような気がした。
──もっとも、それと同時に、何らかの戒めから解き放たれたような開放感も得てはいたのだけれど。
しばし、鏡の中の自分とにらめっこした末に、何とか視線を外し、昨日案内された記憶にしたがって、台所へと足を運んだ。
台所では、ハンナ女史──どうにも堅いな。ハンナさんでいいか──ハンナさんが、朝食の支度をすでに大方終わらせていた。
「おはようございます」
「あら、おはよ。まだ寝ててもいいのに、ジーナちゃんは早起きねぇ」
「いえ、通いのハンナさんが働いてらっしゃるのに、住み込みメイドの私が惰眠を貪っているわけにもいきませんから」
無論、第一の目的は勤勉さをアピールして学長家族の心証をよくすることだが、ハンナさんに言ったこともあながち嘘ではない。
不本意な形とはいえ、こうしてメイドとして働くことになった以上、自分の職務はキチンと果たしたい。これは、ある種、ぼくの性分のようなものだ。
「何か、お手伝いできることはありませんか?」
「ジーナちゃんは真面目でいい子だねぇ。まったく、ウチの娘達に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいよ! ただ、今朝の分の調理は終わったから、あとは配膳の用意だけさ」
残念、ひと足遅かったようだ。
「そうだ! 奥様達を起こしてくれるかい? いや、直接部屋まで行かなくても、そこにインターホンがあるから、それで声をかけるだけでいいからね」
「了解しました」
一瞬、操作方法を聞くべきか迷ったのだが、インターホンの横に簡易マニュアルがメモ書きにして貼ってあった。
まずは、キャリオ学長の寝室へと繋ぐ。コール1回半で反応があった。
「おはよう、ハンナ……じゃないわね。ジーナ?」
「おはようございます、学長。おっしゃる通り、ハンナさんに頼まれて今朝はボクがお目覚めのコールを担当させていただきました」
「あら、そうなの。ご苦労さま、ジーナ。ハンナには、あと15分でダイニングに向かうと伝えてくれるかしら」
「承知しました」
インターホンを切る間際に「キャッ、あなた、すぐに朝ご飯なんだから、おイタはダメよ♪」という艶めいた学長の声が聞こえたことは、知らないフリをするのが紳士(いまは淑女かもしれないが)の礼儀だろう。
ちょっと顔が赤くなったのを深呼吸で誤魔化してから、続いてファミィ嬢の寝室にかける。コール7回目でようやく反応があった。
「うにゅ~~、起きましたですの~」
予想通りと言うべきか、おっとりのんびりしたファミィ嬢は、どうやら朝が苦手のようだ。嘆息しつつ、努めて冷静にファミィ嬢に声をかける。
「ジーナです。ファミィさま、朝食の用意ができていますので、着替えてダイニングまで起こしください」
「わ~か~り~ました、ですの~~……フワぁあああ」
ぼくはインターホンがサウンドオンリーであることに感謝した。もし映像があれば、ファミィ嬢がはしたなく大口開けてあくびするところをモロに目にすることになっただろう。
一度は惚れた女性のあられもない姿を目撃するのは、さすがに気が咎める。
チンと古い電話機のような音をさせてインターフォンを切ると、ぼくはハンナさんの方へと振り返った。
「こんな感じでよいのでしょうか?」
「上出来だよ。ん~、でも、ちょっと呼び方は変えた方がいいかねぇ」
キャリオ学長は「奥様」、ファミィ嬢は「お嬢様」、マルコ氏は「旦那様」か。確かに、ジバン家の使用人たちも、当主とその家族に対しては、そういう呼び方をしていたな。
自らが口にすることに抵抗感がないではないが、当面「模範的なメイド」として振る舞うと決めたのだから、従うほうが賢明だろう。
「了解しました」
「あ! それそれ、その「了解」とか「承知」ってのも、なんだか堅いねぇ。このお家は割合フランクなことを好まれるし、ジーナちゃんくらいの歳の娘なら、ニッコリ笑って「わかりました♪」と答えれば、それで十分だと思うよ」
いや、本当は外見より6つは年上の男なんだが……仕方ないか。この屋敷にいる限り、ぼくは、美少女メイド・ジーナなんだからな。
「わかりました」
多少の不自然は自覚しつつ、精一杯の愛想を込めて、ぼくはハンナさんに微笑んだのだった。
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