柑橘ジュース

@aAAAAnn

1話完結

私の趣味は野外露出と他人の家の庭で犬のように散歩することです。

先日、知り合いの家で、昼間からお袋が買い物に行ってる間に 犬小屋の縄を解き放し、首輪をつけて外に出し、 玄関の戸の鍵をかけずに家に帰りました。

もちろん、裸の上にコート一枚という格好で、 手にはリードを持って、四つん這いになって、 近所を歩き回り、家に帰るとお袋に「どこ行ってたの」と聞かれたので

「近所の人に、飼っている犬の散歩を依頼されて行ったけど、途中で逃げられてしまった。

探しに行っていたら遅くなった。」と言い、 そのまま台所に行き、夕飯を食べ、風呂に入り寝てしまいました。

次の日の朝、仕事に行く前に、また、昨日のと同じ事をしました。

今度は、犬のエサ入れにドッグフードを入れて、 それを、首輪につないだロープを解いて自由にさせ、 犬を裸にして、玄関の前に置き去りにし、鍵をかけて出勤してきました。

夕方帰ってみると、犬が死んでいました。

私が出かけた後で、泥棒が来て、 犬が食べられないようにと餌を入れた器ごと持っていったようです。悲しくなって、泣いてしまいました。

その時に、私に一つの考えが浮かびました。

それは、死んだふりをして、泥棒をおびき寄せ、 捕まえてから、生き返らせて、逆にいじめてやろうという考えです。

そこで、まず、死んでいるように見えるように、ビニールシートを敷いて、その上に新聞紙と段ボールを重ね、 その上から毛布を置き、上からガムテープでぐるぐる巻きにして、 窒息しないように気をつけながら、 そこに横たわり、息を止め、じっとしていました。

しばらくすると、物音が聞こえてきます。

どうやら、犯人は、私の作戦通り、忍び込んで来たようで、 しばらくして、足音と話し声が聞こえました。

その後、何か、ガサガサと探しているような音をたてています。

おそらく、家捜しをしているんだと思います。

そして、犯人は、ようやく、私の入っている箱を見つけ、 蓋を開けると、中を見て、驚いた表情をし、 それから、急いで出て行き、隣の家のチャイムを押し、 事情を説明し、警察を呼び、パトカーで去っていきました。

計画通りに、うまくいったと思い、 これからは、毎日、死んだふりを続け、 次に、この家に泥棒が入った時には、 生きていることを知らせて、驚かせて、いじめてやりましょう。

そうすれば、きっと、おもしろいことになるでしょうね。

では、皆さん、さよなら。

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