第460話 楽しい愉しいお遊び
黒く染まった空に、無数の花が咲き乱れる。
大気を揺らし、大地を軋ませ、身体の芯にズシンと響くような、耳をつんざく爆音と共にっ!!
「ふふ……」
レフィア神聖王国の王都レ・フィーア上空の至る所で爆炎が吹き荒れ!
「あはっ」
クソ女神の手下であるハリボテの
「あはは……」
吹き飛び! 爆散し! 切り刻まれ!
「あはっはっはっはっ!!」
死体すら残さずに光の粒子……その身を構築していた魔素となって消滅するっ!
10万という圧倒的な大軍? 見るからに不利な戦い? 馬鹿馬鹿しい。
よく理解できていないまでも眼前に広がる光景に。
神話や御伽話のようや戦力を前に絶望し、そんな事を考えていただろう無知で愚かで脆弱な人間共でも一目でわかる……まさに一方的かつ圧倒的な蹂躙劇っ!!
まぁ、あの羽虫共はただのハリボテなわけだし、我が悪魔王国が誇る軍の足元にも及ばないのは至極当然の事なんだけど。
これで少しは人間共も最古にして最強であり最凶の魔王! 魔神と恐れ畏れられる私の凄さがわかったかな?
「す、すごいっ!
これが魔法神、魔神レフィーちゃんが治める悪魔王国ナイトメアが誇る戦力!!
悪魔王国の方々の力は知ってたつもりだったけど……すごすぎるっ!!」
「むふっ」
さすがは私のソフィー!
さっきまでは心配してたみたいだったけど、これで私達とクソ女神共との実力差を! 私の凄さが理解できたようで何より!!
うんうん! はしゃいでる子猫なソフィーが可愛いのはひとまず置いておくとして。
他のSランク冒険者達も目を見開いてるし、他の人間共に至ってはポカンと間抜けな顔をしてるし……
「ふふ〜ん!」
残念だったな、クソ女神!
ちょっぴり人間共がビビってたからって調子に乗りやがって、私がちょっとその気になればこの通りなのだよっ!!
『……』
漠然とすごいとしかわからなくても、これで少しは理解できたはず。
さぁ! 無知で愚かで脆弱な人間共よ!!
そこのクソ女神なんかじゃなくて、この威厳に溢れる私こそを恐れて、畏れて、敬うがいいっ!!
『いや、まぁ……うん。
外見のせいで侮られる事がコンプレックスなのは知ってるけどね……極一部の悪魔ちゃんの関係者を省いて、ソフィーくんですら固唾を飲んで緊張してたシリアスな展開なのに、そんなくだらない事でアナスタシアを見下すようにドヤ顔するのはどうかとおもうよ?』
なんか邪神がうるさいけど、細かいことは気にしな……
「ウフフ、楽しそうですね」
「むっ」
せっかくいい気分だったのに、クソ女神の不快な声のせいでテンションが下がっちゃったわ。
「何がそんなに可笑しいのですか? 魔神レフィー」
何がって……そんなの決まってるじゃん。
人間共にクソ女神よりも私の方が威厳に満ちているって事実を教えてやった事は勿論だけど。
一番の理由は……
「まさかとは思いますが、もう私に勝ったつもりなのですか?」
「ふふっ!」
あぁ、楽しくて愉しくて! たまらないなぁ〜!!
まぁ、まだクソ女神が余裕の態度を崩してないのは、ちょっとだけ不愉快だけどっ!
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