第113話 予選開始
さっきフィルもいってたけど、この新人戦は予選と決勝の2日間にわけておこなわれる。
というわけで、今日は予選だけなんだけど……
まさか出場者の控え室として各クラスに一箇所ずつ、試合会場として使われてる訓練場と同じ規模の訓練場を割り当てるとは。
しかも、試合会場と同じく空間が拡張されてるし……
「う〜む」
さすがは世界に名高いオルガマギア魔法学園! やることの規模がすごいっ!!
パチン!
「ちゃんと全員に行き渡ったわね?」
おぉ〜! マリア先生が指を打ち鳴らした瞬間、私達クラス全員の手元にポンっ! って紙がっ!!
マリア先生が担任になって1ヶ月、何回か同じ光景を見たけど……何度見ても素晴らしい手際!!
「今渡した一覧表の貴方達自身の名前の横に書かれている番号、それが貴方達の予選の組よ」
むむっ! 予選組の一覧表?
「ふむふむ」
私の名前はどこに……あっ、あった! 私は予選2組か。
同じ組の他の出場者は……
「ふぅ〜」
よかった〜、同じSクラスのみんなとは被ってない!
「ソフィーは第2組か。
クラスメイトと被ってなくて良かったね」
「うん! フィルは……19組?」
「僕もクラスメイトとは被ってないよ」
「本当だ!
ミラさんは……」
「はいはい、予選組の確認をするのは後にして。
もう予選1組目が始まってることだし、時間がないから先に予選の説明をするわよ。
本当なら事前に予選組表を配って説明するんだけど……ちょっと忙しくて時間が取れなかったの、ごめんなさいね」
なるほど、開催式が終わって各クラス控え室がわりの訓練場に移動するときに予選第1組の人だけはそのまま会場に残るようにっていわれて何人かの生徒が残ってたけど。
他のクラスでは事前に予選組表が配られて説明も受けてたってわけか。
まぁ、マリア先生は私達Sクラスの担任の先生でもあるけど、同時にオルガマギア魔法学園の理事長でもある。
各国の要人を含めて多くの観客が来るってなると警備のこととかもあるだろうし、マリア先生が忙しいのは当然だから仕方ない。
「幸い、このクラスからは第1組に出場する子はいなかったけど、今年の出場者は7クラス210名、各クラス30名だから新入生全員が出場することになるわ。
まぁ、例年だいたいは全員が出場するからこれはいつものことなんだけど」
まぁ、出場するかどうかは個人の自由とはいえ……これだけ注目度のある大会で、魔法使いの登竜門とすら呼ばれてるほどだもんね。
「よって、7名の組が18、6名の組が14の計32組で予選が行われて、各組で勝ち抜いた32名が明日の決勝に進む事になるわ」
なるほどなるほど、私の第2組は……7人の組か。
まっ! 何人の組だろうと関係ない!!
むふふっ! 最強を目指す者として、いずれ最強に至る者として! どんな人が相手でも打ち倒してやるわっ!!
「予選の組み分けはランダムだから同じ組同士になっている子もいるけれど、たとえ決勝トーナメントに進出できなくても新人戦の注目度なら十分に名前を上げることも可能よ。
ふふっ、1ヶ月とはいえ私のクラスで過ごした貴方達の力を世界に見せつけてやりなさい!」
「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」
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