第6話 高校の地獄
その高校は、名前を漢字で書ければ入れる、という噂さえまことしやかに囁かれるような学校だった。そして、恐ろしいことにそれは、まあまあ当たっていた。受験勉強どころか、普通の勉強もろくろくに出来ないほど、荒れた学校だった。三年間クラス替えがないという時点で、大学進学はほぼ無理だろうと肌で感じる。休み時間は廊下で野球。授業中はジュースを飲みつつ。動物園の猿だってもっと賢いんじゃないか、と思う程だった。 そんな中で三年間、耐えに耐えて受験シーズンになる。私も動物園の猿以下だっので、英語が壊滅的に出来ない。ただ、国語と社会がよかったので短大か専門ならなんとかなる。そう安心したのもつかの間。
短大、専門学校は学校に非ず。また、演劇や美術系の大学も同じく。予備校は無駄。
私の中の暗い森はますます色を濃くしていく。
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