魔族との戦闘



 


「ギャハハ!! この猛毒の針を全身に受けて生きていられるものか!!!」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」



「!!!! 父様!!」

 ん? あれ? ビアンカじゃないか? 

 なんで戻って来てるんだ?


「くっ! よくも父様を!!!!」

「父様!!」

「お父様!!」

 ありゃ、みんなも戻って来ちゃったんだ。

 ローズもサラも何やってんだよ‥‥‥。



「ふひひ! 子供の前で無様にやられる父!! あぁ~、良い!! 良い光景ですよ~、耐えた甲斐があった!!」



「父様のカタキ!!」

「待て、ビアンカ。俺は死んでないぞ」


「‥‥‥‥‥‥え?」

「ほら、生きてる」


「‥‥‥‥‥‥あれ?」

「あ、お前ももういい? じゃ次は俺な」


「な、な、なんで‥‥‥」

「お前本当にバカか? そんなの敵に教えるはずないだろ? ウォータープリズンエクスプロージョン!!!」


 バシャッ!!

 ボンッ!ボンッ!ボンッ!ボンッ!‥‥‥


 敵を水の結界で包んで牢屋みたいにして、内部でハイドロボムを繰り返す‥‥‥。とりあえず1000連発くらい設定しておこうか。子供達にはあまり良い光景では無いので水結界に色をつけて不透明にしておこう。



「父様、何故無事なの?」

「それより、なんで戻って来たんだ!?」


「父様が心配で‥‥‥」

「ネロ、すまないニャ。ビアンカが突然走って引き返してしまったニャ」


「ふう、まぁ無事で良かった。二人も大丈夫か?」

「はい」

「ええ、お父様」



「で、旦那。なんで無事だったんだ?」

「これさ」

「エリクサーですか? お父様」


「これをこう、ミスト状にして纏わせれば‥‥‥」

「ポーションミストのエリクサー版ニャ?」


「ハイド。ほれ、俺の腕を切れるか?」

 と、腕を突き出した。


「いや、そんな。切れる訳無いですよ」

「ん? こんな細腕が切れないのか?」


「そうじゃないです。父様の腕だから切れないんです!」

「いやいや、大丈夫だからやってみな?」


「‥‥‥わかりました。知りませんよ。せいっ!!」


スパッ!!!! と俺の腕を剣が通り過ぎる。


「!? 確かに切ったのに‥‥‥」

「と、いう訳だ。切った部分を即座に治療しているのでなんとも無いという事だな」

「「‥‥‥‥‥‥」」



「さすがはネロニャ、子供達も驚いてるニャ」

「旦那、物理攻撃も効かなくなったのかい? もうそりゃ反則だろうよ」




「ぐはぁーーーー!!!!」


 あ、エリクサーミストの実演してて忘れてた。戦闘中でした。針のやつがキラキラしてるわ。倒せたんだろうな。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る