再会の水神様


「久しぶりやな、ネロくん。元気そうで何よりや」


 そ、そのええ声と関西弁は、水神様⁉︎

 

 現れた。変わらず綺麗な方だ、当たり前か、神様だしな。


「せやで。ネロくん、ちっとも会いに来てくれへんかったし。ウチ、寂しかったんやで」


 すみません、色々ありまして。


「知ってる。ウチ、しょっちゅう観てたから。しかし、楽しく過ごせてそうで何よりや。そっちの生活はどうや?」


 はぁ、水魔法って本当に便利ですね。ありがとうございます。



「ええって。前世でちゃんとしてたのに、報われなかった罪滅ぼしみたいなもんや。なんや、奥さんもぎょうさんいはるんちゃうの?」


 観てたんなら知ってると思いますけど、五人がそうなりそうです。


「やるやん! 立派なモンやで。しかしな、キミ、その人数とキミの女性経験値が合うてなくないか?」


!! いや、そうなんだよな。前世も含めて殆ど経験ないから。どうしたらいいですかねぇ?


「ウチに任しとき。悪いようにはせんから」


頼れる! さすが神様!


「ウチで経験積んだらええわ」


 ? なるほど。

 つまり‥‥‥どういう事だってばよ?


「まんまや、ウチで経験させたるから。おいで」


 !  えっ、いやいや。 えっ?


「キミをこっちに呼んだのもウチやし、ウチの祝福もあげたし、別にキミも嫌って訳ではないやろ?」


 まぁ、もちろん、こんな綺麗な女性と出来るなら、控えめに言って最高ですけど。


「せやろ? キミもあの子達を、満足させたらんとあかんしな。五人もおったらそりゃ大変やで~」


 そ、それも確かに‥‥‥


「だからな、キミのためやねん。それとも‥‥‥」


「ウチじゃ、あかん?」


!!!!!!!!



ーーーしばらくお待ち下さいーーー




 ふう、この空間は時間の流れがゆったりなのか?

 違う、今、俺は賢者だからだ。 

 水神様に数え切れないくらい、夜のぶつかり稽古をして頂いた。駆け引きや動作確認、声掛け、雰囲気作りなど、女性目線での感じ方、考え方も教えて頂いた。お陰でこの実習も「優」の単位が頂けそうだ。


「だいぶ良くなったんちゃうか? 前半はまぁあかんかったけどな‥‥‥」


 俺の腕の中で、ぐったりしていた水神様が褒めてくれた。お陰で自信がつきました。

 ありがとう、水神様。



ーーーーーーーーーーーーーー


 のちに水神様から当時の話を伺う事ができた。

「ネロくんの初めてやろ、どうしてもウチが欲しかってん。まぁ、精神体で行なった事やからな、肉体的に初めては嫁はん達にくれたったわ」

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