新生 水神ネロ


「‥‥‥知ってる天井だ‥‥‥」


 知らない‥‥‥でやりたかったけど、知ってたのでこうなってしまった。

 俺の寝室だ。



「主殿~! お目覚めですか! 良かった‥‥‥」

 リヴィアが付いていてくれたらしい。


「ネロ、起きた? 大丈夫?」

「ネロくん、みんな心配してたのよ」

「無事で良かったニャ~」

 みんなも入ってきてくれたようだ。


「心配かけて済まなかった。もう大丈夫だ」


 シャルがおずおずと訪ねてきた。


「ネロ、なんか雰囲気変わった?」

「かもな。気絶している間に水神様に会った」


「「「「「 !!!!! 」」」」」


「やはり、そうでしたか」

 リヴィアだけは察しが付いていたようだ。


「恐ろしく魔力が上がっております故、以前でも我よりも上でしたが‥‥‥」


「そうか、どれ? 鑑定!」


 久しぶりだなぁ、鑑定するの。今度みんなのも見てみようかな?


ネロ・ヴァッサー 15歳

HP 320/320

MP① ∞

MP② 530000/530000

腕力  12

器用  19

素早さ 22

体力  15

魔力  ☆

魅力  20


水神


 ? あれ? なんか色々変わってんな。

 気のせいかな? もう一回見てみようか?



 うん、見直したけど間違ってない。

 よーし、ツッコむぞ。


「おかしいだろ!!」


「「「「「 !!!!! 」」」」」


 みんなビビる、そりゃ、そうだ。みんなには見えてないからな。見られたら見られたでビビられる気もするが。


 ちなみにリヴィアは魔力感知が出来るので、薄々気付いていたようだが。


 他の数値は軒並み普通だ、成長したから若干腕力、体力も上がっている。

 うんうん、だいぶ頑張ったよな、俺。自分で自分を褒めてやりたい。


 で‥‥‥おかしいのはやはりMPと魔力だ。



 まずMP① ∞ってなんだよ。まぁ、エリクサーが作れていた事である意味無限に使える事になってはいたけどさぁ。

 とりあえず人外決定です。


 そんでMP② 530000って!

 フリー○様の戦闘力かよ、くっそ。

 もし、コレを言ってみろよ

「私のMP②は530000です」って?

「MP②って何ですか?」 って言われるわ。


 そして 魔力 ☆って。

 いいか? ☆は数字じゃないだろ。

 いくつなんだよ。流石にそれは無いとは思うけど、まさか下がってんじゃねーだろうな?


 最後に水魔法の記載が無くなり、水神の祝福も無くなり、「水神」になってんじゃん。


 神? 俺は人間をやめるぞぉ! って?


 とんでもねぇ、あたしゃ神様だよ、って言っていいんか? 良いみたい。



「ネロ、確認出来た?」

「ああ、うん。色々おかしくて、理解出来てないけど」


 とりあえず人じゃなくなってるみたいよ、とは言えなかった。


 言いたくなかった。

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