★書籍&コミカライズ発売★嫌われ者の【白豚令嬢】の巻き戻り、二度目の人生は失敗しませんわ
大福金@書籍発売中
やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編
第52話 クズはどこ?
※こちらの作品はアルファポリス様にて書籍化されました。アルファポリス様の規約により、書籍化該当部分51話までは非公開とさせて頂きます。申し訳ありません。1話~51話の内容はまではアルファポリス様にて読めます。
★★★
ドキドキの入学式が終わりそのまま自分達が勉強する事となる教室へと向かうその道中。
「あのっアイザック様?教室に行くだけなのでエスコートは入りませんわ」
「ふふっそう言う訳にはいかないだろ?僕は婚約者なわけだし」
ボソッ
「仮だけどな?」
「んん?ジーニアス?何か言った?」
「別に?」
楽しそうに前を歩き仲睦まじく見える三人の姿を、背後から突き刺さる様な視線で見つめる女生徒がいた。
(何でクズでデブのソフィアがチヤホヤされてんのよっ!その場所は私が居るはずなのっ!
二人のイケメン、アイザック様とジーニアス様にエスコートされて教室に向かう筈なのに!
何で一人で教室に向かって歩いてるわけ?意味が分からないっ!
これもソフィアが痩せたせいよね?
どうしてこーなってるのかは分からないけど、ソフィアには早く屑の悪女になって貰わないとね)
ニヤリと含み笑いをすると女生徒は、ソフィアに向かって早歩きして行く。
そしてタイミングを見計らいソフィアに思いっきりぶつかった!
「あぐっ!」
突然後ろからタックルするかの様にぶつかられたソフィアは、前に思いっきり転んだ。
「フィッ!フィア?大丈夫か?」
「ソフィア?怪我してない?!」
アイザックとジーニアスはソフィアに慌て駆け寄る。
「いったいぃっ!何しますのっ?」
ソフィアに背後からタックルし大袈裟に転けた女生徒はワザと声を荒げるが、女生徒の事など目に入ってない二人、全く無視である。
そのままアイザックとジーニアスは取り合う様にソフィアを抱えて去って行った。
残された女生徒は、自分に何が起こったのかしばらく理解できず、尻餅をついたまま呆然としていた。
「ーーあっあのうヒロウナ様、大丈夫ですか?」
心配そうにジッと見つめる少女。
「だっ大丈夫よっ平民何かに心配される程の事じゃないわっ!」
「あっすっすみません」
何よっなんなのよっ!ヒロインの私が転けたのよ?何でアイザック様も、ジーニアス様も手を貸さないの?!
唯一声をかけて来たのが平民ヒロインとかっはぁ……わけ分かんないっ!
「チッ時間を無駄にした」とアイリーン・ヒロウナは淑女らしからぬ動きでバタバタと廊下を走り教室に向かうのだった。
教室に入ると教師に注意されるヒロウナ。
「ヒロウナ嬢?何をしていたんですか?貴方が最後ですよ?」
「えっ!?私が……?」
アイリーンは教師に言われて教室をみると皆席に座って居た。空席四席を残して。
直ぐにアイリーンは気付いた。その空席はアイザック達だと。
「あっあのでもアイザック様達がまだいらしてないのでは?」
教壇に立つ教師は大きなため息を吐くと呆れた様にアイリーンを見た。
「ヒロウナ嬢?貴方は下の名で呼んで良いと王子から許されたのですか?許されてないならば不敬ですよ?」
っと言うなり再び大きな溜め息を吐いた。
「そっそれはっ……」
「アイザック王子は早退しました。婚約者のグレイドル嬢を心配してね?」
「えっ!?はぁ?婚約者って何?!意味分かんない!」
ヒロウナ嬢は今にも癇癪を起こしそうだ。
「はぁ……貴女には勉強以外の事も教える必要がある様ですね」
「はぁ?何で?」
「だから!そう言う所ですよっ」
教師は呆れて声を荒げた。
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