第1話

「無事生まれましたー!!!!」

「おぉぉぉーーー!(一同)」


何やら騒がしい声に目が覚めるとたくさんの女性に囲まれていた。

体がうまく動かないが誰かに抱きかかえられているようだ。


声をだそうにもうまくしゃべれない。

あ、これ赤ちゃんスタートですね。


「もっと近くで見せて頂戴」

「はい、奥様」


優しいほほえみを浮かべる女性から声がかかり近づけられる。


「私の愛しい子あなたの名前は傑、佐治傑(さじ すぐる)よ」


暖かい手で撫でられ抱きかかえられる。

え、この美人さんがお母さんってことですか!

これからこの人のおっぱいですくすく育つということですね!

はい、もうめっちゃよろこんでー



と思っていた時期もありました、、、

生まれて数ヶ月、残念ながら特製のミルクを哺乳瓶で美味しく頂いてすくすく育っております。

すぐるです。


というのも自分には3人の姉がおり甲斐甲斐しくも、

ローテーションを組んでミルクを飲ませてくれるのです。

とても嬉しいのだが母の立派なものからもいただきたいものですね。

今しかないないこの瞬間を!


ちなみに家族構成は

************

■佐治家

母:佐治恵(さじ めぐみ)年齢不詳 めっちゃ美人

長女:佐治美雪(さじ みゆき)5歳 おっとりしているミルクをじらしながら飲ませてくる

次女:佐治詩織(さじ しおり)4歳沙織と双子 元気な子ミルクの飲ませ方が若干雑

三女:佐治沙織(さじ さおり)4歳詩織と双子 しっかりしているミルクの飲ませ方がしつこい

************

このような感じで父はおらず母と3人の姉の4人家族のようで、

自分はどうやら政府からの精子提供で生まれたらしい。


らしいというのは、

直接話しかけられたわけではないのだが、

連日テレビで流れているのを見て知ったからだ。


どうにもこの世界は男女比に偏りがあるらしく、

男として生まれた自分は時の人らしい。

これはハーレム的な展開になりうる可能性が!


「さぁ、今日は私ね! すぐるミルクの時間よ!」


あ、姉さんミルクこぼれてます。

めっちゃこぼれてまーす。


誰かー

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