第三十五話 トクさん…浴衣でライブだとぉ!!!
浴衣で出てきた清流ガールズに、会場は大賑わい。アガサやマスターたちは意外と落ち着いて見てる……そこは変わらねえんだな……。多分カメラOKならマスターは写真撮りまくってたな。
みんなで盛り上がる。朝のバスの様子とは違うのだ。ハナへのコールも上がる。ハナもステージから手を振ってくれた。今のは俺だよな? 俺にだよな?
二曲はど歌った後に美玲ちゃんが挨拶。ああ、美玲ちゃんも可愛い。すこし浴衣乱れてる……いつも全力美玲ちゃん……。
でも、珍しく大野ちゃん出てこないなぁ。美玲ちゃんが挨拶も珍しい。すると遅れて大野ちゃんがやってきた。
「すいませんねぇ、ちょっとバタバタしてて美玲に、MC頼んじゃった。改めまして! みなさーん! こんばんは!」
「こんばんは!!!」
「清流ガールズ、ファンミーティング!盛り上がりますよぉ~!」
「うおおおおおー!」
いつものライブ会場とは変わらない。すごい盛り上がり。残念なことに座席から立ち上がったり移動してみることはできないのが残念だ。みんなしっかりとルール守って座って見ているのも素晴らしい。
大野ちゃんはまた舞台袖に下がり、再び清流ガールズの楽曲披露。なんと今度は舞台から降りてきたっ!!!
まずは由美香さん。あー、相変わらずセクシーだ。良い匂いがする……甘い、上品な……。僕らハナのグループとわかると軽めの握手だが、例の由美香さんファンたちにはがっつり握手してる。よく見てるなぁ。彼女の手はひんやりと冷たかった。
次は悠里。彼女は握手で無くてハイタッチ。最近ピンクのメガネを掛けてツインのお団子ヘアーが彼女の定番になった。メンバー内でも若いから高校生の子たちもキャーキャー言ってる。
そしてハナ! 俺らのところに駆けつけてハイタッチ! もうこのグループのメンバーは意気投合してて彼女のソロの時、合いの手を打つ。アガサは照れ臭そうに、マスターも。
そして終わると
「さすがっ! ありがとぅ」
と去る。うおおおお、可愛いゾッ。胸がっ、胸がすこしはだけそうだ……。
おっ!!! 美玲ちゃん!!! 俺に早く気づけ!!! 気づいてくれ!!! あっ、気づいたっ!!! 美玲ちゃんもハイタッチだけど、後すこしのところで彼女はごめんとジェスチャー。
えっ、えーーーーっ、ハイタッチ無しなのか? ステージに戻ってしまった。残念。
そして数曲歌い終わった後。ステージ上では今日あったことをワチャワチャとトークする四人。仕切りは今度は由美香さん。
いつもならこういう時は大野ちゃんなんだが……。大野ちゃんのグループも少しざわざわしてる気もする……。
「すいません、アガサさん」
隣にいるアガサは清流ガールズのマネージャーに声を掛けられてる。どうしたんだ?
「わかりました。どちらに行けば……」
アガサは立ち上がる。どうしたんだ……?舞台上ではたわいも無いトークが続いてるが、すこし間延びしているのは大野ちゃんがいないからなのだろう。
……俺はトイレのフリしてアガサたちの後を追った。
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