第2話
季節は立冬も過ぎ冬だと言うのに、外は20度近くまで気温が上がるようだ、散歩にでも行きたいよ。
年々、春と秋が短くなって季節のメリハリがなくなっていくのは寂しいけれど、目の前に広がる大きな木々の葉は赤や黄色に色付いてちゃんと季節が巡っていることを私に教えてくれる。
今日で入院して6日目、自分なりの過ごし方が定着してきた。朝は4時に起きてカーテンと窓を開け空気の入れ替え。すぐにスマホからラジオを流して目を覚ます、手帳を広げて思いつくままボールペンを走らせ、お気に入りのラジオ番組にメールを送る。朝の検温を済ませたらラジオ体操第一、第二をしっかりこなす。それでも暇ならば好きな作家さんの本を読み朝食を待つ。
朝食はパン食と決まっているようで、ロールパンか食パンにゆで卵とサラダ、スープと飲み物がつくパターンである。今まで朝ごはんに白米を二杯食べる私にとっては少し物足りない気はするが動かない入院生活、それも慣れてしまえば悪くない。いつもは早食いの私だが、時間があると言うことは良く噛んでゆっくり食べる時間もまた贅沢だ。
食後は丁寧に歯を磨き、またラジオを聴きながら本の世界に没頭しているとあっという間に点滴の時間になる。
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