あの子は私が殺した

@non00987

第1話


あの日あの子は死んだ、あの子の一番近くにいたのは私だった、きっとあの子を救うことができたのは私だけだった、あの子は私が殺したんだ。


「おはよう」私がいつもの様に挨拶をするとクラスの空気はいつもと違った「おはよう小夜」「どうしたの?なんかあった?」「知らないんだ...」私が風邪で休んでいた間何があったのだろうか?クラスの空気が明らかに重い「ん?何?教えてよ」「真紀のこと」「真紀?真紀がどうしたの?」嫌な予感がしたそしてそれは一番最悪な結果となって返ってきた「何...これ...」真紀の机には一輪の花が立ててあった、「どうゆうこと!変な悪戯?!だったら笑えないよ!」「小夜!悪戯なんかじゃないよ...真紀は死んだの」その瞬間私の頭で全てがつながり全てが崩れ落ちた「真紀が死んだ...なんで...!」「わっかんないよ!あの子前から私達に心開いてくれてなかったじゃん!私にわかるわけないよ!あんたこそ知ってんじゃないの?!」私にはわかっていた、今目の前に彼女の死があるなら原因なんてあれしかない彼女が死んだのは私のせいだ「そうだよ、小夜なら知ってるでしょ!」「そうだよな!」みんなが私を責め立てる、それはそうかだってどう考えても私以外疑う余地がない「なぁ?小夜?お前が殺したんだろ?なぁ?なぁ!」「ころして...そうよ!私が殺したわよ!私のせいであの子は死んだのよ!」私は不意に視界に入ったハサミを掴み自分の首筋目がけて突き刺した...


あれ?動かない?どうゆうこと?私が首元にハサミを刺した瞬間...刺さってない?!どうゆう...「ハロ〜?」「わぁ!」動揺していた私の視界に突然彼女は現れた、「な、なに?!」「これ危ないよ〜」彼女は私の言葉など気にせず私の手のハサミを奪った「あんた誰?...ってみんな止まってる?」「やっと気づいた?そう!今この時間はあなたがハサミを首に指すところで止まってるの!」「な、なんで?」「なんで?それはねあなたがこの瞬間死ぬからよね〜」「で?止めにきたわけ?」「ま、まぁそうゆうこと」「だったら無駄よ、私の死を止められるのは誰にも無理、私にだって無理!きっとあの子にしか無理!」「まぁそんなカッとならないでよね〜私とお話ししようよ」「話?見ず知らずのあんたと話?するわけないでしょ!」「え〜じゃあこの時間が止まった状態で何すんの?覗き?!落書き?!」「しないわよ!第一この状態どうやったら終わるのよ!」「ん?時間が止まってること?私が手を叩けば治るけど?」「な、なら早く叩きなさいよ!」「え〜いーやーだ!あなたが私とお話しするまで叩かない、ずっとこのまんまだもん!」「はぁ〜なんでよ、全くなんなのよ〜」「いいから、はい!こっちきて!早くここ座って!」彼女は彼女座っている横の席を叩いて私を呼んでいる、「仕方ないか、」私はどうせ他にできることがないと悟り彼女の指示に従うことにした「まずそうだな〜好きな食べ物は!」「ベタすぎる!何話すことないの?スンドゥブだけど!」「そうそうスンデゥブね〜えーと次は好きな人はいる?!」「な!ほ、本当に話のネタないの?あんたに言うわけないでしゅ!」「そっかーざんねんよね、次は〜」「あのさ!どうせ聞きたいことがあってわざわざこんなことしてるんだよね?さっさと本題入ってよ!」「うんわかった、なんで死のうとしたの?」その瞬間私は深く俯いた「私が大好きな親友を殺したから」「その子が死んだとこ見たの?」「見てない、でもあれは私が殺した様なもんだよ」「そっか、でもその子はあなたに殺されたと思ってるかな?」「当たり前よあの子はきっと私を恨んでる」「なんであなたはあの子を自分が殺したと思うの?」「私は救えなかった、一番近くにいたのに、きっとあの子のこと救えたのは私だけだったはずなのに、ごめんね真紀...」「そっか、あなたはさ真紀ちゃんのこと好き?」「好きだよ、大好きだよ!初めて心から親友と呼べる相手だった」「そ、そっか...」突然彼女は椅子から立ちおもむろに黒板に向かった「私も好きだよ小夜」その瞬間後ろを向いていた彼女が振り向いた、彼女は真紀だった...「え?真紀...なの?」「そうだよ、真紀だよ!」「真紀..真紀!!!」私は思わず飛び込んだが、真紀の体は綺麗に通り越して頭をぶつけた「イタタタァ」「小夜大丈夫?ごめんね私幽霊だよ?」「みたいだね、」頭は痛かったが心は幸せだった、「ねぇ?小夜?私が死んだのはあなたのせいじゃない、あなたは何にも悪くないよ」「じゃなんで死んだのよ!」「そもそも自殺じゃないんだよね?」「へ?」「あんまり警察が調べずに自殺って決めつけられちゃったけど実は親に殺されましてね、それで自殺に仕立て上げられたってゆう」「そ、そんな!そんなことって!」「あるようちなら、うちはそうゆう家だから、仕方ないんだ」「でもそれじゃあ!」「うん、だからお願いがあるの、いつもの木の下に埋めてある物警察に届けてほしい」「うん!任せて!」「よし!話さなきゃいけないことは話せたかな?うん!」「真紀...」「ねぇ小夜さっきの言葉嬉しかったよ」途端に私の顔が赤くなるのがわかった「今までありがとうねこんな私の親友でいてくれてもう大丈夫だから!」「そ、そんな私はあなたが好きだから一緒にいたんだよ!」「え?でも学級委員だからって...」「違う!私はあなたのことが友達以上に大好きだから一緒にいたの!あなたは気づいてないかもだけど私あなたのこと好き...その...恋愛対象として..」「え?!いや、その...私も好きだよ!だから自殺なんてするはずない!だって私が辛い時はいつも小夜がいた!泣きたい時はいつも小夜が泣かせてくれた!私のそばにはいつも小夜がいた!だから死のうなんて思わないよ!「でも...」「確かにあの日別れ際にギクシャクしちゃったけど、でもそれで死のうなんてならない!」「真紀!」「だって次の日小夜に謝りたかった!またいつもみたいに笑える様になりたかった」「真紀!!」私は思いのまま真紀を抱きしめた「ごめんね小夜あの夜あんなこと言って」「うんうんいいよ私だって悪かった、仲直りしよ」私は幽霊の真紀を強く抱きしめた。

「ねぇ?真紀?あなたが手を叩いたらあなたとはバイバイなの?」その瞬間真紀は俯いた「うん、そうだよ」「それじゃ私このまんまで」「ダメだよ!小夜それはダメ」「どうして?私真紀とずっと一緒がいい!」「ダーメ!私はもう死んでるの、それに未練も果たせたからほら、少しずつ消えてくの」確かに真紀の言う通り真紀の足は徐々に薄くなっていった、「そんな!やだよ!私まだ!」「さーや!おわかれ、」真紀は私を強く抱きしめた「これから私がいない世界を生きるんだね、小夜あんまり悲しまないで、一週間ぐらい学校休んで気が晴れるまで遊んで?そしたら私のことは全部忘れるいい?わかった?」「でも真紀!」「それでたまにあのいつも丘に行った時だけ私のこと思い出して?私はいつもそこにいるから」「真紀」「それじゃあね?バイバイ」「真紀!」「小夜」「ずっと愛してる絶対忘れない!」「私だって愛してる私の分まで生きてね!小夜大好きだよ!!」もう今にも消えそうな真紀の手が音を立てた。

真紀が消えると私の首元にはハサミが刺さる寸前だった、私は右腕の力を抜いてハサミを落とした、それから周りの音なんて一切聞かず私は走り出しいつもの丘へ向かったそれからいつもの木の下から真紀の言ってたものを警察に届け私は旅に出ることにした、一週間携帯も持たずテレビだって見ない旅をした、そして一週間経って学校に行くと私を心配する声がたくさんしたがその中に私を疑う声はもうなかった、「終わったよ真紀、ありがとうさよなら」天に向かって呟いた言葉の後に真紀の声でありがとうと聞こえた気がした。

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