第547話 救世主への道7

俺は決意を固めて朝からメンバーの元に戻り、みんなの協力を得るために話をする。


俺がみんなに協力を得るため城のダイニングにいくと、朝、早いのに全員が揃っていた。


俺が予想してなかったので、驚いたがジャネットが話したんだと思う。


それもあってジャネットが「ご主人さま、どうですか?」と聞いてきたらから。


「あっ、うん、みんなに相談があってね」


「それよりもクリス、寝ていないんじゃない?」


「あっ、うん、そうだけど、それよりも急がなくては行けないことが起きているんだ」


「なに?」


「この星があと3年で滅亡する」


「またぁ‥‥嘘ばっかり言って」とイザベラ


「‥‥‥」


「本当なんだね…」とアリシア


「うん、間違いない、レイチェルから未来に連れていってもらって、見たことなんだ」


「そう神レイチェル様が‥‥‥」とパトリシア


「でも、クリス、あなたが何とかしてくれるんでしょう?」


「いや、それが俺は未来では負けるらしい」


「そんなクリスが負けるなんて…」とアリシア

「クリスが負けるなんて、じゃ他に誰がいるのよ」とイザベラ

「そうですよ、クリス様以外にはいないじゃないですか」とシャーロット

「クリス様が私たちの唯一の頼みなのに…」セラフィーナ


「でも、だれが最強のクリスを倒すの?」とソフィア

「そうよ、だれよ?」とイザベラ


「復活したウルフだよ」


「えっ、もう、復活したんですか?」とジャネット


「早くない?」とアリシア


「そうよ、早過ぎよ」とイザベラ


「ウルフの奴が復活するたびに強くなっていく…魔法も巧妙さも」


「それにクリスが負けたってこと?」


「うん、たぶん」


エマが俺たちの前に歩いてきて「だから私たちがきたんですよ」と言ってきた。


リアムが「そうだね、ご主人様を、鍛えなおす必要があったけど今のご主人様なら、大丈夫じゃないかな?」


エマが「うん、そうだね、こんなご主人様みたことないもの、レイチェル様も、よく未来を見せたね」


リアム「ほんとうだね、でも、それで変わってくれれば問題ないよ」


エマ「そうね、ご主人様は、特異点だから特異点の行動、一つで世界はかわるわ」


「そうだよ、ご主人さま次第で、まだ世界は変わることができる」とリアム


「クリスが特異点って、どういうこと?」とイザベラ


「ご主人さまは特別な存在だということは、皆さん、知っていますよね」とエマ


「うん、なんとなく‥‥‥だって魔法力だって、すごいし」とイザベラ


「そうですけど、それだけではないんですよ、皆さん」


「もし、クリス様が、何かを変えようと行動すると、世界が変わるんです」


「えっ、世界が変わる?」


「はい、世界が変わるんです。ご主人さまが、何かをしようと行動すると未来が少しずつ変化します。その逆に何もしないで、時間に流されるような行動しかしないと、未来は滅亡することになります」


「つまりクリスがやる気になるか、ならないかで世界が変わると?」とアリシア


「その通りですね。普段ならご主人さまは、自分、1人で行動しようとしたでしょうけど、皆さんに援助を持ちかけたこと自体が変化しているんです」


「じゃ、以前のクリスだったら、1人で対処していたところを、みんなに援助を求めた時点で未来が変わるということ?」


「でも、私たちが断るかもしれないじゃない」とイザベラ


「いいえ、皆さんは、ご主人さまに救援を求められたら断れるわけありません」


「まぁ、そうなるよね」とソフィア


「クリスから助けを求められること自体、ないことだからね」とアリシア


「そうですよ、皆さん、今だから行動するべき時です」とシャーロット


「確かに」とセラフィーナ


「そうだね、今、行動しないで、いつするのって感じだね」とアリシア


俺には強い味方がいる。


その1人も失うことなく先を進まなければならない、未来のために‥‥‥


「じゃ、みんな協力してくれるということでいいんだね」


「うん」

「はい」

「いいよ」

「しょうがないわ」などの声を聞いた。


「で、何からすればいいの?」


「まずはウルフを見つけてほしいんだ」


「ウルフを?」


「うん、そうだよ、ウルフは時間の壁を越して行ったり、来たりしているから。

あ、そうだ、う〜ん、どうしよう?」


「どうしたのよ、言いなさいよ」


「今のアリシアなら大丈夫か?」


「えっなに?」


「アリシア、俺たちが村で魔物に襲われたのは、覚えているよね」


「ええ、もちろん」


「次元の壁を通っていってくれないか?」


「えっ、あの時に‥‥‥」


「うん、今、俺たちが襲われる時間が迫っている。俺の分身体を派遣しているから、分身体と合流して魔物をやっけるんだ」


「でも、いいの、そんなことをして‥‥‥」


「ああ、わかっている、時間が変化すると思う、アリシアの両親は魔物を討伐すれば、今でも生きていると思う。

それを変えることで今の状況が変化するだろうけど、信じるよ。今でもアリシアが、メンバーであることを」


「クリス‥‥‥」アリシアは涙を流している。


「俺の分身体とアリシアでは、少ないから、他に誰か?」


「はい、私行きたい」とアレク

「はい、私も」とアデル

「じゃ、私も」とエイミー

「それじゃ、私も」とアイリス


「うん、君たちに任せるよ。でも、もし危険になったら俺の分身体を頼るんだよ」


「大丈夫でしょう、ご主人さまの分身体と神獣たちが4人もいるわけですから」とジャネット


「いいかい、君たち、森から出てきた魔物を倒すんだけど、俺がやられるまで待ってくれる」


「えっ、それでいいの?」


「ああ、痛い目を見るかもしれないが、そこが覚醒の時点なんだ」


「じゃ、私も魔物に殴られるってこと?」


「うん、ごめん、そうなるね」


「もう、わかったわ、私は両親が生きていることの方がいいから」


「うん、そうだね。2人して痛い目にあって、そこから新たな歴史が始まるんだよ」


「うん、わかった、しょうがないね」とアリシア。


「いいかい、魔物に俺たちが襲われる前で待つんだと、村に入っていくやつは、倒していいから、今の君たちなら容易いだろう。

でも、どこかにウルフがいる可能性もあるから気をつけるんだよ」


アレクが「久々に活躍できる。アリシアの両親を助けなきゃね」


「うん、ありがとう、アレク」


「あっ、私も、参加するんだよ」とアデル


「うん、わかっているよ、アデルもありがとう、そしてエイミーもアイリスもありがとう」


「もし両親を助けることで今の未来が変わっても、俺がなんとかするから」


「うん、ありがとう、クリス」


「じゃ、アリシアの両親救出作戦、結構だよ」


「はい」

「了解」

「ラジャ」

「任せて」


と言ってワームホールに連れて行こうと思ったが、レイチェルの言葉を信じて、ワームホールと使うことなく、あの時代へ転移した。


俺は分身体を目指して横に転移してきた。


「村だぁ、懐かしい、あっ、この川、クリスと一緒に遊んだな」とアリシア


「じゃ、あとは任せるよ」


「うん、わかった」


「もし、何かあれば分身体を通してもわかるけど、何かあったら念話で言うんだよ」


俺たちは最近は全員が念話を習得している。


これも基礎魔法のおかげだと思う。


前だったら神獣がいないとできなかったけど、今は神獣以外のメンバーもねが使えるけど、ここは特殊だから俺の分身体を通した方がいいだろう。


俺がアリシアと育った村を見渡してみたが、懐かしさが込み上げてくる。


俺は一通り見たあと、戻っていった。


ウルフは、もうここにはいないからだ。


ウルフがいなければ、問題はないと思える、あとは、ここから先は、どう変化するのか? そこが気になる。


アリシアの両親を生き返らせることで変化する未来。


さぁ、俺たちの作戦が始まる。


もしかしたらアリシアの両親を生き返らせることで未来の消滅はなくなるかも、そんな甘いことはないか?

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