第526話 魔族、魔物襲来5

俺たちは魔物や魔族が多数、襲来している国や場所に向かって討伐している。


最終的にはブラックボックスを回収することや消滅させることが目的なんだが、ブラックボックスは回収できていない。


回収をしようとすると消滅してしまうからだ。


たぶん、箱を触ったり、移動させると自己消滅するようになっていると思われる。


ウルフがジュリアス伯爵の研究室でブラックボックスにドス黒い魔力を込めて作っていた。


ほんとうに、それだけなら良いんだけど、ブラックボックスには秘密があるように思える。


ウルフの奴が帯びているドス黒い魔力から魔物を作れるのか?


そうだったらウルフのヤツの元には魔物が多数、いると思われる。


わざわざブラックボックス何かに詰め込む必要はないと思われるが、魔物が出現する時間をセットできるのかもわからない。


俺たちは次の場所に向かうために飛行魔法を使って空を飛んでいるけど、検索魔法で魔物や魔族が多くいる場所だけに絞らないと手に負えない。


よくこれだけの魔物と魔族を準備することができたものだ。


飛行魔法は、全員が使えるけど、俺が全員を飛ばした方が高速で移動できるので、全員を結界魔法で覆って超高速で目的の場所に急いでいる。


飛んでいたら、さっきボンって大きな音が衝撃と共に2回したけど、なんの音だったんだろう?


それ音を聞いてから、すごく飛行がスムーズになった。


そして目的の場所に着いた。


俺たちは上空から戦場を見ている。


「えっ〜と、指揮官の場所は?」と言いながら見渡すけど、ない。


下では兵士や騎士と思われる人が戦っているけど、中には明らかに冒険者の加工している人もいる。


「指揮官がいるのは、どこだろう?」


「あっ、ご主人さま、あそのじゃないかな?」とアデル


「えっ、テントも何もない‥‥‥」


「そうですね、まぁ、押され気味ですから、もうテントは後方にうつしたんじゃないですか?」


「あっ、そうだね、片付けているみたいだからね」


「じゃ、もう指揮官はいないのかな?」


「降りてみましょうか?」


「うん、聞いてみよう」と言って上空から離れた木の間に降りた。


木の茂みから女性ばかり連れた男が出て来れば、怪しまれるので、俺だけ先行していくことにした。


歩いて、その場所にいくと、すっごい大柄の男性が指示を出していた。


近くにいる人に声をかけると「あの、あの人が司令官?」


「あっ、うん、そうだぞ」と言って急いで行ってしまった。


忙しすぎて、俺に剣を向ける人はいない。


怪我をしている人も残っているテントの中に運び込まれている。


そこに大声で「陛下、危のうございます。後方にお下がりください」と言っている。


なるほど、あの人が陛下なのか。


俺は、陛下と呼ばれた人の元へ歩いていく。


俺が近づくと、周りの騎士が俺に気がつき


「何やつ?」「貴様、誰だ?」「何者だ?」「陛下の身をお守りしろ」と言う声が、あっちやらこっちやらする。


急に切り掛かってくる事はないと思われるけど一応、説明する。


「俺はオーリス王国の貴族で公爵位のクリスという、代表にお目通り願いたい」


「こんな戦場に公爵が?」

「お前、嘘だろ、本物なら証明しろ」と言う声がしたので、俺は貴族カードを差し出した。


それを見た騎士は、すぐに陛下と言われた人の元に走っていった。


俺は時間があったので、周辺を見渡す。


全員が俺を見ている。


ほとんどのものは剣を横に置いて手をかけている。


この国の兵士、騎士は慣れているみたいだ。


そこに、先ほどカードを渡した人が戻ってきた。


「陛下がお会いになるそうです」という


俺が歩き出すと先ほどの人とは別に前後に4人いる。


つまり5人を伴って歩いている。


そこに上空から羽が生えた魔族が、すごい勢いで地上に降りた。


魔族が近くまで来たので、俺の前後にいた騎士は俺に向かって剣を抜いた。


「貴様が誘導したのか?」


「なんのことだ?」


「もう一度、言う、貴様が誘導したのか?」


と俺に聞いている間に、魔族は騎士に切りかかっている。


騎士と戦いながらだけど、騎士よりも魔物の方が強い。


1人、また1人と怪我をしていく。


もう、しょうがないな‥‥‥と思いながら、俺は治癒魔法をかける。


そして俺の前後にいる騎士に向かって腹部を殴って昏倒させた。


説明してもよかったんだけど疑いと言うのはなかなかすぐには払拭しないから。


俺は羽が生えた魔族に異空間から剣を出して切り掛かる。


俺の聖剣は、青く光っている。


それを魔族の奴が持っている剣と合わせると、簡単に魔族の奴が持っている剣が真っ二つになった。


もちろん真っ二つになったのは剣だけじゃなく魔族もだ。


騎士が、てこずっていた魔族を俺は一撃で倒した。


その場では静寂が訪れたように、ほんとうに「シーン」となってしまった。


先に動き出したのは陛下と呼ばれた人だった。


俺に近づき「お前さんが持っているのは聖剣か?」


「そうだ」と緊張は解かない。


「そうか、まぁ、話でもしようか?」


「そうだな」


「貴様、陛下に向かって、なんだ、その態度は?」という声が上がる。


その陛下が「良いんだ、この男は、唯一、俺に対等で話すことができる男だ」と言ってくれた。


「こっちだ」と案内されたので俺は着いていく。


まだ、メンバーは呼ばない。どういう意味で俺のことを対等といったのか分からないから。


俺は椅子が置いてあって、テーブルがある場所に案内された。


テーブルの上には地図が広げてあって、書き込みが行われている。


地図には、この辺の地形が書いてあるみたい。


「失礼した」と陛下


「いえ」その時、先ほど騎士に渡したカードがテーブルの上に陛下が置いた


陛下は口調が改まって「貴殿は、勇者クリス殿か?」


「そうだが」


「もしかして救援に来て来れたのか?」


「そうだ」


「それは、大変、失礼なことをした、申し訳ない」と頭を下げた。


「いや、もう良いから、俺たちは魔物と魔族を討伐に赴いた」


「俺たち?」


「そうだ、俺1人じゃない」


はぁ、なんだか、この喋り方って疲れるな。


「では、大勢で?」


「いや、13人だ」


「もしかして勇者クリスの側近の女性ですか?」


「そうだ」


「それは助かる、軍隊よりも強いと聞く」


「それは戦場を見てから決めた方がいい。上には上がいることもある」


「まぁ、そうだが」


「では、俺たちは前線に赴くので、後方にさがらせなさない」


「はい、わかりました、おい、伝言だ、全員を後方にさがらせろ」と近くにいる人に言っている。


「はい、陛下、了解しました」と走っていった


そこで俺は違和感を覚えた。


と言うのは陛下を呼ばれる人は、俺のことを聖剣だけで判断した。


聖剣イコールクリスだと言った。


なんだか腑に落ちない。


普通だったら根掘り葉掘り聞いたりすることも‥‥‥


あまりにも早く納得しすぎる。


しかも軍隊よりも強いと言う情報が、どこから入ったのか明かさない。


勇者物語の本を持っている人は、持っていることを言うはずだ。


しかも勇者の側近が13人いると言う事は本の中でしか書かれていないことだ。


情報通のやつから聞いたと言うこともあり得るか。


どうも怪しい。


こ陛下には油断しない方がいいだろう。


そのことをメンバー全員に念話で伝えた。




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お読みくださりありがとうございます。


ブックマーク、ハートマーク、星マーク、評価も、感想も、ほんとうにありがとうございます。


本当に多くの方の支援には心より感謝しております。

そして、何よりも小説を書くための励みになっています。


誤字脱字がありましたらお知らせください、すぐに訂正を行っています。


また意味不明な文章があることもありますが、なにぶん素人が書いている文章です。お知らせくだされば、訂正しています。


この物語は異世界の物語です、現実世界とは違いますので、その点はご容赦ください。

あくまでもファンタジー小説です。

前世の悪い記憶を持つ小心者の主人公が成長していく物語です。

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