第488話 1000年前の世界6(ゴブリン討伐)

俺たちはゴブリンの巣穴を見つけて、ゴブリンを減らすことをしている。全部の穴を埋めて、今後、使えないようにもしていく必要があるので洞窟の入り口を岩で塞ぐことも忘れない。


俺はアリシアが血糊を落としている時間に、騒ぎを聞きつけたゴブリンが、近づいてきている。


アリシアとジャネットを残して、近くにいるゴブリンを倒すために動いている。


コリンは記録を取るのに一生懸命で戦闘に参加しない。


木の影にゴブリンが隠れ潜んでいるけど、俺には索敵魔法があるから、どこにいるかもすぐにわかる。


木の下や上にもゴブリンがいるけど、森を燃やすわけにはいかないから風魔法のウィンドカッターとアイススピアでゴブリンを倒していく。


上にいるゴブリンはアイススピアで倒しながら、ウィンドカッターは下にいるゴブリンを倒していく。


俺がいるところから位置を変えないで、つまり、動かないで、魔法を発動してゴブリン当てることができるようになった。


戦闘中は動けば動くほど運動量が増えていき疲労につながる。


俺たちは周りから魔力を集めているから消耗は少ないけど、集める魔力が使う魔力に対して足りなければ体内魔力を消費するからあっという間になくなってしまう。


精神を集中して、ごの位置を定めて、魔法を発動していく。


森だからゴブリンは散らばっているからウィンドカッターを曲げて使っても、せいぜい5匹くらいだ。


しかしゴブリンの多くは倒せた。


あとはゴブリンボスの横にいる2匹とボスだけになった。


ゴブリンには大きさで名前があるみたいだけど、ゴブリンチャンピオンとか、ゴブリンキングとか、そんなことはどうでもいい。


大きさや強さの区別は見て判断すればいいことだ。


俺には索敵魔法があるから、何を検査するかで判断できる、使えば使うほど精度も上がってきている。


つまり使わなければ向上しない。


俺はゴブリンに近寄ることもなく、遠方から攻撃を仕掛ける。


今までのウィンドカッターとは違い、さらに風のカッターの部分をより密に切れ味を研ぎ澄ますイメージを持つ。


そして風の勢いを増す効果もプラスして魔法を準備する。


「今だ」とゴブリンが注意を逸らした隙にウィンドカッターを発動して放つ。


ウィンドカッターを初めて創作してみたが、思った通り今までとは違い、すごい勢いで飛んでいく。


木々をスパッと言う感じで切りながら、飛んでいく。自分でも予想はしていたけど、これほどとは思ってもみなかった。


索敵魔法で確認しているとボスの前には木があり、それを切った瞬間にボスの首が下に落ちた。


俺はウィンドカッターをコントロールして横にいるゴブリンにも向かわせた。


横にいるゴブリンは、一体は真っ二つになり、もう一体は首を凝り落とされた。


他にもゴブリンがいないか索敵したがいなかったのでコリンと共に瞬間転移でアリシアとジャネットの元へ戻った。


アリシアがやっとゴブリンの血ぬりを落としたところだった。

今は自分で魔法を使って髪を乾かしている。


へ〜、こんなことができるようになったんだ。


「あっクリス、おかえり」とアリシア


「うん、ただいま」


ジャネットが「どうでした?」


「近づいていたゴブリンは全部、倒した」


「そうですか、ありがとうございます。で、これからどうしますか?」


「あとはまだ巣穴にいるみたいだから、アリシアとジャネットで1箇所を受け持ってくれる?」


「はい、わかりました。では私たちは東の巣穴を」


「うん、任せた」俺はゴブリンが一番、多い巣穴に向かうとする。


俺が向かうところは人はいないけど、ゴブリンの数が問題だ。


最大派閥みたいで200匹以上のゴブリンがいる。


俺は、行ったことはないけど索敵魔法で確認したところには転移で行けるようになった。


以前だったら、できなかったことだ。


だから200匹以上いるゴブリンの上空に透明になりながら転移してきた。


さすがというかゴブリン200匹以上を率いる最大派閥のボスだけあって洞窟の入り口にはゴブリンたちが見張りをしている。


しかも洞窟の入り口は山の中腹にあるんだけど、洞窟から見て上がってくるところも、綺麗に木が切られている。


そして植えられたような木が入り口に数本立っていて、それが入り口を隠している。


その木の下にゴブリンの見張りがいる。


頭の良いボスが指揮しているみたいだ。


下から見るとゴブリンの住処があるとは思えないけど、上空からは丸見えなんだ。


まさか俺みたいに上空から攻めてくる敵を想定していない。


でも、ここには大きな鳥型の魔物はいないのかな?


ゴブリンを襲うような鳥型はいないのかもしれない。


200匹いようが、悪さばかりするゴブリンには容赦しない。


俺は一気に洞窟の前に立つ木と見張りをするゴブリンをウィンドカッターで薙ぎ払う。


1発で木とゴブリンを倒すことができた。


索敵魔法で確認したら人間の女性の死体がある。最近、数日前に死んだみたいだ、もう少し俺たちが早くきていたらと思う。


ゴブリンの奴は、人を物としか思っていない。


俺は女性の死を弔うような気持ちで最大級の豪炎(ファイヤーボールの上級魔法)を作った。


豪炎を洞窟に投げ込みながら黙祷した。


豪炎をコントロールして洞窟の初めにゴブリンがいる洞窟の入り際に着弾させ、奥へ炎を這わせながら焼き尽くしていく。


次に洞窟の穴を錬金術で作った分厚い岩盤で覆った。


これでもボスにどれほどの効果があるか、わからなけど。


俺、アリシアと同じように少し怒りモードになっている。


洞窟の中にあった人の死体は、子供の死体だった。


「‥‥‥」


子供まで誘拐して殺したことへの怒り‥‥‥


今、洞窟の中は、すごいことになっているけど動いているのが一体いる。


他のゴブリンは動かなくなってきている、どんどん大きなゴブリンが出口に近づいてくる。


子供まで殺されて俺はなんだかわからない怒りモードになってきた。


ゴブリンボスが分厚い岩盤を破って出てきた。最大派閥のボスだから、かなり腕っ節が強い。


でも、これも想定済みなこと。


出てきたのは巨大なゴブリンだった。


今までで一番、大きいのが見てすぐにわかるくらいだ。


俺は怒りに燃えながら、このゴブリンには容赦しない。


ゴブリンも焼かれて「フゴ〜ッ」と叫びをあげる。


怒っているのは、俺の方だ。


俺は爆炎を作り一気にケリをつけるために威力を上げて濃密に進化させた。


こんな奴の顔なんて見たくもない。


手のヒラに爆炎の進化系を作って、あとはタイミングを測る。


奴が近くになる木を引っこ抜こうとしたのでチャンスだと思って爆炎をゴブリンに投げつけた。


すごい勢いで飛んでいった爆炎はゴブリンに命中して一気に燃え上がる。


ゴブリンは、もがき苦しんで爆発した。


「ズシ〜ンン」


その爆発があまりにも強すぎてゴブリンがいた洞窟の周辺から、木のなくなり地面がえぐれてしまった。


抉れて地面は数キロにも及ぶ。


あっ、やべっ‥‥‥と思ったけど過去だしいいか?


山もなくなり見晴らしが良くなった。


音を聞きつけてアリシアとジャネットが俺の横に転移してきた。


アリシア「これは‥‥‥」と平面になった地面を見ている。


まだ、あちらこちらで地面がブスブスいっている。


俺は、それを見て森林火災になるから水魔法で消化して回った。


やばかった〜


本当はかなり力を抑えたんだけど


ジャネットも何も言わない


アリシアが「どうしたの?」と聞いてくるから「ゴブリンの巣穴に女の子供の死体があった」


「そ、そうなんだ、残念だね」とアリシア


「うん、本当に」


切り替えよう「‥‥‥そういえばヒルダが待っているよ」と俺


「うん、行こうか‥‥‥」とアリシア


「はい‥‥いきましょう」とジャネット

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