第454話 他国に勇者あらわる

俺たちはイーノック王国に出現した勇者だと思われるパーティーに会いに行くことにした。


本当は世界が滅亡しようとしている時に、時間がないんだけど、今は情報がないし、欲しいから、なんでもいいから情報を集めることにしている。


まずは現地にいって 情報を集めければいけない。


ブラッドフォード大公国で焼肉とたらふく食べて、満腹になったので、ちょっと休憩している。


アレクが「あ〜焼肉って美味しいね」


アデルが「うん、初めて食べたね」


「えっ、ちょっと待って、この前、食べたよね」


「あっ、あれと比べたら雲泥の差です」とエイミー


「そうそう、全然、違うね」とアイリス


「だって、この前は、魔物の肉でしょ、ご主人さま」とアレク


「うん、そうだけど」


「 まぁ、魔物の肉も食べれないことはないですけど」とアデル


「 そうですね、 やっぱり本格的だな牛の肉が1番ですね」とシャーロットまで参戦してきた。


「そうだね」とアリシア


「まぁ、俺も、そう思うよ。

じゃあ休憩も終わったから そろそろ 行こうか」


「そうですね」とアレク


「うん、行こう」とアデル


俺たちは、また路地に入って 透明になって、上空へ飛び立つ


徐々に スピードを上げながらブラッドフォード大公国の隣の国でサイラス帝国が見えてきた。


サイラス帝国は今回は通り過ぎて急ぐことにした。


サイラス帝国の上空を過ぎていくときにお城が見えたんだけど、ミーアは魔法を頑張っているかなと思った。


サイラス帝国の上空を、長く飛んでいると海が見えてきた。


サイラス帝国から海までは、結構、距離がある。


この海まではサイラス帝国は接していない。


ここには、小さな国がある、その名前は、アドラス帝国と言うらしい。


アドラス帝国は港を持つ国だ。


国土は小さいながらも、豊かな国だな。


アドラス帝国の上空を飛んでいると海が見えてきた。


なんだか、ボールドウィン王国に行ったときに海を渡ったけど海の色が違う。


しばらく飛んでいると、大きなイカかタコかわからない奴が泳いでいる。


う〜ん、イカかなタコかな? どっちだろう?


「ご主人さま、あれはイカですね」とジャネットが言ってきた。


「イカだからクラーケンかな?」とアレク


「あのクラーケンは、船を襲ったりするんですよ」とパトリシア


「イカなのか? 食べられるイカと少し違うような‥‥‥」俺は、焼き串のイカが好きだから、本当に食べれるイカであればおいしいかも‥‥‥


「たぶん、進化でしょうね」とジャネット


「 これだけ大きくなるためには 長く生きていないと。大きくなれませんので その分だけ進化したんじゃないでしょうか?」


「なるほど」


今は、クラーケンを追い越すくらいの距離に近づいたけど、結構、大きい。


こんなに大きくなるまでに、どれくらい生きているんだろう?


とクラーケンばかりに意識を持ってみていたら、先の方に船がいる。


漁船とも違うよな 船の形をしている。


島から島への定期便かな? 大きな渡船?


「あっ、このままじゃ、あの船がやばいな」


「ですね、クラーケンは、あの船に向かっていますね」とジャネット


「う〜ん、どうしよう?」


「どうしようって助けるしかないでしょ」とアリシア


「じゃ、クラーケンと闘いたい人?」


「えっ、あんな大きなイカと戦うって、どうやるのよ?」とアリシア


「たぶん、ファイヤーボールが有効?」


「または海を凍らせる?」と俺


「そうですね、ファイヤーボールが有効だと思いますね」とジャネット


「じゃ、私がいくよ」とアレク

「じゃ、いく」とアデル

「あっ、私も」とエイミー

「エイミーが行くんだったら、私も」とアイリス


「じゃ、君たち、4人に任せよう」と俺


「ちょっと、大丈夫なの?」とイザベラ


「うん、鑑定魔法で、もうわかっているから、安心だよ、今の4人の実力なら油断しなければ、大丈夫、というか一人でもいいんじゃない、でも今回は4人でやってみるといいね」


この4人は神獣だから大丈夫だし、普段から基礎魔法を練習しているから、油断はダメだけど、クラーケンごときで遅れを取ることはない。


戦うためには 姿を現す必要があると思うので全員で襲われそうになっている船に 姿を現すことにした。


船を上空から見てみるとパニックが起きている。


海に飛び込もうとする人もいるので、急ぐ必要がある。


まずは、俺たち全員で、透明の魔法を解除して、姿を現して船へ降りていくけど、降りる前に拡声魔法で大きな声で、「みなさん、たまたま、通りがかった者ですけど、クラーケンと闘いますので、安心してください」と変な言い方になってしまった。


俺たちが降りに降りていくと 船長と 副部長の二人が近づいてきた。


「君たちは?」


俺は久しぶりにギルドカードを出した。


「クリス、こう言う時は、、もう一つの貴族としてのカードの方がいいんじゃない?」とアリシア


「あっ、そうなの?」と言いながら、貴族のカードを出した。


「えっ、そんな若いのに公爵様?」と船長


「うん、後継とかじゃなくて、俺自身が公爵だよ」


「しかも、7カ国の公爵様様だなんて、驚きです」と船長


「でも、事実だから」


「しかも先ほどの冒険者カードも特SSSだんて、初めて見させていただきました。遅れまして申し訳ありません。

私、この船の船長のダイスと言います」


「じゃ、俺たちはクラーケン退治をするからね」


「本当に大丈夫なんですか?」と船長


「うん、大丈夫だよ」


俺がカードを出さなくても周りの反応が多くあった。


「おい、あれって」

「本当だ、もしかして‥‥‥」

「急に姿を見せたぞ、どうなってんだ‥‥‥」

「本当にいたんだ」

「勇者だ」

「勇者クリス様だ」

「本当に勇者物語の人だ」

「キャ〜、クリス様〜ぁ」

「俺たち、助かった」

「本当だ、本にそっくりだ」

「本当に物語の通りの魔法を使うんだ」

「すげ〜、透明になれるなんて‥‥‥」

「飛んできたぞ」

「クリス様、格好いい」

「アリシアさま、神秘的」

「イザベラさま、足で踏んづけて」

「ソフィアお姉様〜」

「この女たらし‥‥」と言う変な声まである。


船長と副船長も周りの反応に気がついたみたい。


「あの、もしかして本物ですか?」ギルドカードを見ながら、疑問に思われた。


「そうですね」と素っ気ない答え。


カードを出したのに信じてもらっていない。


まぁ、他国だしね、しょうがないかな?


俺のギルドカードには冒険者ランクが記載してあって、この世界でも14人しかいないランク 。


そして、それだけじゃなく7カ国の国の紋章が書かれている。


特に国家に対しての貢献となる。Aランクよりも上の特SSSランク。


14人しかいない特SSSランクは、もちろん全員がメンバーだ。


船長が「あの、この船は定期船なので、お金の支払いができないんですが‥‥‥」と今度は申し訳なさそうに言う。


「あっ、いいですよ、ここで、ちょっと休憩させてくれれば‥‥‥」と言ってみたけど、設備は、いい方じゃないみたいだから、借りるのはトイレくらいかな?


もうクラーケンが迫ってきている。


「さぁ、ちょっと、離れてください」と言って船長たちを下がらせる。


「さぁ、クラーケンをやっつけてきて‥‥‥」と4人に告げる。


「うん、わかった」とアレク

「ご主人さまのために」とアデル

「頑張ってくる」とエイミー

「今日はイカ料理ですね」とアイリス


言いながら飛び立っていった。


イカは焼いた方が美味しいかも、でも大きなイカは硬くて食べれないかも。


なんて言うことを考えていたら、 高級そうな身なりをした人が数人いる。


どこかの貴族かな?


加盟国の貴族じゃないことを祈っている。


俺は、そいつらを無視しながら、クラーケンを見ているけど、あの4人なら楽勝じゃないかな。


今、アレクが氷魔法のアイススピアを試しているみたい、足止めの意味もあるみたいだ。


アレクが作り出したアイススピアは、300本を超えている、すごいじゃないかアレク。


そのアイススピアをクラーケンに向けて打ち出した、打ち出されたアイススピアは、すごい勢いで飛んでいき、クラーケンに刺さったけど、深くは刺さらなかった。


クラーケンは、変な声で叫んでいる。触手を持ち上げて、水を叩いている。


深くは刺さらなかったみたいだけど、ダメージを与えること成功したみたい。


ちらっとアレクが俺を見たので、親指を立てて、グッジョブって感じでサインを出した。

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