第428話 復活のクリス

俺はわかってもらうために、王とエレノアを空間に瞬間転移させた、もちろん、俺が付き合う。


他のメンバーは、お留守番になる。


すぐに帰る予定だから。


「これが、多分、勇者物語に書いてある空間です」


「なんと、あの物語の話に出ていた空間に入ることができるなんて、素晴らしい」


「ほんとうに、感動ものです」とエレノア


「じゃ、帰りますよ」と言おうとしたら「もう少し待ってほしんだが」


「私も、もう少し見たいです、ダメでしょうか、クリスさまぁ」と言うエレノア


別にエレノアのキラキラした目で誘惑されたわけじゃないけど、「じゃ、もう少しだけですよ」と言いながらジャネットに念話で(もう少ししたら帰る)と伝える。


王とエレノアは、キョロキョロして、歩き回りながら、ウロウロしている。


一面、白だから、遠近感が掴みにくいんだけど、結構、遠くまで二人とも行っている。


「そろそろ、良いですか?、帰りますよ」と俺


遊ぶために来たわけじゃないから。


王とエレノアを瞬間転移して、集めて、元に戻ってきた。


そうしたら、全員が、果物、お菓子、サンドイッチを食べている。


もう、この国の麻薬汚染は、大丈夫だから、食べものは安全だけど。


俺も復活してから食べてないので、サンドイッチを一つもらう。


王とエレノアも食べながら、「それでクリス様、これからは、どうしますか?」とエレノアが聞いてくる。


「そうですね、一番、厄介なのは、ウルフが、人の皮をかぶって目眩しすることですね、奴が、その人を襲って、どうやって憑依ひょういするか、わかりませんけど、これをされると索敵魔法にも引っかからないんですよ」


「なるほど‥‥‥」と王


「奴は、多分、生きている人を利用するはずです。生きているうちに皮を作って、中に憑依す‥‥る」と、そこまで言うとイザベラが「クリス、食事中」と怒りながら、言ってきた。


全員が、食べ物をテーブルの上に戻している。


「あっ、ごめん‥‥‥」まず、先に食事をすることにした。



「ウルフの奴が人の皮をかぶって、成りすます時には、もう、その人の命は無くなっています。

しかし、、どうやって、その人に成りすますことができるのか、方法はわかりませんが、それを憑依すると言うことにしますけど、憑依したら、判別がつきにくく、わからなくなるから、それを狙ってのことと、国の重要人物になることで、国を操ることが可能になります」


国王「なんだか、憑依することは、非常にやったかいなことになるな」


「その通りです。

見つけられる方法がないため、いつもと変わった行動や言動になれば、その可能性がありますが、疑い出すと、キリがありません」


「でも、クリスの検索魔法でも、わからないなんて、どうしようもないね」とアリシア


「うん、普通に検索魔法を行使しても、ウルフとは判別つかないからね」


「普通に?」とアリシアが気がついた。


「そう、アリシア、普通にだ」と俺


「それじゃ、今までとは違う方法を開発したって言うこと?」


「そう」


「へー、よく、そこまで研究できたわね」とイザベラ


「それで、どうやったらウルフを見つけることができるんですか?」とジャネット


「それはね、イメージすることだよ」


「イメージ?」とソフィア


「うん、そう」


「早く教えてよ」とアリシア


「つまり、憑依って言っても、人間の皮をかぶっているだけだろ」


「うん、そう言うことだね」とアリシア


「じゃ、その人の中を検索魔法で見つければいいと言うことだよ」


「えっ、そこまで、できるの?」


「うん、今はね‥‥‥」


「と言うことは、神の封印を破ったと言うことですか?」とジャネット


「そう言うことになるね」


「神のチカラ‥‥‥」とアリシア


「俺は神の力を封印したのは、使い方がわからないからだよ、あの時にレイチェルに聞けば、よかったけど、レイチェルのあの性格だから、教えてくれても、まぶん、ヒント的なものしかもらえなかったと思うよ」


「それは言えますね‥‥‥」とジャネット


「じゃ、それなら必要に応じて、封印しないで使えば良いと思ったんだ」


「必要に応じて?」とイザベラ


「そう、何か、ことが起きたら、その対処法として、必要に応じて」


「ということは、いつも神の力を使うんじゃなくて、必要に応じて、と言うこと?」


「そりゃ、そうだよ、俺だって、いつも監視魔法を使うことなんてできないよ」


「それは、そうですよね」とシャーロット


「魔法は使おうとする時に発動するだろ」


「つまり、24時間、発動状態と言うことはないと言うことですね。」とセラフィーナ



ウルフの奴も、どんどん進化してきている。


今までは、人の皮をかぶってまで、何かを悪巧みをするなんて、なかった。


それをやり出したということは、ウルフ自身の考えというよりも、入れ知恵している奴の存在が大きいと思う。


奴の能力に、憑依の能力があれば、別だが、元から破壊担当のウルフに、備わっている能力とは違うような気がする。



今度は、こちらから、積極的に攻撃することを考えている。


俺の神の能力を使えば、簡単にウルフの奴を見つけることはできる。


俺たちは、メンバー会議をすることにした。


俺は殺されるたびに能力を解放してきた気がする。


一度めは、クリスの時に、アルベルトの記憶が蘇った時。


2度目は、ウルフと戦っている時に、レイチェルの格好をして現れて、俺を殺したときと、その前後の修行した時。


そして今回もそうだった。


能力が大きくなることはいいんだけど、、死んだりすることは、もうやりたくない。


人は、そんなに簡単には、変わることはできない。


俺の前世のアルベルトとしての記憶と、村で生活した時からのクリスとしての性格も重ねっている。


でも、ここからは、振り切っていきたいと思う。



しかし、ウルフの奴が鏡の中にいないかもしれない。


メンバー会議で、これからの対処を話そうとしたら、俺に通信魔法で連絡が入った。


それはオーリス王国の王からだった。


「クリス殿、至急、こちらに来てほしい」と俺には念話として通じるようにしている。


「どうしました? 何が起きたんです?」と言う俺の問いかけに


「魔物が出現している」とオーリス王


「どのあたりですか?」


「それが王都の塀に近づいてきている。今は兵士、騎士、冒険者で対応しているが、押し切られそうだ」


「すぐに向かいます」と俺は伝えて魔法通信を切った。


「みんな、聞いていたね」と俺は声をかける。


「お父様は大丈夫ですか?」


「うん、王からだったから、大丈夫だと思う」


そこに違う魔法通信が入る。 みんなが聞き耳を立てる。


「はい、クリスです」


「クリス殿、至急来てほしい」


「えっ、どうしたんですか?」


「魔物が急に王都の外に現れている、王都にいた兵、騎士でも対処しきれない、、冒険者にも依頼したが無理みたいだ」と言ってきたのは、ダイラス連邦の首長だ。


そこに、また、連絡が届く。


「クリスくん、魔物が王都の近くにまで迫ってきている」とサイラス王国のサイラス王。


これで、3カ国目だな。


これじゃ、全員で動くことは難しい、どうするか?


ウルフの奴が、動いたようだ。


俺が、やられてから10日たっただけで、行動に出てきた。


今は、オーリス王国とダイラス連邦とサイラス帝国の3つだ。


他の国も、同じように狙われる可能性もある。


まぁ、俺たちは瞬間転移が使えるから、どこにでも連絡さえくれれば

いくことができる。


「じゃ、3つの班にわかれようか?」


とそこに、同じようなことが、ライオネル公国、オズワルド王国、リッチェスト国、ブラッドフォード大公国からも連絡があり、至急、来てほしいと‥‥‥


全部の国からの要請を受けているから、戦力として、7人のグループに分ける。


瞬間転移ができるのは、神獣たちだけ‥‥‥


いや、待てよ。


ジャネット と ソフィア   ダイラス連邦を担当

ロゼッタ  と シャーロット オーリス王国担当

パトリシア と コリン    ブラッドフォード大公国

アレク   と アリシア   サイラス王国担当

アデル   と イザベラ   リッチェスト国

エイミー  と セラフィーナ ライオネル公国

アイリス  と 俺      オズワルド王国 で構成することにした。


俺の分身体を14体、作って、それぞれにつけることにした。


つまりそれぞれの国に行くのは、4人になる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る